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大いなる勘違い ~ 早稲田MBA奮闘記

早稲田大学ビジネススクール(WBS)での入学から卒業までの記録 + その後

早稲田MBA 来年度入学者決定

2009年12月22日 | MBA入試
先日、WBS・MBA夜間主の最終合格発表があり、232名の受験者に対して、70名の合格した。倍率3.3倍で、昨年より少し下がったが、先生に聞くと受験者のレベルは上がっているようだ。

振り返ってみると、ちょうど昨年の今頃、合格に沸き返っている自分がいた。
あれから一年、自分はどれだけ成長出来ているだろうか・・・

WBSに入り、アカデミックな「経営」と言うもの以上に、様々なバックグランドをもった人たちと、これだけ損得なしに意見をぶつけ合い、切磋琢磨できる、こんな貴重な時間をもてていることが、自分にとっては最大の価値だなとつくづく思う。

これから入学する方々には、アドバイスできるようなことはあまりないですが、一つだけ言うとすれば、自分にかかわる様々な人々、友人、会社の上司や同僚、そして家族に、出来る限り理解を得ることに努め、感謝をしてください。

周りの人たちのサポートがあるからこそ、こんな贅沢な時間を過ごすことが出来ているのだと、私自身もいつも思っています。



そろそろテンション上げて行こう!

2009年03月08日 | MBA入試
昨日、青山学院のビジネススクール入試の最終選考があったようで、ここ1週間くらい受験生の読者の方から、面接のポイントなどを知りたいと言うメールを何通かいただいた。

アドバイスできるほど入試を知っている訳ではないので、回答すること自体おこがましいことである。
それでも少しでもお役に立てればと思い、一応自分なりの視点や受験した感想を書いて、出来る限りの返答をしてみたのだが、多少なりとも力になっていれば幸いである。

金曜日にはグロービスで、2009年度入学生向けの履修説明会があったようで、その夜に参加した友人何人かと飲んだ。皆やる気に満ちているようだった。

早稲田の方は入学手続きが終わって、3月末にある合宿用の宿題だけが渡さ れ、また静かな日々。
どうも、この間がテンションを下げさせる気がする。

合格 → 音信不通 → 入学案内到着 → 音信不通 → 入学手続き → 音信不通・・・・

知名度のないビジネススクールであれば、すぐに人が逃げてしまうと思うのだが、そこはブランド力から来る自信なのだろうか。

OFFシーズンもそろそろ終わり、仕方ないので自力でテンション上げて行くか。

合宿用のケースは以下の4 つ。

 ・ フォード
 ・ ジャパネットたかた
 ・ 江崎グリコ
 ・ マリンネット(船舶・海運業界)

内外の環境分析ぐらいは事前に準備しておこうと思う。


MBA受験 エッセイ

2008年12月31日 | MBA入試
MBAの受験で最大の評価項目は、事前に提出するエッセイである。

※あくまで私見です。

どこのビジネススクールでも、エッセイの提出は必須だ。課題テーマはMBAを目指す理由、成功体験、失敗体験等で、数問から多くて5問程度である。さっと書けば数日で書けてしまうものだが、ここが評価の最重要項目であることを念頭に、1,2ヶ月程度じっくり時間を掛けることをお勧めする。

大抵の場合、1ページ以内などの長さ制限がある。思いついたことをすべて書こうとすると、どうしても長くなってしまうので、「最も言いたいこと」だけを残して、あとは「捨てる」と言う勇気も大切だ。大事なのは、この1ページの中に、いかに説得力をもって、分かりやすく論理展開できているかである。また、試験管は膨大な量のエッセイを短期間で目を通し、評価しなければならないはずである。長文でとうとうと論理が展開されていても、頭に入ってこないだろう。その点を注意した上で、私は以下のようなアプローチを取った。

1.まず結論を書く(少しインパクトのある書き出しやワードを使った。)
2.この結論に至った理由や方法論などを3つ程度挙げる。
3.第一に、第二に、第三に、と言った具合に論理を進める。

例えば、「MBAを志す理由は」と言うような問いがあったとする。「ビジネスを体系的に・・・」みたいなのは面白くない。また、皆同じようなことを書いてくるので印象が残りにくい。そこで、

1.私の将来設計はこうだ!(インパクトを与える)
2.それを達成するには今次の3つが不足している
3.その1つ1つについて、MBAがどう解決するのかを論じる。

このような感じで論理展開を進めた。この方が、読み手も分かりやすいし、「意志の明確さ」が伝わるだろう。書く前には、論点をブレークダウンし、出来ればフレームワークで纏めてから書き始めた方がが論理の一貫性が保てると思う。


■ 早稲田MBA入試エッセイ

早稲田MBA(夜間主)の2009年度入試の課題テーマは次の4つである。

1.職歴・職業経験のなかで成し遂げたこと
2.志望動機
3.志望モジュールへの期待と入学後の研究計画
4.修了後のキャリア計画

他のビジネススクールと比べて、非常にストレートなテーマであり、かえってエッセイに落としにくいテーマである。私の経験から、他校の課題テーマの方がビジネススクールらしい設問が並んでいるので、そちらも参考にしてみると良いと思う。

