次世代総合研究所・政治経済局

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民主党に民意の分かる政治家はいないのか

2007年04月10日 00時04分37秒 | Weblog
  統一地方選の前半が終わった。

 すでに当研究所が3月はじめに予測した通り東京都知事は石原氏の圧勝に終わり、各知事・政令市長選についても浜松市長選(1万票差)以外は全て予想通りの結果となった。

 それにしても民主党幹部の情勢分析のできなさ加減には改めて呆れる。参考までに朝日新聞記事を見てみよう。


「浅野戦術カラ回り 草の根貫けず迷走 都知事選」(2007年04月09日電子版記事・抄)

 前宮城県知事の浅野史郎氏は選挙戦で、石原知事の2期8年を厳しく批判した。しかし結果は、「これだけの差で負けるとは、予想以上」という大差になった。

 午後8時50分、新宿区のホテルに設けられた会見場に現れた浅野氏は「現職への批判をしたが、有権者には大きな失政とは受け止められていなかった。知事を代えなきゃいけないとまで感じられていなかった。石原都政の実害を被っている人は限られており、一般化していなかった」と敗因を分析した。

 戦略上、一番重要なのが無党派層の取り込みだった。浅野氏は告示前、宮崎県の東国原英夫知事の携帯電話を鳴らした。告示後には高知県の橋本大二郎知事にも電話した。「改革派知事に並んでもらい、無党派層に訴えかける」。だが、いずれにも断られ、陣営の思惑は頓挫した。

 結局、駆けつけた応援弁士は民主、社民党関係者が中心。その姿に、「浅野さんは政党色を嫌っていたのではないのか」と有権者は戸惑った。終盤に応援に立った民主党幹部は「初めから我々が顔の見える形で支援すれば良かったんだ」といらだった。

 (以上電子版記事)

 最後の「民主党幹部」の発言が笑える。初めから顔が見えても同じだったろう。それより菅直人代表代行の地元武蔵野市でも石原に首位を取られたということは菅が立候補しても石原には勝てなかったということだ。

 鳩山、菅の両幹部とも「東京は勝ち組が多く格差問題が受けなかった」といっているが本当にそう思っているのか。格差問題の被害者が投票に行く気になれないような政策しか打ち出しておらず、無党派層を取り込めなかったことが敗因だろうに。地方行政にだって具体的な福祉、雇用政策はありうる。要は地方議員も含めて不勉強、準備不足なのだ。

 やはり愚者は経験から何も学べないようだ。この政党には将来がない。