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ジョルジュ・サウンド先生の夢と感動日記

人生のテーマは「夢と感動」
音楽に関する夢や感動を綴っています。

カウンセリング研修会

2010年07月29日 | 教師生活
 昨年の夏の研修会から、すっかりハマってしまったのが、斎藤富由起先生のSST(ソーシャルスキルトレーニング)のワークショップ。
 斎藤先生はコアラみたいなお顔で、ユーモアがあり、私は研修中ずっと笑い転げていた。
 帰宅してからも、家族にアイスブレーキングやロールプレイングをやってもらい、とても盛り上がった。
 うちの学校でも、この先生を定期的に招聘して、研修会を開いていただきたいな!
 このワークショップでは、他校の先生とも仲良くなれるので、昨年参加された先生ともメル友になったり、交友が続いている。
 各校で一人の音楽専科は孤立しやすいので、こういう研修会には積極的に参加することが大切だ。
 教員免許更新の講座も、このように現場で役立つ講義を自由に選択できるようにしていただきたい。
 斎藤先生がご勤務されている千里金襴大学は、なんと大阪にある大学だった。
 学生からの評判も、かなり高いようだ。

思いや意図をもって表現することの意義

2010年03月09日 | 教師生活
今日は最後の音楽部会でした。
私の尊敬するリッチー先生と一緒に帰りました。
その会話の中で、大切なことを教えていただきました。

何のために演奏するのか?
『自分も聴いている人も幸せになるため』
『感動を共有するため』
『感謝の気持ちを伝えるため』
それらを子ども達が理解して演奏することが大切である。
『頭声発声、歌詞の暗譜、正確な音程』は美しい音楽を追求するための手段であって目的ではない。
 教師は、思いや意図をもって音楽を表現することの意義を、もっと子どもに語らなければいけない。

「今日なんか1年生にまで語っちゃったよ。
うちの学校では、1年生でも怒鳴って歌う子はいないよ。それじゃ、気持ちは伝わらないもんね。
すぐにわかんなくてもいいの。言い続けることが大切。
卒業して大学生になった頃、あのころ先生の言っていた意味がようやくわかりましたって言ってくるもの。
まぁ、まわりの人に理解してもらうのに3年はかかるけどね。」

今日リッチー先生のお話を伺って、ずっと悩んでいたことの原因がわかりました。
要は、声量云々というよりも、子どもがどんな思いを持って歌っているか又は演奏しているかが重要だということです。
限られた少ない時間数の中で、多くの曲を仕上げなければならないため、
音とりや歌詞の暗譜のために多くの時間を費やしてしまいますが、
本当に大切なことは、音楽に対する気持ちでした。
それを語る時間を削ってはいけないこと。
結局、音楽に対する気持ちを育てない限り、いくら技能面を指導しても
心に響く音楽は作れないということ。

今日、6年1組の先生が「自分達が作詞作曲した歌は、他の歌とは思い入れが違いますね。
自分達から、練習するから先生は席を外してと言ってきました。」とおっしゃっていました。
担任の先生への感謝の思いを綴った歌だから、彼等にとって『ありがとう先生』は、特別な歌なのでしょう。
感謝の気持ちが伝わるように、サポートしていきたいです。
他の歌も、歌詞がそう書いてあるから歌うのではなく、行間を想像して歌えるように、言葉がけをしていきたいです。

今日は、リッチー先生に大切なことを教えていただいて、本当に有り難かったです。
すばらしい演奏をする学校のベテラン教師は、やはり音楽教育へのポリシーもすばらしいな!と実感しました。
私も中堅の年齢になっているので、周りの評価によって軸がぶれないようにしたいです。




教育実習生最終日

2010年03月08日 | 教師生活
武蔵野音楽大学の実習生が本日で最終日となりました。
振り返るとアッという間でしたが、随分と仲良くなることができました。

最後の1時間は、ショパンのピアノ曲を弾いてもらったり、連弾をしたり、
イタリア歌曲を歌ったりして(お互いに伴奏し合って)とても楽しい時間を過ごしました。
音楽は一人で楽しむより複数で楽しむ方が、数倍楽しい!
そこに心のハーモニーが生まれるから。

基本的に音楽専科は各校に一人なので、こんな機会は滅多にありません。
彼女は今夜から田舎に帰るそうです。

次の再会は、「西本さんの夢の第九」日本武道館にて。
4年生の鑑賞の授業と合奏クラブで、西本さんを教材に取り上げたのをきっかけに、
彼女もすっかりファンになったようです。
実は私の影響で、あと二人(教員と主事さんに)かくれファンがいるのです。
西本さんの指揮をしているDVDを見せると、必ずみんなファンになります。
(そういえば4年生も合奏クラブの子もかっこいい!憧れる~!と言ってました。)

