伊達市の「道の駅だて歴史の杜」から出発です。

この門の奥には広い敷地があり、カルチャーセンター・温水プール・体育館という施設があります。また、西側は公園になっています。

伊達といえば、仙台の伊達藩を思い起こしますが、伊達市は伊達家の家臣「亘理伊達家」により拓かれました。

写真右側が、建物群となっています。

体育館とか温水プールには用がないので、公園部分を散策します。昔の建物があります。

迎賓館と書いてます。「明治維新に際し、仙台一門亘理伊達邦成主従が、新天地に亘理城再興の夢を託し、明治3年にこの地に開拓の初鍬をおろしました。この迎賓館は、仙台の伊達邸を建てた大工(田中長吉)を棟梁とし、明治25年に開拓者の努力によって建てられたものです」と書いています。

野草園があります。野草なのであまりぱっとはしませんが、花の写真があるので探してみてもいいかも。(名前は書いていないので分からん)

またまた古そうな建物を発見です。

国指定重要文化財旧三戸部家住宅です。明治5年着工のこの建物は郷里の仙台他方の建築様式を取り入れている、と書かれています。

公園側は、あまり人が来ないようですが、貴重な亘理伊達家に関係する建物があるので、時間があれば見学してもいいでしょう。「リス飛び出し注意」は、福岡では見かけない看板です。珍しいので、撮ってみました。

また、道の駅には「だて歴史文化ミュージアム」があるので、開館時間を待って入ってみます。

亘理伊達家の資料が展示されています。

仙台藩一覧があります。「仙台藩亘理領とは、伊達政宗の片腕として活躍した伊達成実(しげざね)及びその子孫が江戸時代に領有した領地です。武力に優れていたため、仙台藩の最南部であり交通の要所であった亘理の地の防衛は成実に委ねられました」とあります。

昔の字は達筆だけど、読めんなぁ。

そうこうしていたら、道の駅の売店が開店しました。お世話になった道の駅なので、買い物をしていきましょう。道の駅限定の伊達おとこハンサム焼きというのがあります。限定品に弱いので、2個お買い上げ。そういえば、ハンサムな男を伊達男といいますね。調べてみたら、やはり伊達政宗からきている言葉のようです。

これがハンサムかどうかは別として、クリーム入りと粒餡入りをいただきました。なんとなく、蛭子さんの書く漫画の顔に見えるのは自分だけでしょうか(笑)

もう一つ、「だてのてんぷら」が売りのそば屋があります。

ごぼう天そばを注文しました。フードコートなので、自由な席でいただきます。魚のすり身を揚げた「まる天」にごぼうが入っています。福岡では「ごぼう天」といえば、一般的にごぼうを袈裟切りにして衣をつけて揚げたものをさすので、丸天がでてきたらちょっと違和感があるかもです。(ところ変わればです)これは、これで美味しいです。
そば:500円 ごぼう天:140円 セルフ方式です。

「だてのてんぷらは、北海道伊達市に伝わる幻の特産品いとうのてんぷらの味覚を継承するため、市民有志が結集し設立した(有)伊達紋別による究極のスローフードです」と書かれています。

そば、出汁、てんぷら共に美味でございました。出汁は、醤油ベースの関東風です。(北海道のそばは、だいたいこの味です)

今回は、室蘭に行ってみたいと思っていました。北海道の主要な都市は、だいたい行ったのですが室蘭は未訪問でした。まず、観光案内所を訪ねました。建物の裏側に駐車場があります。

地図・パンフレットが入手できます。人もいるので、親切に観光情報を教えてくれます。

ここで、マンホールカードと炭鉄港カードを貰うことができます。

マンホールカードがあるということは、カラーマンホールがあるということです。場所を聞いたら、観光案内所を挟んだ道の向こう側ということで探しにいきました。

マンホールを探していたら「日本一の坂」を発見しました。なんだ、日本一の坂って?

