角口酒造店 酒の履歴書

長野県飯山市の酒蔵の酒造りブログ

酒造り準備

2009-10-31 | 未分類
今季の酒造り、ウチでは11月9日に蔵人が全員集合して開始となります。
8月から製造した「秋しぼり 純米吟醸」のように、事前に製造して冷凍した麹や他社から購入した麹を使用する場合以外、酒造りは例外なく麹造りからスタートします。
(もちろんその前に”掃除”という大事な工程がありますが)

今年の計画では例年に比べて早くに麹造りを開始する予定です。
なので11月9日まで待って準備を始めたら間に合わない!

ということで、蔵人集合の前に一足はやく麹作りの準備をやってしまいます。






麹蓋(こうじぶた)を洗ってやります。



ウチでは、この麹蓋は吟醸などの高級酒用麹を作るときに使います。
普通酒・本醸造用麹は自動製麹機(じどうせいきくき)を使って作っています。
そちらの方はまた後々登場するコトになろうかと思います。



麹蓋を使うからといって、今季の一発目から高級酒を造るワケではないんですが。。。
自動製麹機とその周辺を掃除して設定・設置するのには、それなりに時間がかかります。
蔵や麹室(こうじむろ:麹を作るための部屋)の構造にもよりますが、ウチの場合麹蓋を使った方法の方が準備が少なくて済むため、こちらの方法を選択しました。
「準備」という点だけなら麹蓋を使った方がお手軽ですね。
ただしそれ以外はぜ~んぜんお手軽ではありませんがね。。。






よ~く洗って






熱湯殺菌して






天日でよ~く乾かせば完了です。





さらに床部屋(とこべや:蒸した米を広げ、麹菌を植付ける場所)や・・・





棚部屋(たなべや:床部屋で約1日間過ごした米を麹蓋に入れ、温度管理する場所)を拭き掃除&殺菌消毒していきます。



ひとまずこんなトコロで作業終了です。
まだ小物類の掃除などなどありますが、11月9日からで間に合う・・・という目論みで。



あと10日ほどで酒造りの開始です。
な~んとなくソワソワしてきた感がありますね。



ところがここに来て「一部の米の入荷が間に合わない!」という厄介なお知らせがッ!
どうも稲の刈り取りが遅れている関係のようです。
そんなワケで今製造計画の見直しをちょこちょことしています。
原料が入ってこなきゃ酒なんて造れないですからね。。。



去年も一部入荷が遅れて、製造の直前で計画を変更しました。
こればっかりはどうしようもない部分があるんですがね・・・さすがにヒヤヒヤします。
まぁここら辺の計画変更も私の仕事ではあるんで。
”何とか”うまくいくようにしましょう。

長野の酒メッセ2009

2009-10-16 | 未分類
長野の酒メッセ2009に出席(出展?)してまいりました。
今回持っていったお酒は

秋しぼり 純米吟醸しぼりたて生原酒
ひやおろし生一本
雪幻にごり 純米フローズン生酒

以上の3点です。




会場前のウチのブースです。

今回写真はコレしか撮れませんでした。。。
言い訳としては”いろいろと忙しくて!”
忙しさが落ち着いた頃には「蛍の光」が流れ出しましたとさ♪



さてお酒の評価はといいますと・・・概ね好評だったのではないかと思います。
まぁ蔵元の人間に向かって「マズイ!」なんて言うヒトもそうそういませんけどね。。。



雪幻にごりはいつものように黒山の人だかりで、長い行列までできてしまいました。
たくさん飲んでいただいてありがたいです。
コレが直接売り上げに結びつけばイイんですね。
なかなか簡単にはいかないモノで。



反省点もたくさんありますが、まずまず上手くプレゼンができた酒メッセだったのではないでしょうか。
ウチのブースまで足を運んで試飲してくださった方々に感謝いたします。