今週の土曜日、ミューザ川崎での西本さんのコンサートに行きます。
西本さん宛のみんなのメッセージを渡さなくっちゃ!
今から待ち遠しいな~


AKB48の近野莉菜ちゃんは私の教え子♪

2010年03月02日 | 教師生活
教え子が卒業後も音楽を愛好し、それぞれの夢を叶えることが、私の音楽教師としての夢でもあります。

昨日、練馬児童合唱団OGの教え子やっこちゃんからメールが届きました。
「音こと広場」の小中学生作詞作曲コンテストで一緒に歌を歌った莉菜ちゃん、
 AKB48のメンバーになったんだよ。先生知ってる?
恥ずかしながら、そのグループを私は知りませんでした。

家に帰って息子達(マズルカ&ポロネーズ)に聞くと、「AKBは秋葉だよ。モーニング娘みたいなグループ」と言っていました。
実は、うちのマズルカとポロネーズが作詞作曲コンテストに入賞させていただいた時、
歌と踊りを手伝ってもらったのが、莉菜ちゃん・やっこちゃん他4名の計8名でした。
そのコンテスト入賞曲のタイトルは「FRIENDS」で、その時のグループ名は DREAM FRIENDS でした。
最後の歌詞に ♪キミの涙が笑顔に変わるよ 夢はかなうんだ きっと きっと… とあるのですが、
本当に自分の夢をかなえていて、びっくり! 教師冥利に尽きます。

莉菜ちゃんの夢は、小学生の頃から歌手になることでした。
その頃、総合学習で取り組んでいた「夢ノート」にも書いてありました。
学芸会では、ミュージカル「夢から醒めた夢」の主役でソロを歌いました。
その頃から、歌声は素晴らしく声量もあり、顔も可愛かったので 「この子はいけるな」と思っていました。
東京都の児童作曲コンクールでも、合唱のお手伝いをしてもらって、そのDVDが残っています。

今日、現任校の4年生に「AKB48って知ってる?」と聞いたら、みんな知っていました。教育実習生も!
知らなかったのは私だけ!?
昨年末、紅白歌合戦にも出たそうですね。

さっきネットで調べたら、WikipediaやYou Tubeに4万件もヒットするくらい、メジャーなんですね。
今後も、活躍を応援しています!!


東響コーラス 新入団員にあの人が!

2010年02月26日 | 教師生活
今日から東響コーラスに新しい団員が入ってきました。
その中に、どこかで見覚えがあるお顔が…
歌を歌っているうちに思い出しました!
同業者のN先生です。
それも、同じ地区の音楽部会で、数年前に副部長をなさっていた方でした。
私から休憩時間に声をかけると、2年前に早期退職なさったとのこと。
(小学校の教員は肉体労働者です。さらに最近は、学校現場への締め付けが年々ひどくなるので、早期退職なさる先輩教員が多いのです。)
N先生のヴェルレクの楽譜には、いっぱい書き込みがしてあったので、新入団員とは思わず、
私より先に東響コーラスにいらしたのかと思いました。
ヴェルレクは、かつて日フィルさんと共演されたそうです。
これで、アルトに同業者が4人も…
自分の音楽的技術を磨く場があるのは、良いことです。

今の学校現場は、音楽専科が専門教科を教える教員として扱われず、
担任の空き時間作りの確保だったり、補教要員だったり、
行事のための便利屋さんだったり…そんな扱いをされています。

ようやく全校に頭声的発声が定着し、合唱がきれいにはもるようになってきたと喜んでいたら、
先日の自己申告の最終面接で、副校長に「子どもの歌声が小さくなった。技術指導に偏りすぎ。」と言われました。
ほとんど授業を見にも来ないのに、何を言ってるの?
それに地声や怒鳴り声で歌う子の発声を正し、音程を正しく教えることの、どこがいけないの?
国語だったら、間違った漢字を書く子の字を訂正をするのは、教師として当然の任務でしょう。
自分の信念を曲げてまで、管理職に迎合する気はないので、
私は声量よりも音楽的な表現力を高めていくつもりです。

音大ピアノ科在学中の教育実習生からは、
「先生の授業を拝見して、中学校よりも小学校の音楽の先生になりたいと思いました。
小学生のうちから、曲の雰囲気とか余韻を大切にして、感性を育てていくのは素晴らしいですね。」と言ってもらえて嬉しかったです。

