ジュルのしっぽ-猫日記-

おっとりネコ・ジュルとのほげほげした毎日。

治療方針、決定。

2008-10-18 | ネコの病気のこと
ジュルのがん治療の方針を決めた。
決まってみれば、いたってシンプルになった。



○11月中旬を目安に、残る片方の乳腺も摘出手術を行なう。
○以後、定期的なレントゲン・超音波検査で再発を監視する。
○術後補助療法は代替療法(サプリメント等の摂取)を選択。
あくまでも体質改善を目標として、長期的に継続していく。


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もう片方の乳腺も、摘出することにした。

できるだけ残してあげたいのは、できるだけ傷つけず、負担をかけたくないから。
できるなら採ってあげたいのは、できるだけ再発させず、元気でいてほしいから。

「負担をかけたくない」と「元気でいてほしい」を比べると
いまのジュルには「元気でいてほしい」という思いの方が強い。
歳をとっていれば「負担をかけたくない」という思いがきっと強くなる。



原則でいえば、乳腺は両方摘出した方がよいのだそうで
獣医さんはまずそう薦めるし、積極的治療と解されている。

一度の手術で両方の乳腺を摘出することは非常に高度な
技術を要するため、片方ずつ2度の手術が必要になる。
ほとんどの飼い主さんは、今はない腫瘍のために2度もつらい思いを
させたくないので「まずは様子を見る」ことを選択するのだという。
ジュルが通う病院でも両方摘出した例は、ネコでは1件もないのだそうだ。



いまのところジュルの体に、もう腫瘍はない。
乳がんの場合、はじめに転移するのは肺。
その肺にもリンパにも転移がないのだから
再発するとしたら、残るもう片方の乳腺だけだ。
それがいきなり胃や脳に転移することはなく
もし、他の臓器にがんが発症してもそれは転移ではなく
まったく新しい腫瘍が不運にも現れた場合に限られる。

腫瘍化せずに潜んでいる悪性のがん細胞があるとしても
もう片方の乳腺の中だけなのだから、摘出してしまえば
悪性のがん細胞をすべて消すことができるわけだ。
手術の間隔は2ヶ月あれば十分だということなので
体調をみながら11月中旬ぐらいに手術することになった。



検査にもいろいろな方法があるけれど、ジュルの場合は
転移を監視するのが肺なので、真っ黒に写る肺に
腫瘍が白く写るレントゲンで十分だという結論になった。
腫瘍が5㎜程度の段階で確認できるのだそうだ。

術後補助療法にも、いろいろな種類があったけれど
放射線治療は照射する腫瘍自体がないので、効果の有無の判定ができない。
ホルモン療法は卵巣を摘出しているジュルには、効果はあまり期待できないだろう。
免疫療法はエイズ(免疫不全)を発症しているわけではないのであまり必要がない。
だから、やるとしたらコツコツと代替療法で体質を改善することぐらいしかない。



決めるまでは、「できることは全部やる」という気構えだった。
決めてみたら、「必要ないことはしない」という心構えになった。

不安や恐怖が「できることは全部」と気持ちを急き立てた。
たくさんの体験を教えていただき、獣医さんの意見も聞いて
がんを知ることで不安や恐怖に勝る心構えができた。
みなさんに心から感謝します。ありがとう。