英語と書評 de 海馬之玄関

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「偏狭なるナショナリズム」なるものの唯一可能な批判根拠(4)

2010年10月11日 23時56分28秒 | 日々感じたこととか
◆ナショナリズムと帝国-規範の動態 春秋の筆法ながら、<中世的帝国>の世界観の弔鐘がナショナリズムの産声であった。この理解が満更荒唐無稽でもないとするならば、蓋し、帝国を、「歴史的に特殊で文化的に多様な諸々の民族の生態学的社会構造と諸々の民族の<憲法>が共存可能な実定的な国際法秩序の枠組み」と捉えるとき、次のような光景もまた、現下の<皇帝なき帝国>におけるナショナリズムの興隆の一斑と看做すべき . . . 本文を読む

「偏狭なるナショナリズム」なるものの唯一可能な批判根拠(3)

2010年10月11日 22時40分08秒 | 日々感じたこととか
◆ナショナリズムと帝国-歴史哲学 経済活動を統べるルールがそこに埋め込まれていた社会的諸関係から資本主義が離床するにともない(すなわち、ウォーラスティンの所謂「近代世界システム」がその相貌を、漸次、現すにともない)<中世的帝国>の世界秩序は解体し、ナショナリズムがその<中世的帝国>の灰燼の中から生まれた。 畢竟、ナショナリズムは歴史的に特殊な近代の社会思想でありながら、(国民国家が成立して久 . . . 本文を読む