「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇『死との約束(原題:Appointment with Death)』を読みました。
『ポワロの事件簿〈1〉』、『ポワロの事件簿〈2〉』、『ヘラクレスの冒険』に続き「アガサ・クリスティ」作品です。
-----story-------------
「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃ…」エルサレムを訪れていた「ポアロ」が耳にした男女の囁きは闇を漂い、やがて死海の方へ消えていった。
どうしてこうも犯罪を連想させるものにぶつかるのか?
「ポアロ」の思いが現実となったように殺人は起こった。
謎に包まれた死海を舞台に、「ポアロ」の並外れた慧眼が真実を暴く。
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1938年(昭和13年)に刊行された「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇、、、
以前、映像化作品の『名探偵ポワロ「死との約束」』も観たことがある作品… 4作品連続で「ポワロ」シリーズです。
「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ。」という男女の囁きは夜のしじまを漂い、闇の中を死海の方へ消えていった、、、
エルサレムを訪れた最初の夜、ふとこの言葉を耳にした「ポアロ」は、好奇心にかられながらも想った… どうしてこうも、至る所で犯罪にぶつかるんだろう。
やがて「ポアロ」の予感を裏づけるかのように事件は起った… 当地を訪れていた「ボイントン家」の傍若無人な家長「ボイントン夫人」が死体となって発見されたのだ、、、
一家の不安を救うべく、「ポアロ」は立ち上った… 謎に包まれた<死海>周辺を舞台に、アンマン警察署長の「カーバリ大佐」からの依頼により「ポアロ」が真相を追及する。
家族を支配下に置いていた「ボイントン夫人」… 抑圧され束縛されていた「ボイントン家」の長男「レノックス」、その妻「ネイディーン」、次男「レイモンド」、長女「キャロル」に4人に「ボイントン夫人」を殺害する動機と機会があった、、、
さらに、その4人は、身内の誰かの犯行と感じ、お互いを庇おうという思いから偽りの証言を行ったことから、捜査を混乱させてしまう… でも、「ポアロ」は、偽証を見抜き、一歩ずつ真相に近付きます、、、
真犯人は家族の外にいたという驚きの展開が愉しめましたね… 冷静で賢い真犯人は、暗示にかかりやすい女性を利用して巧くアリバイ工作をしていたんですねぇ。
「ボイントン夫人」が、「サラ・キング」に向けて話しかけた(とミスリードさせられていて、実は別な人物に向けられた)「わたしは決して忘れませんよ… どんな行為も、どんな名前も、どんな顔も」という言葉と、殺害された当日の午後に家族を自由な行動を許可するという、いつもとは違う言動を取ったことが真相を推理するヒントになっていましたね、、、
家族に自由な行動を許可して、誰かを罠にかけて、さらに束縛しようという判断かと思いましたが、まさか、旅行者の中に新しい犠牲者を見つけ、料理すべき魚を捕らえるために邪魔者を一掃したかったなんて… 激しい権力欲、支配欲を持った暴君ですよね。
同情の余地なしの犯罪だったし、「ボイントン夫人」亡きあとの「ボイントン家」が幸せになるという、読後感が心地良い作品でした。
以下、主な登場人物です。
「エルキュール・ポアロ」
私立探偵
「ボイントン夫人」
金持ちの老婦人
「レノックス・ボイントン」
ボイントン夫人の長男
「ネイディーン・ボイントン」
レノックスの妻
「レイモンド・ボイントン」
ボイントン夫人の次男
「キャロル・ボイントン」
ボイントン夫人の長女
「ジネヴラ・ボイントン」
ボイントン夫人の次女
「ジェファーソン・コープ」
アメリカ人、ネイディーンの友人
「サラ・キング」
女医
「テオドール・ジェラール」
フランス人、心理学者
「ウエストホルム卿夫人」
下院議員
「アマベル・ピアス」
保母
「マーモード」
通訳
「カーバリ大佐」
アンマン警察署長、ポアロの旧友
『ポワロの事件簿〈1〉』、『ポワロの事件簿〈2〉』、『ヘラクレスの冒険』に続き「アガサ・クリスティ」作品です。
-----story-------------
「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃ…」エルサレムを訪れていた「ポアロ」が耳にした男女の囁きは闇を漂い、やがて死海の方へ消えていった。
どうしてこうも犯罪を連想させるものにぶつかるのか?