うーむ、なにが日本一なのだろうか? 確かに急な坂ではあるが、日本一急でもないかな。

坂の上に説明文がありました。前半は略すとして「この坂の登り口に、そば屋福井庵日本一、その横には木造3階建ての旅館、山越屋があり、、坂の上には本多旅館創成館があった。日本一の坂の名称は、そのそば屋に由来するという逸話がある」とあります。
それだけなら「なーんだそうか」となるのですが、続きがあります。「明治30年代、このそば屋の主人は小樽で殺人を犯し、室蘭に流れてきてそば屋を営んでいたが、夫婦喧嘩からその凶行が警察にバレたかと勘違いして逃げ出したことによるという」という衝撃的な内容が書かれています。(ただし逸話の真意は、定かではない)それと、逃げ出した後の主人がどうなったかは分かりません。
坂下にある「日本一の坂」という文字を見たら、興味をもって上りますよね。

観光案内所から徒歩で15分くらいのところに、JR室蘭駅があるので行ってみようと思うのですが、その前に敷地内にSL「D51560」が保存展示されているので見学します。

「戦前に札幌の苗穂製作所で製造された数少ないもので、室蘭-追分間を含め全道各地を運行し、廃車後国鉄から市に貸与され、長年室蘭市青少年科学館で展示されていた。現在、市の所有となりこの地に移設された」と書いてます。つや消しみたいな黒色に塗装されていますが、屋根もあり手をいれて保存しているなという状況が良く分かります。

観光案内所から、徒歩15分くらいの場所にJR室蘭駅があるので歩いて行ってみます。

訪問時(2024年8月)は有人駅でみどりの窓口もありますが、同年10月1日から無人化することが決まっています。

ちょうど普通列車が入ってました。

室蘭駅前の駐車場は、室蘭駅パーク&ライド用で、予約駐車場です。あとは、近くの有料駐車場を利用することになります。

次は、室蘭市内の「えみらんDENZAI環境科学館・室蘭市図書館」に行きます。
北海道室蘭市本町2-2-1 Pあり 展示室+プラネタリウムのセット券は一般800円。投影時間指定制

環境科学館なので、PCBの処理事業についての解説があります。PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、人工的に作られた油状の液体で、絶縁性が高く、熱で分解されにくいなど優れた特性を持っていたため、昔の変圧器・安定器などに多用されていました。しかし、毒性があるという事が判明してから製造・使用が禁止されましたが、それを使った機器からPCBを回収し分解する過程が記載されています。PCBは、大量に使用されていたので、現在手背も処理施設は稼働しており、全国に5か所あるそうです。

PCBが使われていた代表的な部品です。昔の白黒テレビや真空管ラジオ、蛍光灯の安定器などに使用されていました。

宇宙飛行士の毛利 衛さんがいらっしゃったようです。

ビー玉積みです。あと3個ほどで完成します。
「完成したら写真撮ってもいいですか?」
「いいですよ」
「あ゛ーー、崩れたぁ」すまん、気が散ったかな。

プラネタリウムを楽しんで帰りました。

環境科学館から、室蘭市民俗資料館(とんてん館)に向かいます。
北海道室蘭市陣屋町2-4-25 Pあり 入館無料

車輪と車軸だけですね。

「寄贈、昭和55年10月1日(1980年)札幌鉄道管理局北海道鉄道100年記念、室蘭本線・千歳線電化記念」と書かれています。よく見ると「貨車用スポーク型長軸車輪」という説明もありました。貨車自体はないんだな。

ゴールデンカムイのお話にも出てきそうな古そうなそりです。よく、木をこれだけ曲げられるもんだなぁ。

館内に入ります。やっぱり北海道の冬は厳しい気候なので、ストーブ大事です。

これは、TRIOの真空管式通信型受信機の、9R-59DSではないですか。自分が中学校くらいの時、現役で売っていた機種やないかい。もう博物館入りなのか。

これは、もっと古い菊水電波のS-53という、高1中2(高周波1段中間周波2段増幅)の真空管式通信型オールウェーブラジオ発見。昭和30年代と説明書きがあります。中波から、短波の30MHzをカバーしていてSメーター付きです。これは、かなり貴重なものなので発物館行きは必然ですかね。

