大いなる勘違い ~ 早稲田MBA奮闘記

早稲田大学ビジネススクール(WBS)での入学から卒業までの記録 + その後

幸福のものさし

2009年04月28日 | 日記/雑談
人はどのよう時に幸福感を得られるのだろうか?

筒井義郎大阪大学教授による日経新聞の連載記事『幸福の経済学』(朝刊 4月27日)に面白い定義が載っていた。

Aさんは給与が5000円上がって幸福と感じたとする。
しかしその後、同期のBさんが実は1万円アップしていたことを知った。

Aさんはどう思うだろうか?

最初の幸福感はどこかに行ってしまい、逆に自分は5000円しか上がらなかったことを不幸と感じるのではないか。

筒井教授によれば、人は絶対所得による幸福感より、相対所得による幸福感の方を強く感じると言う。

なるほど

所得に限らず、ある程度裕福な現代において、自分が幸福かどうかと言うのは、絶対的な価値観ではなく、他人と比べた相対的な価値基準でその度合いが決まるのだろう。

私が幸せかどうかではなく、あなたより幸せかどうかなのである。

格差社会と呼ばれるご時勢、この幸福度合いは益々広がってきている気がする。


たったひとつのこと

2009年04月28日 | 書評/読書

最高のリーダー、マネージャーがいつも考えているたったひとつのこと
(Marcus Buckingham(著) / 加賀山卓朗(訳) / 日本経済新聞社)

最高のSkimming本です。

所々良い事書いてありますが、内容はかなり乏しい感じ。

それでも為になるのは、リーダーがやるべきこと、マネージャーがやるべきこと、当たり前だがなかなか実践できないことを、改めて振り返ることができる。

そう、そんな単純なことが、実はできていないのである。

本書は題が示す通り、「たったひとつのこと」を言うために9割くらいはどうでもよい退屈な文章が続きます。
それゆえ、Skim Readingを練習するには最高の一冊です。

そして、1割の大切な部分「たったひとつのこと」を見つけてください。


検証 ビジネススクール

2009年04月27日 | 書評/読書

検証 ビジネススクール 日本でMBAを目指す全ての人に』 慶應義塾大学出版会

内田和成先生のブログを見て購入した雑誌(ムック)です。
日本のビジネススクール先駆者、慶應KBSが日本のビジネススクールについて調査・検証した意欲的な取り組み。

「日本版MBA」と言う言葉が世に出てから久しい。現在日本において、企業や社会は国内MBAをどう評価しているのか?卒業生たちはどう振り返り、そして今何を目指しているのか?
そんなことがこの雑誌から読み解くことができます。

「何らか理由で欧米のビジネススクールに行けなかった人の集まり」そんなイメージを払拭して、日本のビジネススクールに本当の価値を見出し、目的と高い志を持って進学する、そう言う人が増えてきている。また、そうならなければいけない。
自らの問題点にも深く突っ込んでいるKBSの意欲にとても感服します。

早稲田からは、遠藤功先生と内田和成先生のインタビューが出ています。
学校データのところの1学年の人数違ってます。(たぶん、合計数と勘違いかな?)


M1懇親会

2009年04月26日 | 早稲田MBA(生活)
夜間1年生の懇親会が昨日ありました。
(主催したのは私なので、「ありました」ではなく、「やりました」、いや「やらせて頂きました」が正しい。)

45名参加!(これほぼ全員)
それなりに盛り上がってくれたようなので、企画した者としては嬉しい限り。

あー、写真取っておけば良かったぁ、と今更ながら後悔

皆が同じ境遇にあり、利害関係もなく、そして志の高い人たちとこう言う時間を過ごせるのは、本当に幸せなことだなぁ、と改めて思った。

気が向いたらまたやろう。

通学定期 2 ~ JRからの回答

2009年04月20日 | 早稲田MBA(生活)
昨日の通学定期の件で、JRに質問状を送ったところ、以下の回答が来た。

結論から言うと、会社からの学校までの通学定期は問題なく購入できるらしい。

■ 質問の概要

① 会社から学校までの通学定期が買えない理由は?
② JRの「旅客営業規則」の“居住地最寄り駅”の定義は?
③ そもそも同規則は、社会人大学等の「会社からの通学」の実態を考慮しているのか?
④ 既に持っている通勤定期と同区間が発生するため、運賃の二重取りではないか?
⑤ 今後、この規則を緩和する予定は?