長野の酒メッセ2009に出展します

2009-10-13 | お知らせ
あさって10月15日、JR長野駅前のホテル メトロポリタン長野にて「長野の酒メッセ2009」が開催されます。
13:00~14:00が特別セミナー、14:00~20:00まで試飲会です。
詳しくは長野県酒造組合ホームページにてどうぞ。



”今回も、長野県内約70蔵の自慢銘酒600点超を一堂に揃え、皆様のご来場を心よりお待ちしております。”
(長野県酒造組合ホームページ引用)
とのことで、約70社のうちの1社として出展いたします。
入場料はお1人様1,500円です。
1,500円で長野県内のほとんどの蔵元のお酒が試飲できます。
(ちなみに上記ホームページから”割引券”をプリントアウトしていただくと500円引きになります!さらに和服でご来場いただくと500円引き!両方あわせて1,000円引きになります!)



ウチのブースでは、9月9日に解禁になった「ひやおろし」と、先日発売になったばかりの「秋しぼり」を提供いたします。
この機会に是非お越しください。

清酒専門評価者認定!

2009-10-09 | お知らせ
以前に清酒専門評価者の試験に合格したというお知らせをしました。

9月の中ごろに官能評価に関するレポートを提出しまして、そのレポートが無事に受理され今日認定書が会社に届きました。





日本で24人目の清酒専門評価者となりました。





無事に認定されましたが、試験は運にも恵まれていた部分があります。
まだまだ発展途上の身であるので、もっと勉強せねば・・・というかもっと酒を飲まねばですね。
この資格を活かして、まずは自社製品の酒質の底上げをはかっていきたいと思います。

秋しぼり発売開始!

2009-10-09 | 純米吟醸 秋しぼり
昨日無事にそれぞれの容器に酒を詰め終わり、本日ようやく発売開始です。






北光正宗秋しぼり 純米吟醸しぼりたて生原酒



1800ml、720ml、300mlの3種類をご用意しました。
数が限られていますので、ご購入はお早めに。



個人的にはもうちょっとイイ酒にしたかったのですが、これは冬に向けて課題として勉強しておきます。
ひとまず杜氏・村松裕也のデビュー作は無事完成となりました。
ご支援くださった方々、本当にありがとうございました。

オリ引き2回目

2009-10-07 | 純米吟醸 秋しぼり
2回目のオリ引きです。
これでようやく最終工程となります。






前回一升瓶に引いた酒には、わずかにオリが沈んでいます。
オリを吸わないように、上澄みを吸い取っていきます。



こうやって濾過をせずにオリ引きをしていくのは本当に手間がかかります。
普通は大吟醸系などの高級酒でしか行わないと思います。
ちょっと前に流行った「無濾過生原酒の製法」と同じです・・・といえばピンとくるヒトもいるでしょうか?
まぁ今回の場合は設備が整っていないので”仕方なく”この方法を選択したんですがね。。。
大変な分、丁寧な製造にはなっています。






ラベルも作りました。
ウチでは少ロット製品・レギュラー外の製品のラベルは自社で作成しています。
今回もレギュラー製品ではないので、お手製のラベルです。(↑)



いろいろ考えましたが、この酒の名称は
「北光正宗 秋しぼり 純米吟醸しぼりたて生酒」
に決定しました。



「無濾過生原酒」表記もできますが、1つの製品対してあまり多くのステータスを付け加えたくはないので、こんなネーミングです。
この記事を読んでいる方で飲まれる機会があったら、「無濾過生原酒だなッ!」とコッソリ思いながら飲んでください(笑)




明日各容量のビンに酒を詰めてラベルを貼れば、ようやく、よーやく製品の完成です。

オリ引き1回目

2009-10-02 | 純米吟醸 秋しぼり
1回目のオリ引きです。






搾ってタンクに入れておいた酒の上澄みを、ホースを使ってビンに入れていきます。
比較的オリと酒がよく分離していたので、うまくいきました。



来週もう1度オリ引きを行い、ようやく製品として完成します。