知らない道でも身の危険を感じることはない。
でもジュルの目線だと、山道がまるで、ジャングルみたいだ。
ジュルからしたら、知らない密林に迷いこんだようなものなんだろう。
ヒゲも前習えをして、終始緊張ぎみになる。
そんな時に、
ホォ~ォ~、ホケキョ!
頭上でいきなり鳴かれるものだから、
ジュル、びっくり。
なに?なにが出たの?
鳴き声が聞こえる方角の一点をみつめたまま、しばし硬直。
こういうときは、そのままにしておく方がいいみたい。
従順なイヌじゃないから、リードをひっぱったって動いてくれない。
やさしく声をかけても、無視して集中し続ける。
不安なままで、抱き上げたりすると「ここは恐い」と思いこんでしまって、
しきりに休憩バッグに入りたがるようになる。
自分の耳、鼻、目で大丈夫だと判断すると、またちゃんと歩き出す。
不安が消えず恐いときは、休憩バッグに入りたがるからすぐにわかる。
音だけでなく、ニオイもよく確認する。
クンクン。なにか臭うわ・・・。
こういうときも、そのまま。ひっぱらずに放っておく。
ずっとこんな調子だから、とてもスローペース。
こうしていると段々と慣れてきて、遅れ気味になってるヒトを
気遣ったりする余裕もでてくる。
大丈夫?
こうしてジュルのペースが、だんだんできていく。
苦手なのは、他のヒトとすれ違うとき。
伏せた状態で動かなくなるか、必死に土手をのぼろうとする。
そういうときはいったん、抱っこしてあげた方がいいみたい。
でないと、こうなる。
百八階段の達成までわずかというところで、オジさん登場。
なでたかったらしくて、ズカズカとごっつい靴で近寄っちゃった
なでられるのが好きなジュルでも、階段の上からだから石垣の方に逃げようと必死。
ごめん、ごめん。
●ネコと歩くときは、徹底的にネコのペースに合わせる。
●ネコだから、基本的には言うことを聞いてはくれない。
●日頃からリードに慣れておくと、歩く方向を操作しやすい。
●緊張で硬直しているときにリードをひっぱったりしない。
●臭いを確認しているときも同様。
●恐いときは、避難・休憩用バッグに入りたがる。
●ヒトとすれ違うのを恐がるときは、抱きあげてあげる。