サロン中央アジア

中央アジアの自然と人々

イリ川河畔でゴミの山に出会う

2009-08-11 02:35:12 | 中央アジア日誌
1992年から3年間、農業と環境の調査をしたソホーズをひさしぶりに訪ね、その帰りにイリ川河畔でテントを張り一泊した。中国の新彊ウイグルから国境を越えて流れ下り、カザフのバルハシ湖に流入するこの河は、これからのカザフと中国との国際問題となるだろうと推定される河である。上流の中国領内にダムが建設され、農業用水が取水されるようになるだろうと思われているから、バルハシ湖への流入水が激減し、アラル海の二の舞になるのも時間の問題であろう。アラルの教訓が中国とカザフの両国で生かされるだろうかと心配である。テントを張った河畔はアルマティ市の市民の避暑地である。テントを張る場所を探すのに苦労をした。流れの音がまったくないイリ川を堪能した翌朝、テントの付近を散策すると、写真のようにゴミを投げ捨てて人々は去っていく。カザフはビニール袋などの散乱ゴミは世界でもトップクラスと言われている。沙漠の至る所にビンやプラスチックゴミが投げ捨てられている。増水時には、河畔のゴミは流され、バルハシ湖に至るだろう。水が涸れる前にバルハシ湖はゴミの湖となるのでは。 . . . 本文を読む