■ JRからの回答

はじめに、駅で正しいご説明ができず誠に申し訳ございませんでした。 

通学定期券は自宅最寄り駅と学校最寄り駅間について発売します。ただし、既に通勤定期券をお持ちの場合は、券面区間内の駅を自宅最寄り駅とみなして、その駅と学校最寄り駅との通学定期券を購入することができます。

(中略)

尚、この度の事象につきましては、どちらの駅での事象であるか確認ができなかったことから、詳細については確認できかねますが、駅社員の対応につきましては、丁寧に具体的にご案内しなければならないところを、不快な思いをさせてしまいましたことを真摯に受け止め、お客さまの立場にたった親切、丁寧な対応ができるよう、接客技術の向上に取り組んでまいります。


・・・・ あれま、普通に買えるじゃん。
・・・・ 通勤定期の「券面区間内の駅」、つまり会社の最寄駅でも良いってこと。
・・・・ 「どちらの駅」って、--- 高田馬場です。はい。 ま、別にいいや。

で、まとめると。

■ 社会人学生が通学定期を買える条件

① 「自宅最寄駅 ~ 学校最寄駅」の最短区間
② 既に通勤定期を持っている場合は、「通勤定期内の区間駅 ~ 学校最寄駅」までの最短区間

※「最短区間」とは、合理的に認められる最短区間。つまり、必ずしも距離や時間ではなく、乗換が少ないや、急行が停まる等の合理的にその路線を選択することが妥当と考えられる区間、だそうだ。


通学定期

2009年04月19日 | 早稲田MBA(生活)
社会人学生をするのに通学費もばかにならない。

2週間ほど過ごしみて、ほぼ毎日学校にいるような感覚だ。
そこで学生としてメリットの1つ、そう「通学定期」を買おう。

平日夜間が主体となるので、勤務先から学校まで通うことが多く、通学区間や運賃もその区間がの方が長く・高い。

じゃぁ、この区間の通学定期を買うか!

JRの窓口に通学定期申込書を提出し学生証を提示すると、

JR「○○駅は自宅の最寄り駅じゃないよね」
私「はい、会社の最寄り駅です」
JR「会社からは通学定期は発行できません」
私「いえ、会社から学校に通ってるのですが」
JR「それは、通勤でしょ」
私「社会人学生で、会社から学校に通ってます。通勤定期はこれとは別に買っており、通勤経路は全く別です。」
JR「でも自宅じゃないからダメです。」
私「そんな規定はどこに書いてあるんですか?」
JR「JRの規則で決まってます」

そんな、押し問答を続けたが、JRの旅客営業規則なるもので決まっていると言う説明だけ受けて退散した。

さて、その規則とやらを調べてみると、確かに「通学定期乗車券」の項に、「居住地の最寄り駅から学校までの最短区間」と記載されている。

この一文だけしか書かれていないので、突っ込みたいところは山ほど出てくる。

居住地とは、何を持って「居住地」とするのか、住民票の登録地?・・・一人暮らしで住民票登録をしてない学生は?
最短区間の定義は?距離?時間? それとも、ネットで検索して一番最初に出てくる区間?

