マッシュムラムラ(仮) ――クラ鈴が斬る!――

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氷室京介、あぶない刑事、マンガ etc

何となく、Zガンダムを語ってみた

2021-02-20 21:12:39 | スパロボ

TVKで再放送が始まるんでね。まあ、直前まで1stの再放送がやってたんで、「次はZかな」とは思ってましたが。
私と同世代の男子は、1 st ガンダムの直撃世代だと思います。再放送、劇場版のOA、そして、最初のガンプラブームなんかで。
ですんで、1 stのことはご存知の方も多いものの・・・続編である、このZのことは、あまり知られていないのではないでしょうか。かくいう私も、25,6になって、初めて見ました。リアルタイム世代ではありますが、Zが始まったのは中学生になった前後・・・その後もアニメからは離れてね。オレにも「野球少年→普通の兄ちゃん」って時代もあったんです(笑)。
ともかく、そんなわけで、まずはZの概要というか、冒頭部分を紹介してみますかね。

1 st ガンダムにおける、連邦対ジオンの戦争(一年戦争)から七年後のお話です。
一年戦争最後の戦い、ア・バオア・クーの攻防戦に敗れ、同要塞から脱出したシャア・アズナブルは(1 stの劇場版のラストでは、巨大戦艦のブリッジに、見覚えのあるシルエットが描かれてたりします)、地球と火星の中間地点・アクシズへと逃げ込みます。
まあ、連邦も戦争末期はボロボロだったので、そんな辺境の小惑星は、黙殺したんでしょうね。ジオン公国の後継国家であるジオン共和国と和平が結ばれたことも影響してんでしょうか?
そんなわけで、シャアは以後、そのアクシズ内で、政治の中枢に入ります。
ちなみに、そのアクシズには、ドズル・ザビの忘れ形見であるミネバ・ザビも逃げ込んでおり、アクシズ政権の象徴とされていました(このときはまだ赤ん坊ですが、成長後は別の作品でヒロインになります)。
ただ、そこでもシャアの理想は達成されず・・・失望した彼は、アポリー、ロベルトという、ふたりの部下を引き連れ、地球圏へと舞い戻ります。
そのころ、地球圏というか連邦軍内は、地球やそこに住む人々(アースノイド)至上主義であるティターンズと、宇宙移民者(スペースノイド)寄りの組織・エゥーゴに別れ、権力闘争が始まりつつありました。
あ、エゥーゴは「エウーゴ」という読み方になります。っていうか、





「エゥーゴ」なんて、誰も発音できません(笑)。



作中でも「エウーゴ」といわれてますし。
ともかく、シャアは連邦軍人クワトロ・バジーナ大尉という身分と立場を得たうえで、エゥーゴへと参加します。
ちなみに、「クワトロ」とはイタリア語で「四番目」とか、そういう意味らしく、「キャスバル→エドワウ→シャア」に続く、「四番目の名前」ということで、監督さんなんかは付けたんじゃないでしょうか。
ですんで、Zのシャアは、制服もパイロットスーツも、連邦軍のものを着用しています。まあ、そこはシャアなんで、赤いカラーリングにしたうえで、カスタマイズしてますが(笑)。
で、ここから作品はスタートするわけですが(今までの流れは、裏設定というやつで、映像には出てきません)、ティターンズが「新型ガンダムを開発し、テストを予定している」という情報を得たシャアは、アポリー、ロベルトを率いて、グリーン・オアシスと呼ばれるコロニーに潜入します。
この際ね、最初はモビルスーツ(以下、MS)――リック・ディアスという、ドムとガンダムを参考にし、発展させたようなMSに乗ってたシャアの一行ですが、そのディアスで強襲する直前、母艦であるアーガマに艦砲射撃を要請してね。
「潜入するコロニーに向かって、戦艦からのビームが」ってことで、一年戦争でサイド7に潜入した際と似たような光景になったためか、



