季節は春。桜は満開から散り際へ、菜の花はまだまだ花盛り🌸
Suさんのアパート近くにある国分川沿いの遊歩道
そんな中、これから花盛りを迎えるのが、この花
和名はナガミヒナゲシ(長実雛芥子)、ケシ科の一年草で原産地はヨーロッパ地中海沿岸。1960年ころ輸入穀物などに紛れて渡来したと推測され、2000年以降全国に爆発的勢いで拡散したらしい。私の記憶でも千葉県では、1990年代はたまに見かけるくらいだったが、2000年くらいからあちこちで見かけるようになった気がする。
花弁は4枚、ケシの仲間共通の特徴である。ちょっと気を付けていると、道ばたや空き地に、オレンジ色の花がたくさん咲いているのをみつけることができる。園芸植物のアイスランドポピーが野生化したものなのかなーと思っている人もいるかもしれないが、別種である。
これが園芸品種、アイスランドポピーの花
両者の葉と花は似ているが、果実(種の入れ物)の形が全然違う
アイスランドポピーの果実がこれ
ナガミヒナゲシの果実は細長い(だから長実)
一見したところ、「オレンジ色の可愛いポピーが咲いているな」という印象を受けるが、実はこの花「生態系等に大きな影響を与える外来植物」として、各自治体から危険性を指摘されている厄介者なのだ。
まず注意するべきは、ナガミヒナゲシにアルカロイド性の有害物質が含まれいるということ。そのため素手で茎を触ったり折ったりすると、手がかぶれるおそれがある。草餅に使われるヨモギとも似ているので、間違えて口にしないようにと警告している自治体もある。
次に「アレロパシー活性」が強いということ。アレロパシーとは植物が化学物質を放出し、ほかの植物の生育を阻害する性質のこと。農地や花壇へ侵入すると、他の作物や植物を駆逐してしまう恐れがあるので、見つけたら早急に駆除する必要がある。
これから5月にかけて各地で咲き誇る美しい花が、こんな厄介者だったなんてなんだか興ざめだが、他をおしのけてでも生きようとする力があるからこそ、異国でこれだけ繁茂できるのだろう。生命力こそ美、ということかな~
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