次世代総合研究所・政治経済局

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フランス大統領選迫る(2)

2007年04月17日 16時47分40秒 | Weblog

http://www.ft.com/cms/s/de9563e4-ebb6-11db-b290-000b5df10621.html

 サルコジは37%の支持を得、決戦投票に残ることは確実だが、相手候補が誰かは不明だ。

 「パリジャン」誌ではロワイヤル支持は2ポイント下がってとサルコジの差は縮まっているというが、逆に「ディマンシェ」誌によればその差は拡大しているという。

 社会党幹部は気をもんでおり、オランド党首(ロワイヤルの夫でもある)は決選投票に残れる保証はないと警告した。むろんこれは棄権防止のための戦略かもしれないがロワイヤルは反サルコジ網をバイルと構築する圧力に直面しており、すでにロカール前首相が先週、バイル陣営に共同戦線構築を呼びかけたという。

 ロワイヤルは断固としてこのような動きを拒否、さらには「党は何もしてくれない」としてこうした動きも「克服すべき課題であり、ただ自分を反発させるだけだ」と語った。

 ロワイヤルの選挙スタイルは数千回もの有権者との直接対話をウェブサイト上にフィードバックさせていくものだ。これによって新たに獲得した党員は数千人に及ぶ。女性に対してはフランスの男性優位のエリート社会を変えることを訴えている。

 彼女の戦略はある程度の効果を持っている。ロワイヤルは伝統的には中道右派を支持している中間管理職層には圧倒的な人気を持つ。社会党はこの新たな支持基盤に居心地が悪い。しかし左派の中でも彼女の支持は確実とはいいがたいのだ。

 社会党に親近感を持つ有権者の55%しかロワイヤル「大統領」を望んではいない。女性は有権者の53%を占めるがロワイヤルのフェミニストの掛け声を無視しているようだ。

 (以上FT記事=15日電子版)

 支持が伸び悩むロワイヤル。女性にそっぽを向かれるロワイヤルに原因があるのか、はたまた女性を引き付けるサルコジに魅力があるのか。いずれにしても一筋縄ではいかない女性の女性観、意外に日本と近いものがあるかもしれない。



フランス大統領選迫る

2007年04月17日 15時41分54秒 | Weblog
いよいよ日曜日のフランス大統領選が直前に迫ってきた。http://www.ft.com/cms/s/aecb03ea-eb8d-11db-b290-000b5df10621.html

 FT(フィナンシャル・タイムス)が興味深い記事を掲載している(電子版15日)。フランス国外ではロワイヤル候補の支持が多いというのだ。

 同紙によれば、ドイツ、イタリア、スペイン、英国の回答者の16%がフランスにとってベストの大統領はロワイヤルだとし、サルコジへの支持はわずか7%であるという。(FTとHarrisの対話形式のオンライン調査で標本数は5526)

 ロワイヤルが特に人気があるのは左派政権.のスペインとイタリアで、ロワイヤルへはスペインのザパテロ首相が公式に支持を表明、同首相は木曜にツールーズに応援入りする。

 これに対し、フランス国内ではロワイヤル支持は22%となり、サルコジの23%に遅れをとっている。「パリジャン」誌ではロワイヤル支持23%に対してバイルとサルコジ支持が共に21%。

 社会党員は決選投票でサルコジを破るため、ロワイヤルにバイルとの連携をするよう圧力をかけているがロワイヤルはこれを拒否、14日には女性に対して自分への支持を呼びかけた。しかし女性はサルコジを支持する傾向がある。
(以上部分訳)

 隣国の首相が応援演説をするというのも国境が接していて他国出身の国民が多い国ならではの選挙風景といえるだろう。それにしても女性はサルコジを支持する傾向があるというのはいろんな意味でフランスらしい。