気の向くままに junne

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'17. なでしこの不調かスペインの成長力か !? 1-2で敗戦

2017年03月02日 | なでしこ

 アルガルベ・カップ初戦、「なでしこ」はスペインに1-2で敗れてしまった。この大会に向けて取り組んできたパス・スピードのUPを生かす見せ場も無く、逆に「なでしこ」がやりたかった試合展開を相手にされてしまったのだ。特に前半は過去の結果など容易に覆された様なゲーム内容だった。確かにスペインは監督交代以後のこの一年半で、全くと言って良い程別のチームへと変貌を遂げていた。しかしそれでも「なでしこ」が力量不足にレベルダウンしてしまっていたわけではない筈。高倉監督の目指した取り組みが間違いだったわけでもない。                                                

では何故…と云う事になるのだけれど、「展開の綾」と一言で言うのは少々問題が有る。そこで先ず取り挙げられるのは、もともと実力が有ったスペインの潜在能力を新監督が上手く引き出せた事。前任監督には色々と問題が有って、選手達の方から監督交代を求めたという話しが有る。そして交代後の一年半で見事に開花し始めた・・・と云う事。試合を観ていてその異いには気が付く。                                    そしてそもそもプレースタイルが「なでしこ」と略同じであった事。これはどんな種目にも共通すると思われるのですけれど、自分(自分達)と同じ試合運びをする相手とは意外と戦い難い、と云う事が有ります。今回のスペインがまさにそれでした。それに加えて、「なでしこ」は完全に研究されていた…と言わざるを得ません。                                  その一番の例は、「なでしこ」のパス・コースを完全に消されていた事が挙げられるでしょう。これには「なでしこ」側にも問題点《課題点》が有ります。選手同士の距離感が練習では出来ていても実践では発揮出来ていなかった、と云う事です。そう云った意志の疎通が不完全であった為、パスの出しどころが消え、取り組んできたパススピードのUPが役に立てなかったという処でしょう。                                 結果として、自陣に於いていい様にボールを回されるハメになってしまったのです。

更に言うならば、高倉監督が「調子のいい選手を起用する」と言って送り出していた⑩阪口、④熊谷、⑭中里、⑬増矢選手達が、機能していなかったと云う誤算が有りました。監督からすればこれは大きな痛手でしょう。結果失点してしまったのですから。とは言え、彼女達だけを責める事は出来ません。何しろチーム・プレーなのですから。一つの糸口としては(言い訳にもなりますが)、日本と欧州のシーズンの異いを採り上げてみたいと思います。日本の「なでしこリーグ」は春から秋にかけて行われるのに対し、欧州では秋から春にかけて行われるという現状。つまり日本でシーズンオフの時期に欧州ではシーズン絶好の時期に当たるわけで、試合勘が逆になっている(言わば不利)のです。でもこれは飽く迄言い訳で、実際日本はこのアルガルベ・カップで、優勝は無いものの、過去には好成績を残しているのですから。

私が最も気になったのは、GKの①山根選手でした。二点目は④熊谷選手の足に当たり(オウンゴールとも言える様な)失点でしたけれど、どちらの失点も(観ている限り)防げた失点でした。不用意なクリアー・ボールも含めて、代表のGKらしからぬものです。代表22試合目と云うのに不甲斐なさを感じます。彼女の特徴は背の高さでしょう。これはもろ刃の剣とも言えます。私が以前から言っている様に、身長が高いという事は腰から上のボールには効果が有りますが、腰から下(左右を含めて)のボールには余程の身体能力・敏捷性が必要となります。未だ彼女にはその域迄いっていない様です。これからの課題ですね。

しかし、明るい光も見えていました。後半に入ってからのゴール・シーンです。後半に入ってから投入された⑰長谷川選手からのタテ・パスに、同じく後半戦からの⑳横山選手が開いてGKと対峙しながら蹴り込んだシュート。二人の個性が活かされたプレーでした。『どうしてこの二人を初めから出さなかったの?』と思ってしまいました。こうしたプレーが残りの試合で出せる様なチーム状況であれば、「なでしこ」の上位進出に光りが射し込むでしょう。

まあ、スペイン戦だは敗北しましたけれど、これで全ての道が閉ざされたわけではないので、次戦以降選手を入れ替えて頑張って欲しいものです。後半投入された選手や、⑪岩渕、㉓池田選手などが控えているのですから。

次は中一日おいて、3月3日(金)のアイスランド戦。ここも強敵ですけれど、スペイン戦の轍を踏まない様に、勝利で終り、笑顔を見たいものです。

 

 

 

 

 



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