「ほう」と呟くシャアが、印象的でしたね。

で、そのコロニーにはカミーユ・ビダンという新主人公が住んでいました。
このカミーユ、簡単にいってしまえば、「アムロを喧嘩っ早くしたような兄ちゃん」「アムロより情緒不安定な少年」といったキャラになります(笑)。
アムロも、「内向的な少年」言われてた割には、すぐに殴りつけるようなトコもありましたが、カミーユはそれ以上です。
ティターンズのエリート士官であるジェリド・メサ(後に、執拗にカミーユを狙うようになる)を殴り倒し、その罪でMPの取り調べを受けていたカミーユでしたが(ティターンズ基地内で)、この際、シャア一行による基地への奇襲攻撃と、ガンダムMK2(2はローマ数字です)強奪作戦が始まり、そのどさくさで外へ出ることができたカミーユは、三機の内の一機のMK2に乗り込み、MPへの報復として、彼に向かい、





バルカン砲を撃ち込みます(笑)。



相手は生身の人間です(笑)。



もちろん、威嚇ですけどね。ただ、その際のカミーユくん、「ハッハッハ! ざまぁねぇな!」なんて笑ってましたが。
ともかく、この際の彼の操縦センス、そして同じニュータイプ(以下、NT)としての可能性を感じ取ったシャアが、カミーユをエゥーゴへ勧誘します。
カミーユも誘いに乗り、MK2を駆って、シャアらとともにアーガマへと帰還します。
まあ、一年戦争から七年後ですから、MSも一般に、競技スポーツ用や作業用として普及している時代ですので、カミーユのような普通の少年(空手少年ではありますが)でも、普通に操縦できるわけですが、それでもシャアはカミーユの才能を感じ取ったんでしょうね。
その後、一年戦争で最も活躍したといえるホワイトベースの艦長を勤めたブライト・ノアや、カミーユの幼馴染の女の子であるファ・ユイリィ、あるいはティターンズから投降した形になっていた女性士官のエマ・シーンなんかも加え(ブライトは大佐として、アーガマの艦長に)、ティターンズとの小競り合いを重ねたうえで、





エゥーゴはジャブロー降下作戦へと乗り出します。



この作戦は・・・戦闘はエゥーゴの勝利といっていいんでしょうが、じつはティターンズによる「壮大な罠」でして・・・
その後、シャアとカミーユらは、地球上でハヤト・コバヤシや、





アムロ・レイと出会います。



シャアとアムロにとっては再会ですね。この再会のシーンは、名演出です(笑)。
ちなみに、カイ・シデン、フラウ・コバヤシ(ボゥ)、ミライ・ノア(ヤシマ)なんかも、この辺で出てきますが・・・
カイはカミーユやレコア・ロンドとは面識を得ましたが、とある理由で、シャアには会っていません(遠目で彼の姿は見かけてますが)。また、フラウはアムロと再会しただけで、カミーユ、シャアとは会ってませんし、ミライさんもシャアとは会っていません。
まあ、ミライさんが出てくるころには、シャアは宇宙に戻ってましたからね。エゥーゴの重要人物ということもあり。
ともかく、カミーユはやがて、フォウ・ムラサメという強化人間(薬物や記憶操作等で、人工的にNT能力を備えつけられた人たち)の女パイロットなんかとも出会い・・・