ヴェルレクは、だんだん好きになってきました。
上手な合唱団の中で歌うと、ハーモニーがきれいで気持ちいい~
この快感と感動を子ども達にも味わわせてあげたい!!
だから私は、声量よりも発声や音楽表現にこだわっているのです。

教育実習生

2010年02月24日 | 教師生活
今日から音楽の教育実習生が来た。
「6年生を送る会」と成績提出の直前で、最も忙しいこの時期に受け入れたのも困ったが、
事前に管理職から、何の報告も連絡も相談もなかったことに、唖然とした。
しかも今日になって、職員室の居場所も給食の手配も時程表も用意しておらず、私に丸投げされた。

すごく純粋で素直でいい子だったので、なおさらかわいそうだった。
私も事前に知らせてもらえてたら、いろいろ準備してあげられたのに…
今は、どのクラスも「送る会」の歌の練習と評価の時期なので、1分でも時間がもったいない。
子ども達にとっても、歌のテストの時期に、知らない人が見ている前で歌うのは、心の負担だろうと思う。
明日から、どうしたらいいのだろう…



音楽研究発表会無事終了

2010年02月17日 | 教師生活
今日はいきなり、2時間目の授業途中から管理職が授業観察にやってきた。
この学校は、いつも抜き打ち。
別に私は、いつ誰がやってきても困らないけれど…
最近では、登校しぶりの児童の保護者やカウンセラー?(私には誰だか知らされていない人)までもが、
突然やってきたりする。

今日は2年生の鑑賞指導と歌唱指導(6年生を送る会の出し物練習)をした。
曲は、アンダソンの「そりすべり」
子どもの発想は私の予想を上回り、とても面白いものだった!
「馬を鞭でたたく音」を「その打楽器はベルトです」と言って、
自分のズボンからベルトを外して、半分に折り、左右に引っぱって音を出していた!(にしおかすみこかっ!?笑)

午後は、教育会の研究発表会。
私は研究推進委員なので、昨夜から落ち着かなかった。
本番でかまないように、夫の前で何度もプレゼンの練習をした。
会場についてからも、トイレの鏡の前で練習した。
慣れるまで、自分の顔を見ながら話すのも照れくさかった。
暗記して臨んだが、他の方は原稿を読んでいた。
いろいろ至らない点や打ち合わせ不足もあったが、何とか終わってホッとした。
講師の先生が、前任校でもお世話になった方で、発表前に大きな拍手をしてくださったので嬉しかった

発表者の視点から気づいたことだが、プレゼンしている時に、頷いて聞いてくれたり、反応してくれると話しやすい。
居眠りは問題外として、無表情だったり、下を向いて黙々とノートをとっているのも、なんだかさみしい

ロールプレイングによる模擬授業は、みんな堅くなって小学生になりきれていなかったので、
私がアドリブでバカな発言をしてしまったが、突っ込んでもらえず、先生役を困らせてしまった。
でも会場から「ああいう子、どこにでもいるよね。」という声が聞こえて、ちょっと救われた。
左手の腱鞘炎のため、リコーダーが上手く吹けなかったけど、
できない児童の演技が自然にできたのは怪我の功名だったかも!?

とにかく今日は、異動1年目にして大役を果たし、「自分にお疲れさま」ということで、
帰宅してから、マズルカのチョコを食べまくった!


1年生の鑑賞指導 おもちゃのシンフォニー

2010年01月27日 | 教師生活
今日はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの誕生日でした。

1年生の音楽の授業では、その父のレオポルド・モーツァルトが作曲した「おもちゃのシンフォニー」を聴かせました。
低学年の鑑賞指導は評価が難しいです。
感想を文字で書かせると時間がかかるし、
口頭で言わせてもボキャブラリーも少ないので「たのしかった」ぐらいしか出てきません。
そこで、身体表現ということになるわけですが…

私は「いろいろな楽器の音を聴き分けよう」を本時の目標とし、
①かっこう笛 ②トライアングル ③ラチェット の3つに絞りました。
教科書には水笛やラッパなど、もっと多くの楽器が掲載されており、
指導書には〈聴こえた楽器を指でさす〉とありましたが、
複数の楽器が複合的に絡み合って出てくるのに、それは難しすぎると思いました。
そこで、上記の楽器の音色をそれぞれ児童の目の前で演奏し、一つずつの音色を意識して聴かせるようにしました。

