JMのバレーボール観戦記

テレビのバレーボール解説では触れられない戦術面や選手個人の特徴について、「全員応援」の立場から語ります。

Vリーグ女子ファイナル 見どころ 東レ

2013-04-08 21:39:34 | 用語解説
また連載を中断し、Vリーグ女子ファイナルの見どころを私の視点からまとめてみます。まずは東レからです。

・迫田さおり選手のバックアタック
今年は主にスーパーエースで出場の迫田さおり選手ですが、バックアタックに関しては守備免除からバックセンターに入ることが多くなっています。このバックセンターは、前衛のブロードと完全にシンクロしていて、ブラジル男子のCクイックとバックからのAクイックによるダブルクイックと近い状態になっています。これは、それ自体で見どころと言えるでしょう。しかし、これを繰り返したところで、久光のセンター陣は必ず有効なブロックをしてくるはずです。そうなった時には、迫田さおり選手がバックライトに入る形も解禁してくるのではないでしょうか。これは、全日本を占う上でも、絶対に見逃せないポイントになります。

・荒木絵里香選手がブロックを抜けるか?
荒木絵里香選手は東レではセンターながら非常に大きなポイントゲッターですから、荒木絵里香選手がブロックされるかどうかは東レ全体の攻撃システムに関わります。ここ最近、ブロックが買われているわけではない新鍋理沙選手が、荒木絵里香選手のLを気持ち良く止める場面が続いています。これが試合序盤に出てしまうと、そこからガタガタと東レが崩れるかも知れません。

・中道瞳選手のトス回し
中道瞳選手は、セミファイナルでは、トス回しをかなり変えてきました。それに対応できないチームもありました。ただ、「これまでとは違う場所に上げる」のではなく、純粋に「相手ブロックを見て一番抜けそうな場所に上げる」という意識だったように見えます。そのため、逆に久光は、中道瞳選手の気持ちになって考えることで、中道瞳選手のトス回しを読んでくるかも知れません。それのさらに裏をかくようなトス回しを中道瞳選手が出来るかに、試合結果がかかっています。

・レフトが持ちこたえられるか?
東レで一番層が薄いのは、やはりサーブレシーブに入るレフトと言えます。そのため、小平花織選手と高田ありさ選手には、控えは居ないと思って、最大限の活躍を期待しています。特に、小平花織選手のバックアタックを、ここ最近隠しているような節があります。ファイナルではもしかして、小平花織選手バックセンター、迫田さおり選手バックライトを使ってくるのでしょうか。一見一番頼りないレフトが、実は勝利の立役者になるかも知れません。

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