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「海水注入中断」を巡る国会審議は見え透いた芝居-自民も民主もいいかげんにしろ!

2011年05月24日 14時24分57秒 | 雑記帳

 


東日本大震災の復旧・復興がいっこうに進みません。その最大の原因は菅内閣の機能不全。実際、菅内閣の発信する情報は嘘・言い訳・誤魔化しばかりと言っても過言ではない。世界も国民の多くも菅内閣の発表などもう信じてはいない。被災された友人・知人のブログ記事やメールをこの2ヵ月半ずーっと読んでいてそう思います。

私は、民主党の根幹にあると思われる「政府はなんでもできる」と言わんばかりの権力の万能感には違和を覚える者です。

①左右を問わず教条主義を忌避し、②伝統・慣習を尊重する。③自己責任の原則に価値を置く、そして、④(ほっとけば自己増殖しかねない公務員組織の生態を鑑みれば)政府の役割なんぞ必要最小限でもまだ多過ぎるくらいだと考える保守主義者。   


しかし、野村克也氏の言うとおり「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」あるいは「監督の秀逸な采配のお蔭で勝つことは年間130試合で1-2試合あるかどうかだが、監督のショボイ采配のために落す試合は年間20試合を下らない」のでしょう。要は、その延命が自己目的化した民主党政権の無能・無策こそ、最早、大震災復興の最大の障害になっている。ならば、一日も早く菅内閣にはお引取り願わなくてはならない。よって、自民党は、朝日新聞の「この非常時に政争をするのは愚かだ」等々の批判など歯牙にもかけず、可及的速やかに内閣不信任案を提出すべきなのです。「この非常時に対処する意志も能力もない政権を放置することほど愚か」なことはないでしょうから。


福島から北関東に避難しているブログ友のnanaさんはこう書いておられる。

◎政府に期待はしない・・・というか、出来ないわ私

さて、まだ生活の方は軌道に乗りません 
まだまだいろんな手続きがあるんですよ ┓( ̄∇ ̄;)┏ 
はっきりいって、地元も、避難先も一生懸命してくれてます。

デモね~。国の方針がはっきりしないし、コロコロ換わるし?
役所機関ですら、ニュース報道があって初めて知るなんて、
変な状態になってるようだし

現場の出来事知らない人にどうこういわれてもねぇ(怒)
工程表がどうのっていったって、現場の状況考えないで、
予定たててるだけでしょ~ Ψ(`◇´)Ψ

現場がどれだけ過酷で、其処に家族が行かなきゃならない心情まで、
考えてないでしょヽ(*`Д´)ノ

不信がつのるばかりだわ

(2011/5/18(水) 午後 1:37)    

▼読者のコメント
今回の原発メルトダウンについても。。
「なぜ今になって」と不信感が爆発しそうです。。

▽nanaさんのレスポンス
やっと 、公式発表あったので話せます
いろんな地域の人の話聞いてると、かなり早い時期に、
判っていたはずだ。とのこと

実際私も、避難先で、映像流れる度、
慌てて、山越え、関東、関西に移動していくグループを何回も見ましたからね~
周りから情報がはいるんですよ

政府が報道規制かけた裏には隠蔽したかった事実があるんでしょうね   



◎なんとか…頑張っているものの・・・

さすがに正直な所、疲労感というか、倦怠感というか、
うつ病に近いんじゃないかという感じがあります。
体力的なものより、精神的だねぇ。

避難所にいるひとはもっとひどいと思いますが、
避難所でた方も、かなり参ってます。

かろうじて、チマチマ楽しい事を探し出し、
それを支えに頑張ってますが、持続出来ないわ ○| ̄|_

だってなんも解決しとらんじゃんか °・(ノД`)・°・

家族はバラバラ 
地域もバラバラ
仕事も無くなり
家があっても、帰られず
具合悪くならないほうがおかしいくらいだけど?

国会なんか、罪のなすりつけあいじゃんか ヽ(*`Д´)ノ
国のトップにいる者の言動じゃないとおもうわ

会社の不祥事だって、トップに責任あるんだから、
理屈からすれば、国のトップに責務あると思うんだけど?

だからって、辞任して、責任逃れなんて許さんけど Ψ(`◇´)Ψ

こんな思考もってるのは、ひとりふたりじゃないと思うんだけど (/_・、)

(2011/5/23(月) 午後 2:13)   


http://blogs.yahoo.co.jp/nana7pannda8






避難者・被災者・羅災者は見抜いている。自民党も民主党も党利党略に主たる関心があることを。私はそう確信します。昨日の衆議院東日本大震災復興特別委員会での菅直人首相と谷垣禎一自民党総裁の質疑を聞いていてそう確信しました。

何が言いたいのか? それは、

・自民も民主もいいかげんにしろ!
・民主党政権の嘘と言い訳はもう沢山だ!
・自民党は棚ボタでの政権奪還など期待せず野党としての仕事をしろ!
・自民も民主も<見え透いた芝居>はやめろ!
・自民も民主も大震災の復旧・復興に真面目に取り組め!  


