次世代総合研究所・政治経済局

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英国、イラク派遣軍削減/国会議員は中隊長にせよ

2007年02月23日 23時03分53秒 | Weblog
http://www.ft.com/cms/s/4df971fa-c1e4-11db-ae23-000b5df10621.html
 FT21日電子版によれば、英国が今後数ヶ月間にイラク派遣兵の4分の1、1600名を撤退させることとなり、米国のブッシュ大統領もこれを了承したという。実はもっと多くの兵を撤退させる計画もあったがバスラ情勢が混沌としてきたためこの規模になったらしい。これはブレアさえ認めているほどだ。

 ブレアはイラクは新しい段階に入ると言っているようだが、米国が増派を決める中でのこの決定、ついにブレアもブッシュに付き合いきれなくなったに違いない。

 その中で一見矛盾するようだが、英国はチャールズ皇太子と故ダイアナ元妃の次男、ハリー王子をイラクへ派遣するこことなった。
http://www.asahi.com/international/update/0222/016.html

 王子は4台の装甲偵察軽戦車など12人の中隊を率いるとのこと。高位の王族が戦地に派遣されるのは、ハリー王子の叔父、アンドルー王子がフォークランド紛争下の82年に海軍のヘリコプター操縦士として従軍して以来という。まさに「ノーブレス・オブリージ」の実例といえよう。

 一方、日本では、国会で政治家が「戦闘の起こっているところが戦闘地域」など空理空論の応酬をしている。いっそのこと、自衛隊の海外派遣の際には国会議員700名(日本の3倍近い人口の米国の議員は上下両院合わせて535名でしかない)のうち常に4分の1は小隊長か中隊長として前線に派遣するような法律を制定したらどうか。そうすれば国民も少しは連中の言う事にも耳を傾けるだろう。

 これは決して突飛な発想ではない。そもそも戦前の宮家皇族男子の義務は①皇位継承者として備えること、そして②陸海軍人として国民に範を示すこと、であったのだ。戦地で死去した皇族もいたほどである。一考に価すると思うのだが。

北朝鮮へのツケは中韓両国が払え

2007年02月23日 02時25分33秒 | Weblog
 6か国協議で合意された重油供与には米ロ両国とも積極的に加わるつもりがないようだ。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe7000/news/20070214i112.htm
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe7000/news/20070216i201.htm

 ロシアのアレクサンドル・ロシュコフ外務次官は13日「重油5万トンの支援にロシアは加わらない」と語り、旧ソ連時代に北朝鮮国内に建設した発電所の更新など別の形でエネルギー支援を行う用意があると表明した。

 一方、米政府もエネルギー支援には加わらず、食糧などの人道支援だけを実施する方針で、重油5万トン相当の支援については、韓国が単独で実施すると解釈しているらしい。(95万トン相当の支援については、換算価格4億ドルを日ロ両国を除く米、韓、中3か国で均等負担)

 大いに結構。国内事情を優先して北をツケ上がらせた関係国にはキッチリと負担をしてもらいたいものだ。わが国は独自のミサイル防衛網開発宣言でもしたらいい。


 時に米国は国務次官のメグロポンテが来週東アジア諸国をする(FT電子版20日記事)
http://www.ft.com/cms/s/fb8aa396-c150-11db-bf18-000b5df10621.html

 日本では同氏の来日が話題となっているようだが、これは中韓両国訪問の「ついで」ということになるだろう。場合によっては平壌訪問の可能性すらあるらしい。その場合には2000年のオルブライト訪朝以来の米国高官訪朝となる。

 もっとも、6か国協議の合意でライス国務長官はタカ派から相当批判されているようで、メグロポンテ級の人物の訪朝は実際には難しくヒル国務次官補になるだろうとの見方もある。

 この時期だからこそ政府高官の訪朝が合意を進展させるという意見もあるようだが、では7年前のオルブライト訪朝は何だったのか。いずれにしても米国には自重を求めたい。