そんなことより、一番気になったのは、この規則の上に「昭和37年改訂」の文字。

どう考えても、社会人大学など、現在の多様な学校形態を考慮しているとは思えない。

杓子定規に規則を当てはめるのではなく、もっと顧客の視点に立って、合理的に柔軟に対応することが必要ではないだろうか。

ディズニーランドやマクドナルドのサービスマネジメントなどでも有名だが、大枠の規則はあるが、もっとも大切なのはその上に立つ理念で、その理念に基づいて、仮に規定に則っていなくても、その時々の状況を鑑み、顧客に最高のサービスを提供する。

JRの件は、こちらは別にキセルをしようとしているわけではない。社会人学生が会社から「通学」をしているわけで、その運賃を学割の枠の中で正規に支払いをしたいだけである。また、代替経路は複数あり、あえてJRにこだわる必要はなく、地下鉄を使えば通学定期なしの都度払いでも少し安くなる。(仕方ないのでそっちを使うかと考えている。)

社会人学生は今後もっと増えていくだろう。化石のような規則を振りかざすのではなく、社会情勢の変化に合わせて、柔軟に対応していくことも必要ではないだろうか。


ディズニーランド―お客様を感動させる魔法の接客サービス」(河野英俊著 / ぱる出版)

吉野家のタッチポイント戦略

2009年04月15日 | 企業の話
根来龍彦先生から送られてきたメールに興味深い抜粋記事があった。

なぜ、吉野家は券売機を置かないのか?」(プレジデント 2007/10/11)

これ、私にとっても長年の疑問でした。(他はどこもやってるのに・・・と)

タッチポイント ・・・ 博報堂が提唱したとされる、製品・サービスを通して得られる顧客との接点(タッチポイント)をマネージメントすることにより、ブランド価値向上を目指したマーケティング手法の1つである。また、一般にタッチポイントが多いほど、顧客はサービスを受けたことを実感する。

吉野家によると、券売機を置かないことで店員には顧客との間に「注文を聞く」・「支払いを受ける」の2つの“タッチポイント”が生まれる。これにより、接客による顧客へのサービス提供や顧客ニーズの収集などと言った機会を創出することができる。

恩蔵直人先生も以前(WBSの合宿の際に)、シンガポール航空が機内食のメニューやヘッドフォンを座席のポケットに置かない理由を、顧客とのタッチポイントを増やすためと話していた。
無いわけではなく、キャビンアテンダントが直接乗客に渡すことにより、顧客との“タッチポイント”作っていると言う。

単に合理化・効率化に走るだけでなく、こう言った地道な活動も必要である。


愛すべきナルシストたち

2009年04月13日 | 早稲田MBA(生活)
昨日、M2(修士2年生)の方が企画した懇親会(歓迎会)があった。

M2のTさんの言葉「MBA目指す人って多かれ少なかれ皆ナルシスト。」

・・・・その言葉、非常に当たっているような。

まぁ、そうでもない限り、2年間苦労してMBA取ろうなんて思わないでしょうね。

そんなナルシストなメンバーが集まっての飲み会だから、話は尽きずにいつまでも・・・

会社のこと、社会のこと、組織のこと、経済のこと。。。
・・・こう言う話題で盛り上がれるのもビジネススクールの醍醐味だ。


1週間の時間割

2009年04月10日 | 早稲田MBA(授業)
時間割 ・・・ この単語が学生らしくていい。

ようやく時間割が決まった。
取りたい授業はいくつもあるものの、少ない時間を効率よく、有効かつ有意義に過ごすために、色々捏ね繰り回した結果、下の図のようになった。

良く見ると、「競争」や「戦略」と言った単語が目立つ。
弱肉強食の世の中で、いかに“サバイバル”して行くか、いまの自分のマインドが映し出されているようだ。



青・・・必修科目  ピンク・・・基礎科目  黄色・・・選択科目


Day 3 / WBSで学ぶ意義

2009年04月09日 | 早稲田MBA(授業)
3日目で疲れはピーク。

内田和成先生の「戦略とリーダーシップ」
毎回ゲストスピーカーが来て、ディスカッションする授業だ。

この日取り上げた題材は、旅行予約サイトの「じゃらん.net」。昨年、それまで首位だった「楽天トラベル」を抜いて、予約宿泊者数でトップになった。先行優位性の高いネットビジネスにおいて、後発で成功した数少ない例である。

