もう何だか疲れてしまっているこのごろ。
何もかもがせわしなく、一日があっという間に終わる毎日。
私が子供の頃はもっと時間がゆっくり流れていたような気が
する。
誰かがいつかグリニッジ天文台の基準時計を早回しにいじく
ったに違いない。
昔の一時間が今は三十分ぐらいになった感覚だ。
子供の頃、一時期名古屋からすぐの稲沢市というところに住
んでいた。
毎日が楽しかった。
用水路でザリガニを取ったり、空き地で猫と遊んだりしてい
るうちにお昼になる。
カーチャンと素麺食べてまた遊ぶ。
田んぼでタニシ取ったり、竹やぶでカナブン取ったりして遊
んでいると夕焼け。
エレベーター工場のタワーの向こうに沈む夕焼けを眺めたら
もうじきトーチャンが帰って来る、夕ご飯の時間だ。
家に帰ってミラーマン見て、絵本でも読んでいると台所から
ガス釜で炊くご飯のいい匂いがしてくる。
暗くなった頃にトーチャンが帰って来る。
トーチャンのひざの上でご飯食べて、ご飯の後は桶の風呂に
入って、後は寝るだけ。
それでも一日は今よりずーっと長かった気がする。
今はどうだ。
八時に起きて渋滞の中神経をすり減らしながら仕事場まで行
き、書類の山と電話応対に追われ、四時半に退社してまた神
経をすり減らしながら帰って来てすぐご飯を食べて、メール
のチェックに追われ、どうこうしているうちにもう十二時だ。
こんな生活もういやだ。
誰も来ない静かな森で、ラジオでも聞きながらのんびり暮ら
したい。
気が向いたら散歩に出て、気が向いた時にご飯を食べて、宅
配便や電気代の集金に追われること無く、のんびりしたい。
宝くじで６億円当たったらできるかな(笑
まあ、まず色々なカメラを持っていて、ふらっとお散歩に行
くときにコンパクトデジカメも沢山あるのだけれど、中での
お気に入りはこのクールピクス/Ａである。
ＡＰＳーＣのＧＲはでかくなってしまったので対象外で、Ｇ
Ｒはスナップ用に未だにⅣを使っているけれど問題はない。
ＡＰＳ－Ｃで２８ｍｍで、ちょこちょこ撮って歩くのにこの
カメラは最高だ。
操作系もニコンデジタル一眼レフを使っていれば似たような
もので違和感が無いというのもありがたい。
そこらの河原とか公園とかに散歩に行くのに一眼レフは大き
くて重い。
そして一眼レフで撮るほどのものも無いから、コンパクトで
十分なのだ。
でもって写る写真は文句ないのだからこれを使わない手は無
いし、そもそもその用途で購入したのだからこれでいい。
もう少し本格的に撮りたいときはフジフイルムＸ－Ｅ２がい
るし、さらにもっと撮りたい時には一眼レフかレンジファイ
ンダーのフィルムカメラがある。
何しろ普段から馬鹿でかい一眼レフを持って歩くのはなかな
かの根性が要るし仰々しすぎる。
そこらへんのバランスを考えるとこのカメラは丁度いいのだ。
まあ、ながいことうつ病と戦ってきて、少し良くなったかな
と思ったときに突然の家族の失踪。
センセが言うにはうつ病の症状の他にＰＴＳＤ（心的外傷後
ストレス障害）の症状もあるので、さらにこれは物理的に問
題が解決しないとどうしようもない事だと。
時がたてば忘れるというけれど、住所をここに残したまま居
なくなったのではそういう問題でもあるまい。
兎に角、少し良くなってきたと思えるところでまた奈落の底
に突き落とされたのでは逆戻りを通り越してマイナスになっ
てしまうのは当然だろう。
しかし、住所をここに残している限り、私はどうにもできな
いので実際問題困っているのだ。
住所を抜き、転居届けを出してまで出て行ったなら諦めも付
くしその後の対処法も何とかなりそうなのだがこれでは生殺
しのままだ。
家族揃ってみんな仲良くやって居たのにこの仕打ちは許せな
い・・・それに家族ではあるが勝手に人の物を処分すること
も出来ないので、手も足も出ないのだ。
言ったいいいつまでこんな状態が続くのだろう。
これでは私の病状は年々悪化するばかりで良くなるはずがな
いのだ。
何かに癒しを求めようとしても、それも思いつかないのだ。
