老人の戯言

当年85歳になります。戦前戦後の経験語り部も居なくなります。貴重な経験を構成に残して今後の日本の発展を期待したい。

高齢の日本女性

2017-04-21 11:07:01 | 日記
 老人ホームの施設に入ると男性より女性の方が圧倒的に多い、女性の寿命が長いことによると思う。
会話をすると多くの女性は昔の記憶に生きている人が多いので。昭和初期の日本の女性の地位が分かって面白い。
①何時も独りで黙々と食事を摂っている人に、ご一緒しても良いですかと声を掛けたら、困りますと答えたとか、庭の空気を一緒に吸いませんか
と声を掛けたら平手打ちをされた人が居る。相当な男嫌いである。若いころ男に弄ばれ、捨てられたことがあるらしい。
②ある未亡人の女性は新婚1っか月からお舅が病気になり,垂れ流しの排便の世話まで毎日させられたらしい。それでも亭主を亡くして未亡人になり、今度は入居者の記憶喪失の女性の侍従のように世話をしている人もいる。余程戦前の家庭では女性の地位が低かった典型的な例のようである。
③そうかと思えば数年前に亭主を亡くし、お姑や亭主の世話から解放されてサバサバしたとルンルン気分の未亡人が一人でも大勢で食事しても、どちらでも平気よと強い女性も居る。現在の環境がベストと思ってをり、昔は女性の位置づけが低かったことを想像できる。
④夫婦で入居しているカップルもいる。亭主は過去に脳梗塞や喘息、心房細動などあらゆる病を経験しているが、成金である。二人で毎日のようにブランド物の衣装を着て現れ、奥さんは多弁で話があちこち飛んで何を言いたいか良く理解できないが時々大声で怒鳴りだすかたも居る。
奥さんが元気すぎてこのように幽閉された環境でノイローゼ気味になり、亭主も捌け口が無いようである。
⑤大正生まれの元国立大学の教授も居るが、耳が遠くなり補聴器を付けてはいるが、奥様との会話だけが可能なカップルがいる。歳が離れているが、昔から良く仕えているので会話が通ずるようである。
⑥逆に米国滞在が長くて、その後脳梗塞になり記憶が飛んだ日本人の奥さんは離婚して独りで米国に残ってをり、娘さんが面倒を見ている。
日本人妻でも米国に長く住むと米国流になり、離婚したようである。
 こうして見ると日本が近代まで主婦の座が弱く、いかに亭主関白の時代であったかが分かってくる。今は女性上位の世になりつつあるようだが、いまだに男尊女卑の底流も残っているようである。
 前述の名誉教授が今はボケていても私に何故神武時代の風習が明治維新後無くなったのに、まだ現在にも士農工商の風習が残っているのはなぜか聞かれて閉口している。
 老人ホームに入るには三年寝太郎の気持ちではいるしか、鬱にならずにまだ元気なうちに将来のために早めに入居することは差し控えた方が良さそうです。JUNTARO

安全と安心

2017-04-03 16:31:14 | 日記
築地市場の豊洲移転にからんで、安全と安心が問題になっている。
 安心とは安全の積み重ねで初めて納得されるもので、都知事が安全宣言すれば良いと言うものではない。
①原子力発電所は過去に3回の大きな事故を起こしている。
最初は1979年の米国スリーマイル島げんぱつである。この事故は原子炉の空焚きであり、折角児童保護装置が設備されているのに、当直のオペレーターが勘違いして手動で停止させてしまった、お粗末な人為的ミスで原発の安全神話を崩してしまった。
2度目は1986年の当時のソ連のチェルノブイル事故である。これも低負荷運転の安全装置が付いていないのに、運転員が所謂ストレステストで低負荷時にジーゼル非常用電源が働くまで惰性で耐えうるか試験した結果の暴走で、完全に運転員の人為的ミスである。
 3度目は福島第一原発の6年前の事故である。前2回の事故経験を充分に織り込んだ設計であったが、米国からの初輸入期で、一切の勝手な変更はまかりならぬと言う契約であり、地震の経験は日本の方が米国より豊富なのに、竜巻の経験から地下にジーゼルを配置した上に想定外の津波に襲われた結果である。
 現在はほとんど休止中であるが、地裁では住民が勝ち高裁では電力会社が勝を繰り返している。どの様な装置でも絶対安全はあり得ないのに民意が安全とと認めないのが実情で、安全委員会が安全と審査しても安心でないとの民意が根強い。
②新幹線は運転開始後53年を経て、今日まで人身事故を起こしていないので、心配だから新幹線に乗るのを止めた人は聞いたことがない。
新幹線が走り始めたころ新幹線の車両を作っためーかーの部長でも、我々出張時の新幹線の先頭と後尾の車両には乗るなと注意されていたのである。
 追突や衝突の不安があったからだ。
しかし現実には新幹線も活断層の上を幾つも横切っているし、ATC装置がアリ、ブレーキをかけても20kmは止まらないのである。
 にも関わらず次世代のリニアー新幹線の着工も間近に迫っている。
③航空機も距離当たりでは自動車より安全率は高いが、年にいくつかの事故を起こしている。足が地についていないのでのりたがら内人も極少数である。

このように安全は事故を含めた技術の進歩の上に成り立つものであることを認識してほしい。
 原発も世界で300機を超す運転実績があるが、ベース発電としては極めて安全な方であること、台数と運転年数を掛け算して、事故率を計算してみれば明らかであろう。
 築地市場も戦後まで化学工場や駐留軍の洗濯工場などがあり、ヒ素なども検出されているが、幸いに食中毒を起こした例がない。豊洲も安全委員会が安全と言っているのだから、安心感を持たせるなら、何かが起きそうな時の予知装置や、万一起きた時の他の市場によるバックアップ体制などを確立されれば、納得されるかも知れない。
 失負は成功の基である個人の格言を思い出してほしい。それにしても何故ベンゼンなどの基準値が低すぎるのか、なぜ無関係な地下水を何円も測定して無為にすごしたの責任を問いたい。JUNTARO