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kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ゼロ・グラビティ

2013年12月14日 | 年間ベスト3
日時:12月13日
映画館:バルト11
パンフレット:A4横版800円。味気ないビジュアル(当たり前だ)とインタビューが充実。

ワタシは作り手の思いが具現化したような、ワンシーンワンショットの長回しが好きだ。「史上最大の作戦」の自由フランス軍の戦いとか「ハードボイルド」のエレベーター移動を交えた銃撃戦とか「スネークアイズ」のオープニングとかはいつも引き合いに出している。

そんな中でも近年、映画の内容を併せて特に素晴らしかったのが、その年のベスト映画にも選んだ「トゥモロー・ワールド」の市街戦シーン。この監督アルフォンソ・キュアロン(眼鏡少年の冒険譚?何それ?)の宇宙を舞台にした無重力映画と言うなら、期待が高まらないわけがない。

しかも劇場で観た予告編にビックリ!これは一刻も早く観なくては!!しかし、広島で通常の3Dを観るべきか、はたまた正月帰省時に奈良でIMAX3Dを観るべきか・・・・

「両方観たらいいんじゃないですか。」とは友人の弁。

ストーリーは一言「無重力の宇宙空間で事故」というシンプルなものなのだが、とにかく、この映像がリアルで凄いの一言に尽きる。無重力空間の描写も凄ければ、慣性の法則でえんえんと体が回転し続ける描写も凄い。サンドラ・ブロックが本当に宇宙でロケして、隣にカメラがあったのではないかと思わせるほど。

CGが多用された映画ではあまりにディテールが鮮明すぎて、ウソくさく見えることが多いのだが、空気のない宇宙空間が舞台とあってはハッキリクッキリした画面も当然のこととして受け入れることができる。

ポポル・ヴーを思わせる神経を逆撫でするようなスティーブン・プライスの音楽も効果的。今、久しぶりにサントラを買う気になっている。

キャスティングもサンドラ・ブロックが一人で大奮闘。適度に知的で、適度にアクティブで、適度にダメなところがマーキュリーセブンやアポロ計画の頃のパーフェクトさと違い、21世紀の宇宙飛行士っぽい。最後に助かった彼女を見て、「よく頑張った!!」と完全に感情移入させてしまうところが、さらに凄いところ。

「プライベート・ライアン」を観たとき、「これから映像表現が劇的に変わる。」と実感したものだが、同じような驚きを覚えた。本当に映画館で視界いっぱいに観るべき映画。前方の観客が視界に入るだけで気を散らせてしまうくらい。あまりにも画面にのめりこみすぎて、長回しに気付かなかったシーンも多々ありそう。正月、奈良のIMAXで観初めかな。

ところで、ほとんど2名で展開するこのドラマ、実は3人目のキャストが管制官役のエド・ハリス。「ライト・スタッフ」「アポロ13」と宇宙映画に足跡を残し続けてきたが、声だけの登場なので吹き替えでは彼と分からないのが残念。







題名:ゼロ・グラビティ
原題:Gravity
監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー

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