概要
東側山野の突端部分に北側から南側にかけて空堀で周囲を囲み、下部部分は北側には数段の帯郭的平場を配し、西側部分急傾斜となっており上部に虎口跡と思われる痕跡が確認でき、東部分は、なだらかな丘陵となっており、数段の帯廓跡がみられる。
主郭付近
東側から主郭を望む
西側虎口跡
北側空堀
館の歴史等
館主を南 右近(阿曽沼氏家臣)と伝えられる。
遠野の古刹、臨済宗東禅寺の末寺と云われる小友町の常楽寺は、創建当時の草庵は此処南館の一角にあったと伝えられている。
常楽寺の開基が1417年と云われ、その前後に築館或いは使用されていた館であろうという見解が示されているが、おそらくその年代辺りであると推測される。
南 右近なる武将及び南館の事績は不明であり、多くは伝えられていないが、同町の西側に駒木左近なる武将が居て(香木館或いは駒木館)南右近と並び称される館主であったと口伝されるのみである。