kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ワールド・オブ・ライズ

2009年01月04日 | 洋画(普通、まあまあ、及第点)
日時:1月5日
映画館:広島スカラ座
パンフレット:B5横版800円。

この作品が今年の観初めになりました。
なんで「Body of Lies」という原題が「ワールド・オブ・ライズ」なんて分かったような分からないタイトルになったかはさておき、ストーリーはCIA中東局の現地エージェントのデカプリオとラングレーのオフィサーであるラッセル・クロウが、テロ組織を壊滅させようと奮闘するというお話。

いまや、石を投げたら、CIA対中東のテロ組織といった感じだが、前半は爆破事件と情報収集、現地調査というお決まりの展開となる。これが中盤、尻尾のつかめない組織の黒幕をおびきだすために一大オペレーションを仕掛けるあたりから話は一気に面白くなり、最後に大オチを見せてくれる。

その過程で、世界平和を標榜するCIAと現地のヨルダン総合情報総局との思惑の違いや、シギント(通信、電磁波、信号等を媒介とした諜報活動)とヒューミント(人間やメディアを媒介とした諜報活動)の巧みな使い分けが語られ、リドリー・スコットの派手なドンパチもあって、飽きることがない。

ところが残念なことに、このストーリーの面白さが2時間という映画の上映時間に収まりきらないのだ。ドラマ的においしい部分(サウジアラビアの情報部のリークとか)をセリフで片づけてしまったり、時々、話が本筋からずれてしまったりで、2時間×3回のミニTVシリーズにした方がもっと奥深く楽しめる作品になったような気がする。

ラッセル・クロウのオフィサーの活躍がイマイチという評もあったけど、デカプリオの現地エージェントも全然「らしくjないので、ちょっとツラい。どう見ても現地生活を愛する中東浪人くずれのエージェントに見えないのだ。
役柄的にも仕事のツメが甘く、なまじ汚い仕事と割り切れず、感情に流されるもんだから、結局痛い目を見てしまう、ある意味、大バカもの。

一方、ヨルダンの情報局長役のマーク・ストロングはキレ者である上、いきがったアメリカ人どもにお灸を据えてやるというおいしい役どころ。真の主役は彼といっても過言ではない。(笑)

ところで、「シリアナ」「キングダム」と3本立てで見ると面白いかも。(結構、しんどいけどね。)
題名:ワールド・オブ・ライズ
原題:BODY OF LIES
監督:リドリー・スコット
出演:レオナルド・デカプリオ、ラッセル・クロウ、マーク・ストロング

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