「概要」のつもりが長くなっちゃったな(笑)。
まあ、そんな感じで、中盤以降に主役メカZガンダムなんかも出てくるようになります。
で、この作品の魅力は、





「前作要素:新作要素=50:50」になっているトコ、



だと思ってます。個人的には。
前作に絡むストーリーはシャア(ときにアムロやブライトさん)が、新作からの設定やストーリーはカミーユ(ときにフォウやジェリド)が、それぞれメインを張って、バランスよく表現されており、「まさに続編のお手本」といった作風といえると思います。
ってか、シャアも「アクシズから続く、ハマーン・カーンとの因縁」など、新作要素も表現させられてますけどね。
そういう意味では、主人公については、「メインがシャア、サブがカミーユ」といえるかもしれません。画面に映っている時間はカミーユのほうが長いかもしれませんが、作中世界の政治や思想を扱う場合なんかは、やはりシャアがメインですし。
ついでにいえば、エンディングのクレジットも、「シャア・アズナブル 池田秀一」が最初にくる形です。
もちろん、ガンダムシリーズの中で(全作品を見たわけじゃありませんが)、「単純に(最も)好き」といえるのは1 stです。私の世代はしょうがない(笑)。
ただ、「最もストーリーや設定が上手くできている」と思えるのは、このZガンダムですかね、私としては。
「逆襲のシャア」(CCA)も好きだけど・・・あのシャアは、個人的にはあまりカッコいいとは思えない。その代わり、CCAはアムロとブライトがカッコいいと思いますが。
やっぱりね、ZとCCAは「シャアの物語」なんですよ。1 stだって、メインは「アムロやホワイトベースのクルーたちの成長物語」ではあるんだけど、「影の主人公はシャア」ってトコもあるし。少なくとも「宇宙世紀の最重要人物はシャア」くらいのことは言えると思う。
で、このZという作品は、そのシャアが最も魅力的だった時代のお話にも思えてね。
いや、正直、





Zのシャアはかなり情けないです(笑)。



颯爽として、わかりやすくカッコいいのは序盤だけです(笑)。
そして、「Zの彼は弱い」なんてことも言われてますが・・・これはね、一年戦争で「MS戦のノウハウ」というものが確立しちゃった後だし(ゆえに、Zは名もなきパイロットも強い)、愛機である百式が、性能が悪いわけではないんだけど、ライバルたちのMSと比べるとね・・・
けど、情けないところも多い分、「最も人間らしいシャア」と言えるんじゃないかな? 「カッコいい部分も、ダサい部分も」って、人間にとっては当たり前だし。
それでも、イケメンで妙なカリスマもあるから、挫折したトコも絵になるんですよね、シャアの場合。
まあ、「シャアが魅力的」というのも、Zガンダムの長所のひとつでしょうね。

で、このZガンダム、TV版と劇場版があります。
両者の違いは、なによりラストですかね。TV版では救いのない終わり方になってしまったカミーユでしたが、劇場版では・・・
まあ、TV版でも、続編のガンダムZZで救済されてましたが。
おすすめなのは劇場版かな。TV版は昭和のころのアニメなので、一年間、放映された作品であり、このため、50話の長丁場ですんで。
内容としても、劇場版はTV版ほど「暗く、救いのない作風」というわけではありませんし。
ただ、劇場版では、





シャアのダカール演説がカットされてるのが・・・



あれはストーリーを進めるうえで、めっちゃ重要なシーンだと思うんですけどね。あれにより、旗色がエゥーゴに有利になった部分もあるし。
っつーか、「シャアとアムロが共同作戦を張るシーン」でもありますからね。
また、TV版だと、一度だけですが、





「ガンダムに乗るシャア」を見ることもできます。



前半の主役メカであるMK2ですけどね。それでも、1 st世代としては、感慨深いですよね。
ってか、劇場版は全体的にマイルドになってます。カミーユの性格なんて、かなり落ち着いて見えます。「MPにバルカン」も、劇場版ではカットされてます(笑)。
また、シャアの「情けない部分」も、かなり削られてますかね。カミーユがロザミアに撃墜されかけた際、

ロザミア「貰った!」
シャア「こちらがな!」

いって、ロザミア機の背後から襲い掛かるシーン、新規カットだと思うんですが、この辺は震えましたね(笑)。
ただ、前述のとおり、シャア、すなわちクワトロの魅力は、「情けなさ」もあってのものだとは思いますけどね(そうそう、完璧な人間がいてたまるか!/笑)。

そんなわけで、Zの再放送、私としても楽しみではあります(笑)。


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