スマイリー金さんのHappyHouR

梅雨です。天パーなんで湿気の多い時は嫌いです。花粉症だから乾燥してる時もヤなんですけどね。とかく、この世は住みにくい。

信じるものはだまされる。

2005-08-20 16:40:21 | ボチボチ日記
子供の頃、うちに「コーカサスの虜」つう本があった。
戦争時の話で、一人ぼっちになった兵隊が敵の陣地の村で捕虜になるが、だんだん村の人と仲良くなって、自由に動けるようにしてもらったすきを見て逃げるッつう話。
どこかの外国の話で割と気に入ってたのを覚えてる。

そのなかで、医者とかもいない村の人が捕虜の兵隊に薬を作れと言うんだけど、兵隊も医者っていう訳じゃないので「できない」訳よ。
でもそこらの砂とか混ぜて「すごい薬だ」みたいにして、村の人に飲ますと、直っちゃう。
それから、どんどん信頼されていく話なんだけど。

ここで妙に感動した私。
「そうか、薬と信じればなんでも直るものなのか」と。
折もよく、ひざに怪我をした妹をこっそり呼んで、(←常に実験台)
「これを薬だと思えば治る」と
母親の安物の乳液になんか混ぜたのを傷口に塗ってあげたら、
どうしてもそれが薬だとは思えない妹がはげしく抵抗して、
母親にすごく怒られたのを覚えてる。

あの時は
「混ぜるところを妹に見せなければ、信じて直ったのかも」とか
「乳液の匂いでばれたのか」とか
自分の段取りに反省したものの、もう一回、妹で
「信じれば、なんでも薬になる」というのを立証してみたかったのも覚えてる。
(←なぜそこまで執着したのやら…)

自分でそれを忘れちゃったので(←その割にバカだし)、その後「信じろ薬」が調合されることはなかったのだが、とんでもないことになってたかもしれないわけで…。

妹も無事に二児の母になってるし。よかったな、妹。生き延びて。

なんで、こんなことを思い出したのかと言うと、ポストに「信じよう」の本みたいのが、「寄贈」されていたからです。

今や、すっかり大人になって「まず、疑え」みたいな私にも純粋な頃があったなーと、その本を捨てながら、述懐している次第です。