次世代総合研究所・政治経済局

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中国による北朝鮮の「説得」とは

2006年07月11日 21時50分32秒 | Weblog
中国が北朝鮮を「説得」しているという。

 説得といっても当然のことながら「そんなことをしたら国際社会から非難されるよ」というようなものでないことは確かだ。以下、考えられる「説得の仕方」を考えてみよう。

1.「まずいことになった。まさかロシア向けのあの程度の「実験」で日本があそこまで敏感に反応してくるとは思わなかった。すっかり米国の筋書きに乗っている。逆にいえばオタクは米国の筋書きに載せられているよ。日本ではここぞとばかりに「先制攻撃論」が浮上してきた。日本のタカ派政治家の思う壷になってきている。」

2.「いまロシアのプーチンと「足並み」を合わせて目立たないようにしようとしているところだ。ロシアはサミット開催国なので万一サミットがボイコットされたら顔がつぶれるし、米国や英国は密かにそうやって圧力を掛けてきている。時期がまずい。発射するのはサミットが終わってからにしてくれないか。その代わり今度は日本の領海に発射したとしても安保理では否決に回る。ただ領土に向けての発射はまだやめておけ。」

3.米国には決して撃つな。燃料を入れずにわざと届かなくしたことが専門筋には分かるようにしておけ。とりあえず日本だけを標的にしておき、日本の疑心暗鬼を誘って日米を分断せよ。日本では安倍の支持率が上がってきたが、このままじわじわと脅威を続ければ間違いなく後継は安倍になる。安倍になったところで一気に恥をかかせるようなことをすれば政権を潰せて一石二鳥じゃないか。ウチラにとっても「靖国に行くやつは罰が当たる」といえるので威信を回復できて都合がいい。」

 などであろうか。食糧援助中止などをちらつかしているなどとはとても思えない。なぜなら中国と北鮮の利害は一致(唯一北から難民が来ることだけは中国の不利益)しているからだ。

 ところで英国のBBCの放送では北朝鮮のミサイル発射は「North Korean Missile Test 」と報道されている。つまり実験であったという立場だ。さらにいえばよく日本のマスコミで「日米韓」などと能天気なくくりがされているがBBCでは「中ロ韓」とまとめられている。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/5168218.stm

 私も過去のブログで示したように英国金融庁は北朝鮮関連のファンドの上場を認めているし、国交もあってBBCにはよく「前駐北朝鮮大使」なる人物が出てくる。英仏の今後の動きも予断を許さない。