同社の戦略は、セグメンテーションやポジショニングと言ったところが明確に出来ており、非常に学ぶことが多かった。後発がどう成功するか、一つの解を示しているようだった。

この授業を取ってみて、初めてWBSで学ぶ意義を感じた。
他でなくWBSを選んだことが、ようやく正解だったと思える気がした。


Day 2 / 思考のプロセス

2009年04月08日 | 早稲田MBA(授業)
2日目の授業が終了、初日の穏やかな授業とは違い、かなりテンポの速い授業であっと言う間に終了。
そして気が付けば時計はもう22:45、予定(22:05終了)より40分もオーバーだ。
それにしても、皆の頭の回転の速さに、ただただ唖然。

2日間を終えて、この生活が続くのかと思うと、ゾッとしている。
少しは覚悟していたつもりだが、こりゃ予想以上に大変だ。

ボストンコンサルティンググループ出身で今は一橋ICS等で教えている菅野寛先生の授業は面白かった。

「データ分析を積み上げて考えるのではなく、まずは“仮説”を立てて、そして検証して行く、その方が結論・決断に至るまでのスピードが断然早い。前者のアプローチに比べれば10倍の差がある。」

なるほど、どうしても日本人は「前者のアプローチ」に陥りがちになる。
こう言ったことは、心掛けが必要だ。


Day 1 / 科目選択のジレンマ

2009年04月07日 | 早稲田MBA(授業)
昨日から授業が始まった。

初日は「マーケティング I」・・・マーケティングの基礎的な部分を体系的に解説する授業だ。
授業は概ね講義形式で坦々と進むので、やや物足りない感じがした。

■ 履修科目とスケジュール

やはり1週間のスケジュールはタイトである。
一週間びっちり予定が詰まっており、この中で予習・復習の時間を取るのは非常に困難だ。

ざっとシラバスを眺めて、「取りたい授業」と言うのはいっぱいあるが、当然あれもこれもと言うわけには行かない。

ただでさえ日々時間が限られている中、その貴重な時間をどこにどの程度振り分けてるか、「取るもの/捨てるもの」を明確にしていかなければならない。

さて、私は何を目指すのか?・・・そして何を取り、何を捨てればよいか。
この命題に立ち返り、「クリティカル・シンキング」のアプローチで、MBA1年目のカリキュラムをもう少しじっくり考えてみようと思う。

履修届けの締め切りは今週の木曜日だ。


入学式の風景

2009年04月03日 | 早稲田MBA(全般)
昨日、WBSの入学式とオリエンテーションが行われた。

<遠藤功教授/WBSプログラムディレクター>
~~ 大学院は学部と違って、入ることが目的ではなく、そこで何を学び、どう「Change」したかが大切です。
BeforeとAfterで自分自身にどれだけ変化を与えられるか、それを意識して、これから学習していってください。 ~~

この瞬間、某番組のBGMと共に「匠は・・・」と言うナレーションが、私の頭の中でぐるぐると・・・

仰ることはごもっともで、さらに「どう変わるか」ではなく「どう変えたいか」を考え、その変化の結果を追求して行きたいと思う。

■ 入学式の風景

学部生も含めた全体の式典が午前中にあり(私は参加していないが)、構内はクラブやサークルの勧誘でごった返し、この光景を見ると、15年程前に大学に入学した頃を思い出される。(当時、この勧誘に乗せられ、なぜかヨット部に入部してしまった・・・)

午後の大学院商学研究科の入学式の会場に「父母席」・・・おいおい。
と思いきや、帰りのバスの中は、学部生ではあるが親同伴の新入生がちらほら。
・・・日本の将来は大丈夫だろうか?