こんな時、どうすればいいんだろう?
ジュルが入ってどうするの╬
そこで、日本野鳥の会や鳥類保護連盟のホームページを調べてみた。
「巣がみつからない、親鳥がもどらない場合は、
各都道府県の鳥獣保護担当部署に連絡してください。」
とのこと。東京都23区では自然環境部計画課というところらしい。
ということは、月曜まで待たなくてはいけない。
日曜日も2時間ごとに餌を与え、飛行訓練にリビングを開放。
月曜の朝。早速、鳥類保護担当部署に電話をしてみたけれど、
都内には野鳥の保護施設はないとのこと。
なんとなく予想はしていたので、調べておいた野鳥公園に電話して相談してみた。
「飛べないようにみえても、ケガさえしていなければ、ちゃんと飛べるようになりますし、
生きていけるものです。できるだけ早く、安全で自然があるところに放してあげるのが、
ヒナのためになりますので、場所をみつけてあげてください。」とのこと。
「放すなら、●●公園はどうかなと思っているんですけれど。」というと、
「都内なら一番いいんじゃないでしょうか。」とのことでひと安心。
念のため、いつも公園ネコでお世話になるツバメ先生に診てもらったら、
診察室を飛び回ったぐらい元気で、ケガはないとのこと。
先生の話でも、すぐ立派に飛べるようになるから、外にいた方がいいとのこと。
巣立つと親がしばらく子のところに通って餌をあげたりもするけれど、
親が来ない時でも、花の蜜や落ちた木の実を食べて生きていくのだそうだ。
ということで、野鳥がたくさん生息しているということで有名な公園に放すことにした。
天気もいいし、きれいな公園なので、散歩にもちょうどいい。
でも、ちゃんと無事に仲間のところに戻せるかが不安で、
散歩を楽しめる余裕はまったくなかった。
だいぶ探し歩いても、満足なところがみつからず、あきらめかけはじめた時、
黒っぽく湿りがちでやわらかそうな地面を、スズメやほかの鳥がいっしょになって、
何かをついばんでいる一角が目に入った。意を決して近寄ると、
スズメたちは飛んでいってしまったけれど、日陰になっている木の枝に、
そっとヒナを乗せてみた。離れてしばらく様子を見ていたら、ヒナが枝から降りて…、
というよりも落ちて、その場で一生懸命チュルチュル鳴きはじめた。
それから1時間近く見守っていただろうか。
またスズメたちが戻ってきて、ヒナの周りでついばみはじめたので、ひと安心。
あとはこの子次第。そう自分にいい聞かせて、帰路に着いた。
交通事故なんかで、命を落とさないで。
自然の中で 生を全うできますように。