写真日記, etc.

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泥湯温泉で硫化水素死

2005-12-30 10:57:32 | Weblog



秋田の温泉で窪地に滞留した硫化水素で両親子2人死亡とのこと。

どうやら助けに行って次々と死んだようだ。 硫化水素の人体に対する労働安全衛生上の許容濃度は10ppmである。 この濃度は1日8時間吸い続けた場合の許容濃度である。 従って濃度が濃ければこの時間数は一挙に短縮される。 その上恐ろしいのは、吸い続けているうちに嗅覚が麻痺して匂いが解らなくなることだ。

濃度が濃ければ最初から匂いが解らなくなる。 匂いが無いから安全だと思ったらとんでもない大間違いである。 そのため事故に遭わないためには、比重の重い硫化水素が滞留する窪地には近づかないことだ。 もし、人が倒れていても助けに行かないこと。 近づいた人も同じ事故に間違いなく遭遇することになるからだ。 毒ガスは人を選ばない。

類似した事故で、土木工事現場でよく酸欠事故が起こり、助けに行った人が同じく酸欠にあって死亡する。 硫化水素も工事現場で発生する。 今回の硫化水素濃度は硫化水素濃度測定器で測定しようとしたら、スケールオーバーしたとのこと。 そう言う場所は高濃度の硫化水素のため、酸素分圧も低くなっていて酸素濃度も16%未満であったに違いない。 これからスキーシーズンに入り、温泉に行く人も増えることと思うが、硫化水素について充分勉強をしてから行く方が身のためだ。