明治20年頃、山嵜儀作(彫工)。
於佐加神社は、長野市を流れる犀川(千曲川と合流の手前)の南岸の旧・丹波島宿の神社です。
丹波島宿は善光寺街道(塩尻洗馬~善光寺)の重要な宿場で、犀川(さいがわ)が増水した時には善光寺に向かう旅人がこの宿場で足止めをくいました。現在も宿場の面影があり、宿場の最西端に於佐加神社があります。
於佐加神社拝殿 向拝部。
拝殿向拝、中備(なかぞなえ)の『子引き龍』。 龍が3匹いますが写真は左部の2匹。
右部分の龍。
拝殿 右木鼻 『マリ持ち獅子』。マリの部分は壊れています。
拝殿 左木鼻 『子持ち獅子』。
左木鼻の下から見たもの。子供の獅子を抱えているのがわかります。
子の獅子の拡大。獅子の愛情と言っていいのでしょうか。
山嵜家文書。
山嵜家の文書の翻刻。(長野市公文書館の協力による)
明治20年に小諸の森山で作業中の儀作へ宛てた丹波島の高橋留吉の書状。文面では木鼻の獅子の出来を誉めていて、さらに於佐加神社の目貫龍の依頼をしている。人通りの多い道(善光寺街道をさす)に面する神社(於佐加神社)に儀作の目貫龍があれば評判になるのでお願いしたいとある。
獅子の木鼻が先行して作られ、中備の(目貫)龍は後からの物で、いずれも山嵜儀作が作ったものであることが解ります。
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