ガチクズ水分カラス

■『ガチクズ芸人トークライブ2013～クズの言い分～』に行きました


「債務整理と自己破産を1回ずつしました」「2回目の債務整理の時は、弁護士の先生にめっちゃくちゃ怒られました」
「債務整理をして裁判所命令により2年間で返済しなくてはいけないのに、1円も返済していません」
自己紹介が個性的、叩いたら埃しか出てこないガチクズ芸人達のトークライブ。

ガチクズ芸人達が、まるでアイドルのようにお客様１人１人と目線を合わせながらトークをしてくれるのは
金を貸してくれるお客様かどうかを判断しているからだ。
しかし、出演する芸人が芸人なら、客も客で
置きチケのお客様が開演時間になっても半分しか来ていない。
さらに、ガチクズ芸人の愛妻も愛妻だと
実は、実家はバリバリバリューにも出演した程の大金持ちのTHE石原は告白する。
バリバリバリューに出た途端に近付いてきた歌舞伎町のキャバ嬢が今の愛妻で、経験人数は自己申告で127人のやりまんらしい。

毎月必ずクズ仕事が入っていて、クズドリームを手にしたビジネスクズの域に達したスパローズ大和は
このままのペースでクズ仕事が入り続けると、いつかエピソードトークが枯渇してしまう。
けれどそこは天性のガチクズ、事件には事欠かない充実したプライベートだそう。
顔面に包丁を突きつけられた時も、ここは流血でもしておけばもっと面白くなるだろうなと
自ら額を刃先にズイズイ寄せていったそう。

NOギャンブルNOライフ
身の丈をわきまえない賭け方で借金まみれが、ガチクズ芸人の基本である。
パチンコ店の店員とは、仲良くなっておけば間違いないと力説するも
別に、パチンコやスロットで勝とうなどという邪念などございません。
圧倒的負け癖。勝つなんて恐れ多い、勝ちすぎると負けておいた方がいいと思ってしまう。
では誰がために、閉店時間で店から追い出されるやいなや翌日の新台のために並び始めるているのか。
それは、ただただドキドキするため。朝から、チカチカする台とホール内の爆音を楽しむため。

競馬競輪競艇オートレースでは、帰りの電車賃まで使い切るのが美学とされている。帰りの電車賃が残っていたら、それはもう勝ちと同じ扱い。
財布が空っぽになってからこそが、スタンダードなガチクズ芸人の姿である。

給料の前借り、マネージャーにたかる、一本の魚肉ソーセージをゆっくりゆっくりはんで空腹を満たす。
それでもどうしても回らなくても、全然問題は無い。
ガチクズ芸人は持ちつ持たれつ、クズはクズに貸すのが、業界の慣例
基本的にガチクズ芸人内で金が回っている。
かじが流れ星ちゅうえいから借金し、ちゅうえいはその足で磁石永沢に借りに行く。
誰かが大勝ちしたという情報はすぐにガチクズ芸人業界を駆け抜け、金を持っているガチクズ芸人に融資を希望する芸人が群がる。
ガチクズ芸人限定ローンは無担保で審査基準はガチクズ芸人であることのみ。
だが、使途が生活費だったら一切借入できない。
生活費が足りないならバイトをしろ、こちとらガチクズ芸人限定ローン、ギャンブルに使うことしか認めない。

マエケン邸に一泊し全身くまなく丁寧なリップサービスのおもてなしを受け、夜と翌朝、計2発も口内発射し
お車代として1万円を受け取る時だってある。
4Pするんだけど人数が足りないから来てと呼び出され、1万円を貰って参加する時だってある。
二丁目の店にお仕事の内容の確認の電話をした事もある。
“臓器　　　売買”で検索してしまう。
血を売りに行ったら一見なので断られた。
いつの時代だと思わせるエピソードまで飛び出す。
地下強制労働の日も目前だ。

もちろん監禁されて脅迫された経験はあるが、向こうも仕事で取立ているのだから取立で殺される事はない。
取立の電話だって、むしろ怒りの演技の勉強になると胸を張っている。
借金をすると、人間として伸びる事ができる。ギャンブルはお金のありがたみを何より実感できる。
全てが社会勉強になると、ガチクズ芸人達は自分達の生き様を肯定する。

ただし、近頃の若手芸人はあまり借金をしていなくて
クズ人間が趣味としてお笑い芸人をかじっているような若手がいないそう。ガチクズ芸人界も、後継者不足に揺れている。
アイアム野田と佐藤大が有望だと、2人の名前が轟いているが
佐藤大はエグい方向に行ってしまっていてポップさが無いと、大和に言われていた。


ガチクズ芸人達は、夏の暑い日は、「今日は伊勢丹がよく冷えてんぞ」と
年末は、「ぼやぼやしてんなさっさと行くぞ、区画整理始まるぞ」と
すれ違いざまに優しい声をかけてくれるホームレスの人との心暖まるエピソードまで兼ね備えている。
自分にとってのあるあるとなってしまわないよう、ガチクズ芸人達を反面教師にしようと思った。
そして本当にガチクズ芸人達はお客様から、どんどん酒を奢ってもらっていた。