3月12日の福島第一原子力発電所第1号機への海水注入の中断問題。やれ、何時何分に、官邸や原子力委員会、東京電力の誰が何を言ったのか言わなかったのか。そんな、重箱の隅を爪楊枝で引っ掻くような質疑にはもううんざりです。

もちろん、菅首相が死んでも政権を降りないオーラーを発散させている以上、菅内閣にお引取りいただくには、福島原発事故が民主党政権のショボイ采配に起因する<人災>であったことの証明も無意味ではないだろう。そして、その証明のための「証拠」を求めて自民党が重箱の隅を突くのも分からんではない。なぜならば、

現行の日本国憲法上、時の宰相にお引取りいただく道は、実質的に、()衆議院での内閣不信任案の可決成立、()内閣総理大臣の自発的な辞職しかない。 


而して、日本が、政党を<社会の公器>とする議院内閣制を採用している法治国家である以上(要は、離党覚悟の造反者を勘定に入れない限り、論理的には内閣不信任案が衆議院で可決されることはないから)、菅内閣にお引取りいただくには、福島原発事故が菅内閣の<人災>であったことを明らかにして、与党内で造反を誘発するか、流石の菅首相も辞職するしかない状況に追い込むかしか自民党には選択肢はないのでしょうから。 

尚、内閣不信任案提出の是非に関しては下記拙稿をご参照ください。


・桶狭間で勝負できない自民党総裁は速やかに職を辞せ
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/d4750bb5b86d6ddf89b78a7f0cbc8490

 






でもね。もういいんじゃないの。

国民の大部分は、2011年3月11日午後2時46分からのこの75日間で菅内閣の無能さと姑息さを、直感的にせよ、しかし、もう十分に理解しているのではないでしょうか。昨日の衆議院東日本大震災復興特別委員会での菅直人首相の答弁。その言い訳/言い逃れは<官僚>よりも見事に官僚的でしたから。官僚より官僚的な首相の答弁。「何が「政治主導」だぁ! 何が「脱官僚支配」だぁ! 笑わせるな!」、と。そう感じたのは私だけではないのではないでしょうか。

ならば、谷垣総裁は昨日の特別委員会で首相に何を質すべきだったのか。蓋し、そこで「海水注入中断」問題を俎上に載せるにせよ(この問題が、福島県のみならず日本の命運を左右する、しかも、原子力技術という極めて専門性の高い領域を貫く<政治判断>であったことを鑑みて)、官邸・東京電力・原子力委員会のやりとりが記録されていないという、民主党政権のお粗末な危機管理の対応を炙り出すだけで十分だったのではないでしょうか。

そして、そんな言い逃れの達人の見え透いた芝居に付き合うのではなく、

①震災の復旧・復興が現在どのような状況にあるのか
②なぜその程度までしか進んでいないのか  


という大震災の復旧・復興に向けた事実と問題の確認に充てるべきだったと思います。例えば、原子力損害賠償法に定める免責条項「異常に巨大な天災地変」の適用を早々と民主党政権は否定しました。而して、

(a)この免責条項が電力会社の所謂「無限責任」の裏面である以上、また、(b)誰がどう見ても、かつ、どう厳しく損害を査定したところで、東電単体での賠償完遂が不可能である以上、つまり、損害の査定結果が将来の国民負担の規模にダイレクトに反映する以上、(c)事業会社の東京電力は、あるいは、経済産業省としても損害判定には慎重にならざるを得ない。よって、(d)東電の賠償は遅々として進まず、そして、(e)最も愚かなことは、東電の賠償が進まないから国の支援の全貌も確定しないことになっている。


敷衍すれば、人気取りのためか無知のためか、あるいはその両方だったのか、原子力損害賠償法に定める免責条項の適用を否定したこの菅内閣の決断のために、「東電の賠償範囲と規模が確定しないから、(法的にはこの賠償スキームとは全く別の、畢竟、その被害が国策としての原子力開発の結果であることを主な理由とした)政府による支援の範囲と規模も決まらない」という。政治の機能不全が現在起きているのです。

弁護士でもある谷垣総裁は、「3月12日の何時何分に菅首相が誰に何を言ったか言わなかったか」等々のこの言い逃れの達人の想定内ど真ん中の質問を繰り返して、首相の座を降りる気などさらさらないこの達人の<見え透いた芝居>に付き合うのではなく、この賠償&支援の支給が遅れている事態の確認とその法技術的な原因をこそ菅首相に問い質すべきだったのではないでしょうか。

更に言えば、最大野党の自民党の総裁に求められたことは、東日本大震災の復興、就中、福島原発事故の対応に加えて、民主党政権の外交政策に関する質問ではなかったのか。例えば、2011年3月11日午後2時46分以降、この間の支那や韓国やロシアの動向(韓国の国会議員が北方領土に渡航した問題に対する菅内閣の対応、あるいは、先日の日本・支那・韓国の首脳会談において、尖閣諸島や竹島に関する日本の主権を支那と韓国の首脳に対して主張したのか否か等々)をもきちんと首相に問い質すべきだったと思います。

これはかなりの覚悟をもって書くことなのですが、

東日本大震災は未曾有の国難であり、その復旧・復興は自民党が政権を奪還したとしても現下の日本政治の中で最優先のプライオリティーを占めることは間違いない。けれども、東日本大震災の復旧・復興だけが<政治>の課題ではないことも事実。


否、もし、その政権が東日本大震災の復旧・復興だけに没頭するような政権であれば、東日本大震災の避難者・被災者・羅災者とて復旧・復興に集中することなどできはしないのではないでしょうか。   

蓋し、民主党政権の機能不全が誰の目にも明らかになっている現在、最大野党が政権奪還を目指すことは遠慮すべきことでも恥じるべきことでもありません。ならばこそ、自民党総裁たる谷垣氏は、例えば、「海水注入中断」を巡る菅首相の見え透いた言い逃れなど深追いするべきではなかった。深追いしてこの言い逃れの達人の<見え透いた芝居>に付き合うべきではなかった。大震災復興が停滞している現状の問題、その本筋を問い、さっさと、内閣不信任案の提出を宣言すべきであった。と、そう私は考えています。

 

 


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