もうひとつのクラスでは、「かっこう笛の音がしたら手を挙げてね。」と指示をしたのですが、挙手がわかりづらく
(自信のない子は頭を掻くふりをしたり、隣の子を見て真似したりする)
今日のクラスでは、立ってもらうことにしました。
これが楽しくて大受け!!
最初は♪かっこう と間隔をあけて演奏されるのですが、
そのうち ♪かっこう かっこう かっこう と続けて音がするので、
子どもは立ったり座ったり、ものすごく楽しそうに活動していて、
その姿がオコジョのように可愛らしく、見とれてしまいました(笑)

2番目のトライアングルのトレモロ奏法もよく聴けていたのですが、まだ♪かっこうの音色が頭から離れず、かっこうの音で立ってしまう子もいました。
(かっこう笛の課題が終わった時点で、楽器を隠して、黒板の文字も消した方が良かったのかも)
3番目のラチェットの音は、単独では聴き分けられても、トライアングルのトレモロと重なっていると、聴き取りづらかったようです。
このように低学年の指導は、子どもの姿から教師が学ぶことが多く、とても奥が深いです。

私は昨年度の音楽の担当者よりも、年間140時間も多く授業を持っていて、
喉をつぶすのではないかと心配でしたが、
逆に低学年の音楽の授業に癒されている気がします。
今日の帰りの会でも「今日楽しかったことは、音楽の授業です。」と言ってもらえて、嬉しかったです。

今日の放課後は、学校のホームページを2時間かけて更新。
作曲コンクールの記事をアップしました。(この仕事は苦手
今週中に、自己申告書の作成と音楽部地区研究会の反省まとめと研究紀要の原稿書きと研究授業の指導案をCD-RWにやく仕事があるけれど、
ピアノのキーをたたく時間より、パソコンのキーボードをたたいている時間の方が長いのが、正規教員のつらいところ。
お給料は減っても、音楽の授業だけに集中できる講師がちょっと羨ましいな。
それでも私の学校は、児童が落ち着いていて、学級崩壊のクラスもないので幸せ
学級担任に感謝

第46回 児童作曲コンクールの授賞式と作品発表会

2010年01月21日 | 教師生活
先日の記事でも紹介したが、やっと作曲コンクールの授賞式と作品発表会が終わった。
これがあったので、冬休み中に手術を受けるのも延期した。
年が明けてから、毎日のように練習を重ねてきたが、
本番の子ども達は緊張する様子もなく、みんな元気に笑顔で歌えていて良かった!
ホールの舞台で演奏できたことも、他校の演奏を聴くことができたのも、
とても貴重な体験になったと思う。
みんな5年生なので、来年への新たな意欲につながるといいな。

今年も常連校がずらりと名を連ねている。
(審査は、学校名も学年も伏せて行うそうなので、本当に良い作品が入選するそうだ)
江東区立越中島小学校と港区立白金小学校の音楽の先生は、
とてもピアノが上手で、すてきな伴奏をつけていて、
子どものメロディだけの作品が、引き立っていた。
こういうところにも、音楽教師のセンスが出るものだと思った。

前任校の教え子のピカちゃんは、昨年にも増してピアノが上手になっており、
作品も完成度が高かった。
「妖精たちの森」というピアノ独奏曲だったが、
1曲の中に、いろいろなモチーフが鏤められていて、
物語の場面を想像させるような構成になっていてた。
妖精たちが楽しそうに踊っているようすや、森に差し込むキラキラとした木漏れ日が
目に浮かぶようだった。

明日は、体育館で校内発表。明日から寒いらしいので、早く寝よう。
授業をやりくりして出張しているので、今週はとにかく疲れた…(ユニセフ募金や卓球の試合もあったし)
管理職が「専科は校内の補教優先」というスタンスなので、いろんな面で気を使う。
都小音研の役員の皆様も、きっと同じ思いで仕事をされているのだろう。
本当にご苦労様です。本日は、司会や進行役・審査等、ありがとうございました。
子どもの才能を発揮できる、この児童作曲コンクールが、これからもずっと続いていきますように。

東京都児童作曲コンクール

2010年01月16日 | 教師生活
来週1月21日に、麹町のカスケードホールで、東京都児童作曲コンクールの表彰式と作品発表会がある。
私は毎年、夏休み前から4年生以上を対象に作曲指導をして、応募を呼びかけている。
今年度は5年生が5人作品を応募し、全員入選させていただいた。
夏休みも毎日学校に呼んで、マンツーマンで指導した甲斐があった。
最近、記譜についても厳しくなって、筆圧・符割り・発想記号などのダメ出しがあり、何度も書き直させた。
冬休みも、この作品発表会にむけて、ピアノの指導をしたり、歌の録音をしたり、二部合唱に編曲したりして、毎日出勤していた。
異動1年目というのは、その学校にとって新しいことを始めるのに、いろいろと周囲の人に理解してもらうのが大変である。

