マチェラータは、イタリアの強豪チームです。JTのイゴール選手は、移籍前にはマチェラータでスーパーエースをしていました。イゴール選手の穴を埋めたのは、本来レフトのザイツェフ選手。逆立った髪型が目立つ彼です。このザイツェフ選手の転向によって、マチェラータは世界標準バレーからさらに発展させた後衛システムを作りました。
・スーパーエースのサーブレシーブ参加
前記事でも、ロシア男子のミハイロフ選手が、代表でもクラブチームでもライト側の2ローテでサーブレシーブに参加することをご紹介しました。これを、ザイツェフ選手は後衛の全ローテで行い、4枚レシーブをします。もちろん、S4でザイツェフ選手が後衛ライトの時には、そのままザイツェフ選手はバックライトに入ります。S3からは、ザイツェフ選手は中央付近でサーブレシーブし、そのままレフトの選手のようにバックセンターに入ります。その時、ザイツェフ選手の一人右にいる裏レフトの選手が、サーブレシーブに参加したまま、バックライトに入ります。つまり、後衛でレフトとライトが両方サーブレシーブし、その役割が逆転するのです。
よく考えてみれば、バックオーダーは、前衛の左右が入れ替わるピンチローテが少ない代わりに、後衛では2ローテも左右が逆転するのです。そのため、スーパーエースをサーブレシーブ免除にしてサーブが打たれた瞬間にバックライトにダッシュさせるのが一般的です。それに対し、マチェラータではザイツェフ選手のレフト経験を活かして、後衛での左右が入れ替わった状態をデフォルト化しているわけで、これによって前衛2枚のピンチローテを4枚レシーブでしのげます。
バックアタックを常用するバレーを現代バレーとするなら、後衛では左右が入れ替わった状態を放置するバレーは時代遅れです。マチェラータがこの課題に取り組んでいることが、これからの男子バレーの発展に寄与するのではないかと思っています。来シーズンのマチェラータがどういったシフトを組んでくるのか、わくわくしますね。
・何がマチェラータのオリジナルを可能にしたか?
これは、本来レフトのザイツェフ選手がスーパーエースをこなせたことに尽きるのではないでしょうか。セッターのトス配分を見ても、ザイツェフ選手はスーパーエースとしてかなりの信頼を得ているようです。前記事のロシア男子と同じく、男子の世界標準バレーの先には、脱分業化があるのかも知れません。
・スーパーエースのサーブレシーブ参加
前記事でも、ロシア男子のミハイロフ選手が、代表でもクラブチームでもライト側の2ローテでサーブレシーブに参加することをご紹介しました。これを、ザイツェフ選手は後衛の全ローテで行い、4枚レシーブをします。もちろん、S4でザイツェフ選手が後衛ライトの時には、そのままザイツェフ選手はバックライトに入ります。S3からは、ザイツェフ選手は中央付近でサーブレシーブし、そのままレフトの選手のようにバックセンターに入ります。その時、ザイツェフ選手の一人右にいる裏レフトの選手が、サーブレシーブに参加したまま、バックライトに入ります。つまり、後衛でレフトとライトが両方サーブレシーブし、その役割が逆転するのです。
よく考えてみれば、バックオーダーは、前衛の左右が入れ替わるピンチローテが少ない代わりに、後衛では2ローテも左右が逆転するのです。そのため、スーパーエースをサーブレシーブ免除にしてサーブが打たれた瞬間にバックライトにダッシュさせるのが一般的です。それに対し、マチェラータではザイツェフ選手のレフト経験を活かして、後衛での左右が入れ替わった状態をデフォルト化しているわけで、これによって前衛2枚のピンチローテを4枚レシーブでしのげます。
バックアタックを常用するバレーを現代バレーとするなら、後衛では左右が入れ替わった状態を放置するバレーは時代遅れです。マチェラータがこの課題に取り組んでいることが、これからの男子バレーの発展に寄与するのではないかと思っています。来シーズンのマチェラータがどういったシフトを組んでくるのか、わくわくしますね。
・何がマチェラータのオリジナルを可能にしたか?
これは、本来レフトのザイツェフ選手がスーパーエースをこなせたことに尽きるのではないでしょうか。セッターのトス配分を見ても、ザイツェフ選手はスーパーエースとしてかなりの信頼を得ているようです。前記事のロシア男子と同じく、男子の世界標準バレーの先には、脱分業化があるのかも知れません。
今の分業化の為に、良いところが活かせない選手が多く居るような気がします。リベロはセンターと代わらなければならないみたいになっていますが、センター専にしなければいけないルールがある訳ではないのですし、もっと柔軟に使ってもいいと思います。その巧みな使い方は脱分業化を逆に助けると思います。狩野にしたって良いところがたくさんある選手なのに、分業化やらの為に当てはまるポジションがなかっただけではないでしょうか。もっとも本人の努力不足の面もあったのかも知れませんが。
そもそも私が特に感じているのは、ブロッカとセンターアタッカが同じ人がいいのだろうか、ということです。ポジション的にはそうなのでしょうが、日本人の体格から考えて「背が高くてしかも器用」という選手はそれだけで絶対数が少なくなってしまいます。
拙ブログで、レフトやライトという呼び名は好きでないと申し上げたことがあります。今の分業化ではセッター対角をライトに固定できないローテもありますから。
○はWS、△はMBなどと言うことは一旦クリアして、選手の能力を最大限に活かし、それに一番都合の良いオリジナルな配置を、考え直す時期が来ているかも知れないと思いました。
リベロがセンターとしか替わらないのは、私もおかしいと思います。ご指摘のように、他に替えるべき選手がいるかも知れません。
そんな中、2010年には、センターには井野亜季子選手をピンチサーバー兼リベロ代用で入れ、山口舞選手の1回目の後衛ローテで山口舞選手にリベロを入れ、山口舞選手の2回目の後衛ローテで2枚替えする形があり、この工夫には脱帽でした。リベロが誰とでも替わって良いというルールが最大限活用され、山口舞選手が後衛で足を引っ張るローテがなくなっていました。どうしてこれをやめてしまったのでしょう。井野亜季子選手の代わりに、新鍋理沙選手や狩野舞子選手を使えたでしょうに。狩野舞子選手ならバックアタックも打てたでしょうに。
狩野舞子選手も、セッターに転校した今、例えばセッター兼ツーアタッカーのような挑戦的な新ポジションを開拓してくれないかな…。
センターについても、確かにおっしゃる通りだと思います。表センターには、センターではなくクイックも何とか打てるスーパーエースを入れて、センター攻撃はセッターのツーでまかない、表センターに入ったスーパーエースには基本的にライトから打たせる形も考えられますよね。長身セッターが条件ですが。こういった文章を書くたびに、レフトやセンターやライトという用語が私たちを思考停止に追い込んでいるのではないかと、私も感じます。
これからも幾つかイレギュラーなチームを紹介しますので、是非またコメントをお願いいたします。