ンデンデキ外伝

僕の話をしよう。

アイヌモシリ一万年祭

2006年08月16日 22時33分57秒 | 糞音関係
札幌から車で三時間弱のところにある平取町に行ってきました。
以前から話に聞いていたアイヌモシリ一万年祭に行くためです。
ずっと小さい頃に父に連れられて一度行った記憶はあるのですが、ここ数年になって周りからも噂を聞くようになったのです。

皆さんはこの祭りの名前を聞いてどんなものを想像するでしょうか?
アイヌの伝統的な儀式、ローカルな小さい祭り、そんなところでしょうか。
両方とも正解です。
しかし、この祭りにはさらなる側面があります。
超激アツの音楽祭という側面が。

毎年8月15日から20日まで開催されるこの祭りには全国から音好き・物好きの若者がテントを背負ってやってきます。
期間中祭りの会場の旭の森は色々な出店やテントが並び、さながらヒッピーのコミュニティのような小さな村になります。
まるで世間と隔絶されたようなこの空間では、日常では外れ者であるようなタトゥーだらけでドレッドヘアーのお兄ちゃんが何人も半裸でかっ歩していて、むしろ普通の格好している方が浮きます。

僕の父親がアイヌとの交流が深かったこともあり、何人か知っている方とも会うことが出来ました。
そのうちの一人は当時高校生だった僕を泡盛でつぶした前科がある素敵な方で、夜のステージで歌うために相方のギターの青年と共に祭りに来たということでした。
5年ぶりくらいに見たトンコリという伝統楽器にBOSSのエフェクターをつなぎまくって弾き語るライブは懐かしさと共に優しい気分になることが出来ました。

辺りが真っ暗になった頃、僕にこの祭りを超激アツと言わしめたライブが始まりました。
ファイアーダンスと様々な楽器による大セッションショーです。

ファイアーダンスは炎をつけた棍棒などを手に持ちジャグリングのようなことをしながらやる踊りで、闇の中で浮かぶ炎の舞はとても幻想的ものでした(つぅかあんなの怖くて絶対できねーよ!)。
一方、全国の音好きがジャンベやカホンや「グエ~」って音のなる大笛などそれぞれの楽器を持ち寄った総勢数十名に及ぶ即興セッションは今まで聴いてきた音楽の中でも最も衝撃的な音のひとつでした。この音を作るために全国から選ばれた人たちが集まったんじゃないかと思うほどに。自分もエアドラムでも良いから参加したかった!

このセッションだけで言うなら個人的にはライジングサンを越えてましたね。

衝撃的な一日でした。
こんな祭りが存在して、全国には面白い人・凄い人が沢山いるということにただただ驚くばかりでした。
あの雰囲気を確立させるある意味閉鎖的な空間を保つためと伝統的な部分を軽んじる人が増えないために、アイヌモシリ一万年祭がこれ以上有名で大きい祭りになって欲しいとは思わないけれど、あの空気と音は音好きなら一度体験してみるべきです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