「ポアロ」の思いが現実となったように殺人は起こった。
謎に包まれた死海を舞台に、「ポアロ」の並外れた慧眼が真実を暴く。
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1938年(昭和13年)に刊行された「アガサ・クリスティ」のミステリ長篇、、、
以前、映像化作品の『名探偵ポワロ「死との約束」』も観たことがある作品… 4作品連続で「ポワロ」シリーズです。
「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ。」という男女の囁きは夜のしじまを漂い、闇の中を死海の方へ消えていった、、、
エルサレムを訪れた最初の夜、ふとこの言葉を耳にした「ポアロ」は、好奇心にかられながらも想った… どうしてこうも、至る所で犯罪にぶつかるんだろう。
やがて「ポアロ」の予感を裏づけるかのように事件は起った… 当地を訪れていた「ボイントン家」の傍若無人な家長「ボイントン夫人」が死体となって発見されたのだ、、、
一家の不安を救うべく、「ポアロ」は立ち上った… 謎に包まれた<死海>周辺を舞台に、アンマン警察署長の「カーバリ大佐」からの依頼により「ポアロ」が真相を追及する。
家族を支配下に置いていた「ボイントン夫人」… 抑圧され束縛されていた「ボイントン家」の長男「レノックス」、その妻「ネイディーン」、次男「レイモンド」、長女「キャロル」に4人に「ボイントン夫人」を殺害する動機と機会があった、、、
さらに、その4人は、身内の誰かの犯行と感じ、お互いを庇おうという思いから偽りの証言を行ったことから、捜査を混乱させてしまう… でも、「ポアロ」は、偽証を見抜き、一歩ずつ真相に近付きます、、、
真犯人は家族の外にいたという驚きの展開が愉しめましたね… 冷静で賢い真犯人は、暗示にかかりやすい女性を利用して巧くアリバイ工作をしていたんですねぇ。
「ボイントン夫人」が、「サラ・キング」に向けて話しかけた(とミスリードさせられていて、実は別な人物に向けられた)「わたしは決して忘れませんよ… どんな行為も、どんな名前も、どんな顔も」という言葉と、殺害された当日の午後に家族を自由な行動を許可するという、いつもとは違う言動を取ったことが真相を推理するヒントになっていましたね、、、
家族に自由な行動を許可して、誰かを罠にかけて、さらに束縛しようという判断かと思いましたが、まさか、旅行者の中に新しい犠牲者を見つけ、料理すべき魚を捕らえるために邪魔者を一掃したかったなんて… 激しい権力欲、支配欲を持った暴君ですよね。
同情の余地なしの犯罪だったし、「ボイントン夫人」亡きあとの「ボイントン家」が幸せになるという、読後感が心地良い作品でした。
以下、主な登場人物です。
「エルキュール・ポアロ」
私立探偵
「ボイントン夫人」
金持ちの老婦人
「レノックス・ボイントン」
ボイントン夫人の長男
「ネイディーン・ボイントン」
レノックスの妻
「レイモンド・ボイントン」
ボイントン夫人の次男
「キャロル・ボイントン」
ボイントン夫人の長女
「ジネヴラ・ボイントン」
ボイントン夫人の次女
「ジェファーソン・コープ」
アメリカ人、ネイディーンの友人
「サラ・キング」
女医
「テオドール・ジェラール」
フランス人、心理学者
「ウエストホルム卿夫人」
下院議員
「アマベル・ピアス」
保母
「マーモード」
通訳
「カーバリ大佐」
アンマン警察署長、ポアロの旧友