アイヌ文化の展示です。

室蘭は、良い漁場があるので昔から漁が盛んでした。

時間制限がある科学館や資料館を先に見学し、時間の縛りが少ない自然の観光地は後回しにしました。室蘭といえば「地球岬」でしょう。

観光客が少ない瞬間を狙って写真を撮っていますが、実際はかなりの観光客が訪れています。欧米・アジア系の観光客もいます。

顔はめー、でかっ。

地球岬は有名な観光地なのですが、すぐ近くに「トッカリショ」があります。こちらは訪れる観光客は少ないようです。

地球岬は見晴らしがいいので、地球が丸っぽく見えるというのが売りですが、こっちの方は絶景が見られます。自分的には「こっちの方がいいんじゃね」と思うほどです。


地名由来版があります。「名勝ビリカノカ絵鞆(えとも)半島外海岸トッカリショ浜、ピリカノカとはアイヌ語で美しい・形を意味し、アイヌの物語や伝承、祈りの場、言語に彩られた優秀な景勝地群を総称するものです」と書いてます。
また、「トッカリショ浜は、元々アイヌ語ではトゥカリショと呼ばれ、古くは松浦武四郎の文献などにも記載される地名です。これは、アザラシ・岩という意味で、松浦は鮭場としたように漁場として使われてきました」とも記載されています。
岬の上からみた限りでは、アザラシも魚も確認はできませんでした。アザラシくらいはいれば見えそうなものだが、今は襟裳岬くらいに行かないと、野生のアザラシは見られないようです。

だいたい室蘭の見どころは制覇したので、道の駅みたら室蘭で仮眠をとることにします。
北海道室蘭市海岸町1丁目20-30 Pは少ないが、道を挟んだ側に未舗装の広い駐車場有り。

道の駅の食堂閉店時間前に到着できたので、室蘭の名物「カレーラーメンと室蘭焼き鳥」を食べることにします。

フードコートなので、セルフ方式です。
「カレーラーメンと、室蘭焼き鳥2本下さい」
「はい、できたら番号でお呼びします」

しばし待って、「〇〇番のかたー」と呼ばれたので、取りに行きまた。室蘭名物のカレーラーメンじゃあ。札幌は味噌、旭川醤油、函館塩というように、なんとなく定番というのがあるなか、最近は室蘭といえばカレーラーメンという声を良く聞きます。室蘭がカレーラーメンの発祥の地というわけではないそうですが、町興しとして名物があるのはいいことではないでしょうか。もともと〇〇発祥といっても、諸説ありますという場合が多いからですね。

室蘭やきとりというのは、鶏肉ではなく豚肉を使っており、肉の間にたまねぎを挟み甘めのタレがかかってます。それを洋からしで食べます。根室タイエーの「焼き鳥弁当」も豚肉を使っているので、特に驚くには値しません。

少し縮れている太い麺が、スープカレー風のスープを連れてきます。カレーは香辛料が効いていて、ちょい辛で美味いぞ。

美味かったー、完食しました。

道の駅のすぐ横は、水遊びができるようになっています。

柵までが遊泳可能エリアで、それを超えると「港湾施設管理条例違反で罰せられます」と書いてます。

更衣室はないようですが、水はあります。子供がちゃぷちゃぷ遊んでいました。

シャワーや水飲み場もあります。

釣りは禁止です。

室蘭港には、商船三井の大型フェリー「さんふらわあ_しれとこ」が停泊しています。この船は、大洗⇔苫小牧を結ぶフェリーだと思うのですが、台風の影響で室蘭港に避難していたのかな?

白鳥大橋、夜間はライトアップしてました。

つづく