Suさんの学球日誌

理科&日本語教師のSuさん(旧名SunQ)が、
国内・国外様々な学校を渡り歩き、
いろいろなチャレンジを試みます。

1学期の思い出②G先生のこと

2009年08月02日 | 学校生活
 7月に入ると,期末テスト前で部活なし,たまには早く帰ろうかと思っていた午後5時前,外線が入ってきた。

 まだ県西部の松戸市の学校に勤めていた頃の同僚から,
「久しぶり,どうしたの」と尋ねると,

「Qさん,G先生が亡くなったこと知ってる?」

 自分にとって,とても大切な恩人の訃報だった。

 「お通夜は今晩なんだけど,会場は柏だから,Qさんはちょっと無理だよね」

 「…いや,行きます,遅くなるかもしれないけど」

県東端の勤務地から,若い頃住んでいた柏市まで,およそ100㎞をひた走りながら,
G先生と働いた4年間のことを,ずっと考えていた。


松戸の高校はsunQにとって2校目の勤務校,進学校で治まっている雰囲気の初任校と違い,やんちゃな生徒やだらしない生徒も多数混じっていた。着任早々1年生の担任となったsunQだったが,生徒指導にとまどうことが多かった。その時学年主任を努めていたのがG先生だ。

 体格の良い体育の先生方が,迫力で生徒を指導するのとは対照的に,穏やかに生徒を諭す人だった。

服装の乱れた生徒にも笑顔で接し,「おや○○くん,今日はどうしたのかな」優しい声で語りかけ,徐々に生徒に自らの非を認めさせていく。一見ソフトではあるが,決して諦めることの無い凛とした強さがあり,暴れん坊の生徒からも一目おかれていた。

小柄な書道の先生で,きちんとした人だった。放課後になると,学年の各教室を回って,脱ぎ捨てられたジャージ類を丁寧にたたんで机上に置いてくれた。まず,学業に取り組む環境づくりが大事なのだと考えておられたのだと思う。

 G先生の姿を見て,自分も諦めずに向かっていかなければ,と思った。きちんとした大人として,生徒と相対しなければいけないと思った。G先生がいなかったら,あの時期を乗り越えられたかどうかわからない。

 午後7時40分,通夜式場に到着。40分の遅刻だが,焼香の列は会場外の駐車場まであふれている。最後尾につき,ようやく焼香できたのは8時30分頃,それでも列はまだ絶えることは無い。

G先生の人柄が偲ばれる。

もう一度あの優しい笑顔に会いたかった。G先生を目標にして過ごした自分の学年主任時代の思い出を聞いてもらいたかった。夏休み前の飲み会・カラオケで定番だった「サマードリーム」を一緒に歌いたかった。

G先生,sunQは先生と過ごした日々を決して忘れません。

合掌
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