サロン中央アジア

中央アジアの自然と人々

シルダリアを渡りノボカザリンスクへー帰路に付く

2014-11-15 21:38:15 | 中央アジア日誌
カラテレン村での作業も終えて、9月の中旬にアルマティへの帰路に付いた。経由地はノボカザリンスク市である。現在の市名はアイテケ・ビイ・ケントであるが、誰もこの地名は使わない。ノボカザリへの道は150キロほどで、シルダリア川を渡る。写真のようにボートを並べた上に鉄板を置いた仮説道路である。川幅は数十mと狭い。あの大河川のシルダリアもこんなに細くなって、アラル海に向っている。 . . . 本文を読む

カザフ沙漠の地平線に野火の煙

2014-11-14 09:43:03 | 中央アジア日誌
夏の終わりから冬にかけて野火がよく見られる。ワジックも修理できノボカザリンスクに向おうとすると、地平線にいくつもの煙が立っている。もう何時間も、おそらくシルダリア川か運河に生えているヨシを焼いているのだろう。燃え殻のヨシの葉がこの家の庭にも飛んで来ていた。 . . . 本文を読む

カザフ人の器用さとワジックの生命力

2014-11-12 09:48:31 | 中央アジア日誌
 コクアラルダムの土手を走る車は1日10台くらいのものだろう。ところが衝突したのである。25年のカザフ歴の中での初体験である。相手は羊を20頭ほど積んだ小型のトラックで、ダムの土手を転がったが、最後は立ち上がっていた。羊は放り出され、1頭だけが負傷した。運転手同士の怒鳴り合いが始まった。ダムの管理人が飛んで来て、逃げ惑う羊を上手に落ち着かせ、まとめてくれた。写真を撮ることもできずに筆者らは呆然としていたが、何らかの示談が整ったのか、帰路についた。宿泊先にたどり着き、写真のような修理作業が始まった。 . . . 本文を読む

ノボカザリンスクの助っ人ー40年前のワジック

2014-11-09 08:38:00 | 中央アジア日誌
 この20年間、アラル海調査を助けてくれている頼りがいのある助っ人を紹介する。その名はアスカロフのワジック(ジープ)である。写真をご覧いただきたい。ナザルバエフ大統領がコクアラルダムに降り立ったダムサイトのヘリポートに鎮座するのが紹介するワジックである。ロシア製のこのタイプはその後モデルチェンジしたが、この車は40年前のものである。もう何十万キロも沙漠を走ってきたが、捨てられることなく現役である。1994年から筆者も毎年世話になっている。ナンバープレートを見れば、1974年生まれであることが分かる。この勇姿を撮影した10分後に無謀運転の車と衝突し、相手は横転したが、このワジックは少々修理してノバカザリンスクまで帰ってくれた。なぜそんなに長持ちするかと言えば、所有者の器用さとワジックの丈夫さだろう。もうしばらくお世話になれそうである。 . . . 本文を読む

久しぶりのコクアラル・ダム

2014-11-08 10:31:04 | 中央アジア日誌
小アラルと大アラルを分けるコクアラル海峡に建設されたダムはカラテレン村から1時間ほどのところにある。久しぶりに訪れた。昨年だったか、ナザルバエフ大統領が視察に来るというので、ヘリポートや展望台が創られる騒ぎであったが、今はしずかである。ダムは年月を経て、少々くたびれた感じであるが、ダム上流の小アラルの水位が安定し、ヨシ帯も増え、魚の産卵場所となり、漁業は活発になっている。ダムの写真とダムから放水とともに流された小魚の写真を掲載する。 . . . 本文を読む

なぜアラルの森プロジェクトを続けているか

2014-11-06 22:51:07 | 中央アジア日誌
http://blog.goo.ne.jp/admin/newentry/#  この植林プロジェクトは弱小プロジェクトの典型である。まず年間経費は100万円を少し超える額でしかない。日本からの渡航資金はすべて自前である。苦しいがアラルと付き合い出したのだから止めるわけにはいかない。細々続ける内に、植林のノウハウを確立すること、その経過を横目で眺めている大きな団体や組織が乗り出して来るのを待つこと、そうなれば、弱小団体は次の段階のアラルとの付き合いを始められる。 . . . 本文を読む

沙漠の村の朝一番の訪問者はカモメ

2014-11-04 23:47:31 | 中央アジア日誌
 地平線に朝日が昇る少し前にこの村に最初にやって来るのはカモメである。沙漠にカモメで村の朝は始まり、羊やヤギを沙漠に連れて行く毎日が始まる。なかなか上手に撮影できないが、そんな静かな村を想像していただければと思い掲載する。 . . . 本文を読む

沙漠の村に畑を発見

2014-11-04 09:40:32 | 中央アジア日誌
シルダリア川河口の村・カラテレンの年間降水量は100ミリ以下である。この村に年1回はお世話になること20年以上であるが、今年9月の訪問で大発見があった。屋敷内に畑が出現したことである。トマト、カボチャ、トウモロコシなどが植えられていた。初めて見るカラテレン農場である。農地としてはまだまだの土であるが。これからどんな風にこの畑を育てて行くのか。他の家ではどうだろうか。またこの村を訪問する楽しみが増えた。 . . . 本文を読む

カラテレン村ーラクダ

2014-11-04 00:06:27 | 中央アジア日誌
 かっての漁村もアラル海が干上がって50年も経過し、今では牧畜の村である。羊やヤギが中心であるが、馬も牛もいる。カラテレン村の植林サイトでサクサウールの観察をしていたら、突然ラクダの大群が通り過ぎて行った。植林サイトへの家畜の侵入を防ぐ柵に沿って単車に乗った牧童に追われて駆けて行った。村の様子も毎年変わっていく。 . . . 本文を読む

豊かな結実が頼もしい

2014-11-02 23:24:16 | 中央アジア日誌
 実生苗が植林地で散見できたことは一昨日の当ブログで書いた。植林サクサウールの木々に写真のような豊かな種子が見られた。ここから種が飛散し、広大な旧湖底にサクサウールが自生し、広がってくれれば、アラルの海がアラルの森へと変貌してくれるだろう。アラルの海が戻ることはもはやないだろうとあきらめざるを得ないのだから。 . . . 本文を読む