老人の戯言

当年85歳になります。戦前戦後の経験語り部も居なくなります。貴重な経験を構成に残して今後の日本の発展を期待したい。

豊洲市場の水質

2017-01-15 16:10:33 | 日記
 豊洲市場の最近のモニタリング調査の結果、想定外の急激な悪化がでた。
本来旧工場跡地を購入した企業は多くの汚染問題に悩まされて来た。
 戦後の復興時は環境汚染の規定は皆無であり、生産の増強一本やりであった。現在の中国の大気汚染やブラジルがpovertyよりpolution
を選択したことは笑って過ごされない。日本も同じ道を歩んできたのである。
 解せないのはこのような事実が出ても、まだ検査方法の違いだとか、さらに検査会社を増やしてモニタリングを続行することである。
一日も早く検査より原因の究明に着手すべきである。
 豊洲地区は東京湾の埋め立て地域であり、石川島播磨工業などの工場地帯である。メッキ処理職場があれば必ずヒ素が検出されるし、蛍光灯などの工場の跡地では水銀が滲みこんでをり、川崎の駅前の堀川町工場は遂に諦めて商業センターになってしまったではないか。
 また近くは福島原発の汚染水流失を防ぐために巨大な凍土壁をめぐらして、地下水の流路変更をしているではないか。
東京湾は昔のような悪臭も消え、魚介類も豊富になったが、堆積したヘドロの地下にこびり付いた汚泥は幾ら海水の自浄作用に期待しても、そうすぐに奇麗になるわけではない。
 水俣の水銀汚染も有機水銀が悪さをするのに、無機水銀が何時有機水銀になるか予測できないとの理由で干拓水門が絞められたのである。
豊洲で今一番にする事はモニタリングの精査ではなく、原因が伏流水になって居る地下水の流れの方向とその上流にあった工場団地の生産機種からシアンやヒ素の出て来る本拠地を突き止めることから始めるべきである。
 或いは東京湾の潮の満ち引きとの関係は無いか。
埋めたて地は本来浮島と考えた方が良い。神奈川県の埋め立て地には「浮島」と名付けられた地区があるではないか。
 幸か不幸か全面が埋め土になって居ないので、地下水の流れの調査などもしやすくなっている空間があるのである。
専門家会議は分析の専門家会議なのかと疑いたくなる。
 また地下水管理システムが原因と推定する学者もいるが、存在しないものが出て来る筈はないのである。量的には多少の誤差があっても急増したことの原因追及が焦眉の急なのである。
 機構改革は大切であるが、有能な経験豊富な指揮者が不在では専門馬鹿集団と思われても致し方ない。
小池知事に全部の判断を任せるのは酷であるし、補佐する有識者も我々戦中派にはまだ確りとして存在するのである。
 分析モニタリングより、原因の追究が先。JUNTARO

トランプ会見と貿易赤字

2017-01-14 16:32:19 | 日記
 次期大統領候補のトランプは貿易赤字に強い不満を示し中国や日本を名指しで誹謗した。
確かにこの30年米国は毎年貿易赤字が増加傾向である。
 物の貿易で見ると中国がその内の約半分を、対日赤字は10%くらいである。
トヨダなどはカローラのメキシコ進出がらみもあり、その対応に躍起になっているが、果たして米国内に製造業が回帰したら、米国の貿易赤字が回復するであろうか。
 ①米国には自動車などの第2次産業の製造技術はすでに海外に移転され残っていないのである。
 ②自動車の組み立て工場を国内に新設しても、大部分の部品は海外から輸入しなければ組み立てられないのである。
 ③物づくりで一番付加価値の高いのは部品の製造である。一番付加価値の低いのは組み立て工場である。
 ④従い米国で最終工程の組み立て工場で増産しても、潤うのは日本などの部品工場の輸出産業である。
 ⑤現に半導体をはじめ航空機の胴体や翼の部分まで日本で生産して、米国で組み立てているのが実情だ。
 ⑥さらに機体の軽量化のため、アルミに代わる窒化ケイ素などの次世代部品の技術も宇部興産などが握っている。
 ⑦従い生産台数を増やせば増やすほど部品輸入のため米国の貿易赤字は増えるであろう。
 ⑧さらに労働単価の高い米国で組み立てれば、米国国民は高価な米国産自動車を購入せざるを得なくなるか、よほど完成品の輸入関税を上げない限り米 国自動車産業は成立しなくなるのみである。
米国はAI産業やソフト産業では一頭他国を抜いてをり、第4.5次産業と言われる部門にシフトしない限り(No way)他に道は無いのである。
次期大統領もやがて勉強して気が付くと思うが不勉強丸出しで、president one hundreds day以内に方針転換を打ち出せるか興味は尽きない。
JUNTARO