昨年末は、事実無根のクレームを保護者に書かれ、管理職に毎日のように呼ばれ、本当に気分が滅入り落ち込んだ。
納得がいかないまま、家まで謝りにも行かされた。
同時期に、手術が必要な病気も見つかり、悶々とする日々が続いていた。
もし西本さんとの第九がなかったら、最悪の年末になっていた。
第九を歌っている時だけは、全てが小さなことのように感じられた。
そして、西本さんとの会話に救われた。
「小学校の先生は大変やね。(ようこそ先輩の授業は)3日間だけやったけど、私には勤まらんわ~。子どもはかわいいけどね。」とおっしゃっていた。
そして最後に「がんばってくださいね。」と握手をしてくださった。「はい、がんばります。」と言った後、私は泣きそうになった。
その後、東響コーラスの仲間から、西本さんの「波瀾万丈」のDVDを借り、
留学時代に大変なご苦労をされ、ヘルニアとムチウチを併発され、
杖をついて舞台に上がる姿を見て、号泣した。
彼女の苦労に比べれば、私のは取るに足らない。
もっと強く生きよう!と心に誓った。
西本さんが人に優しいのは、いろんな痛みがわかる人だからなのだと思う。
今も、寝ても醒めても西本さんのことを考えてしまうのは、
彼女の生き方に、ものすごく勇気をもらったからだ。
音楽的にも人間的にも、少しでも彼女に近づきたい。

話を作曲コンクールのことに戻そう。
今度の作曲コンクールには、私の前任校での教え子が2年連続で入選しており、その子に会うのも楽しみの一つである。
1年ぶり、どのように成長していて、どのような作品を聴かせてくれるのか、ワクワクする。

だいたいの学校が自作自演するのだが、今回の私の学校では、
課題詩にメロディをつけたものが1曲(児童が独唱し私がピアノ伴奏をする)
グループで作詞してメロディをつけたものが1曲(これは私が合唱曲に編曲したものを5人で二部合唱する)
ピアノ独奏曲が1曲である。
毎年、作品発表会を聴いて思うのは、作曲した児童が必ずしも演奏も素晴らしいわけではないけれども、舞台での表情や立ち振る舞いはとても大切。
やはり音楽は、自分の気持ちや思いを聴いている人に伝えるものだから、心をこめて演奏してもらいたい。

「秋のトンネル」…3拍子のリズムにのって、すすきが揺れている感じを出してね。
「Happy Smile」…5人で仲良く手を繋いで、笑顔で歌ってね。聴いている人達も笑顔になるように、元気を届けよう!
「川の光」…左手はゆったりとした川の流れを静かに表現。
      アルペジオは、重要な音を意識して浮き立たせて。
      右手はキラキラと水面を照らす光を思い浮かべ、メロディラインをはっきりと弾いてね。
      いつも言っているように、右手と左手は別々に練習してね。
      納得できるレベルになってから、両手のバランスを考えて弾いてね。
      もし、当日緊張して、頭が真っ白になったとしても、練習をいっぱいしてれば、手がおぼえていて勝手に動いてくれるから。
      明日も必ず、練習してね。

金曜日の帰り、学校を出たのが20時過ぎで、勤務校の保護者の方に会った。
「先生、こんなに遅くまでお疲れ様です。子ども達のためにいつも熱心にありがとうございます。」とご丁寧に挨拶していただいた。
嬉しく有り難かった。疲れが吹っ飛んだ。
クレームつける親もいれば、感謝してくれる親もいる
何より、頑張っているかどうかは、自分自身が一番よく知っている。

作曲コンクールと同時進行で、「6年生を送る会」の全員合唱曲と学年の歌、全クラス分の音源の録音。
卒業式で歌うオリジナルソングのピアノ伴奏譜の浄書。
音楽部の研究紀要の原稿作成。
来年度のキャリア教育の全体指導計画作成。
今日はどこへも行かず、持ち帰り仕事をこなした1日だった。
やることが多くて押しつぶされそうだが、1月末の西本さんのタイトなスケジュール(毎日本番!しかも日本各地に移動し)を拝見して、私も弱音を吐かずに、笑顔で仕事をしようと決意した。