この4つの課題エッセイを仕上げるにあたって、1つ気を付けるべきは、第1問目の「成功体験」から第4問目の「キャリアプラン」まで、繋がりと論理の一貫性を持たせること。ストーリー性とまでは言わないが、個々のテーマがバラバラに存在しているのではなく、それぞれが繋がりをもって、最後のキャリアプランまでを仕上げる形にしないと説得力に欠けてしまう。こう言った点も意識した方が良いだろう。


早稲田MBA 二次口述試験(面接)

2008年12月30日 | MBA入試
口述試験(面接)について、少しお話します。(あくまで私見です。)


■ 面接試験のポイント

・ モジュールごとに部屋を分けて行われる。
・ 試験管は3人でモジュールで担当となる先生方で構成されている。
・ 基本的に提出した志望理由書(エッセイ)の中の「研究計画書」の
 部分を中心に質疑応答が行われる。
・ 随所に鋭い突っ込みが入る。

突っ込みには、「かわす」や「反論する」と言うより、突っ込みを受けて「自分はこう考える」と言う意見や考察を述べる方がベターだと思う。いかにその研究課題に対して、具体性と修士論文に纏めるに当たっての戦略をもっているかと言った点を見ているように思えた。


■ 面接の風景

早稲田MBA(夜間)の2009年度入試は、一次試験通過者が85人で、最終合格者が56人だったので、約30人が面接で落ちたことになる。面接会場では、一人一人名前が呼ばれて出欠確認を行うのだが、欠席者はいないようだった。筑波の合否発表がこの一週間前にあったので、「もしかしたら」と甘い期待もあったのだが、そう甘くはなかった。

控え室では、黒板に大きく「私語厳禁」の文字が、皆重々しい雰囲気で自分の書いた「志望理由書(エッセイ)」に目を通したり、どこかの予備校が作ったのか、面接の問答集を見ながらイメージトレーニングをしている人などがいた。

エッセイには、私自身の思いの丈をそのまま書いたので、読み返すまでもなく頭に入っていた。「なぜMBAが必要か」「MBAを通して何を実現したいか」 この一年、ずっと自分自身に問い続けながら、エッセイを作り、そして明確な答えをもって受験に挑んでいる自負があるので、いまさらそこを聴かれてアタフタすることもないだろう。

問題なのは「なぜ早稲田か?」である。実はこの答えが一番曖昧だった。早稲田でなければならないと言う理由はなかった。私はビジネススクールを選ぶ過程で、消去法で最終的に早稲田にたどり着いた。だから、「これがあるから早稲田」のような強い志望理由を持っていなかった。

嘘はつけない。歯の浮くような返答をしてもボロが出る。そこで、この種の質問に対しては、あくまで複数の中から選定した結果が早稲田だった、と言うことを強調しようと考えた。ただ、志望理由が弱くなることを避けるため、他校との比較による早稲田の優位性を徹底的に検証した。

実績、実践性、モジュール制、ブランド力 ・・・・・

そして、これらの優位性が「MBAを通して成し遂げたい目標」の実現にもっとも有効であると言った論調にした。

面接は午後の組の第二部で、14:30集合だった。志望した経営戦略モジュールでは一番最後の順番だったので、実際の面接が始まったのは16:30頃だった。さすがに2時間も待たされると、これを話そうと事前に思っていたことも忘れ、無言の控え室の中で、眠くなるし、喉は渇くし。。。。

ようやく順番が回ってきて、面接室に入ると、試験管の先生方もやや疲れた表情。そりゃ、今日一日、十数人相手に同じ質問繰り返しているのだから疲れるのは当然。ご苦労様です。

事前に想定していたシュミレーションとはだいぶ違う方向に話が行って、やや熱くなってしまった感があった。研究計画書やエッセイの書き方がまずかったかな、など反省点も多くあった。とは言え、出せる力の80%くらいは出せたので悔いはなかった。ようやく終わったと言う安堵感の方が満ちていた。


早稲田MBA 一次試験(小論文)対策

2008年12月29日 | MBA入試
MBA受験にあたって、小論文対策に読んだ本を参考程度に紹介します。

早稲田MBA(商学研究科ビジネス専攻マネジメント専修)の一次試験は、MBAの基礎的な部分の知識と理解度を問う問題が多い。そのため、マーケティングやマネジメント系の基礎的な部分は押さえておきたい。(過去問が公開されているので、一度目を通しておくと、大体の傾向は掴めると思う。)


「コトラーのマーケティング・コンセプト」




「ポーター教授『競争の戦略』入門」




「ハーバード流 人的資源管理「入門」」




「経営戦略の基本」




上記4冊で、出題された課題文に出てくる用語や知識問題はカバーされていた。恐らく、経済や経営を学部で学んだ人にとっては、既に習ったことなのかと思う。私は理学部出身のため、まったくこの辺りの基礎知識がなく、読んでいて新鮮なところも多かった。実際の仕事と比較しつつ理論を注意深く理解していくと良いと思う。実際の入試では用語の理解を求める問題が複数出題されるので、そこは抑えておきたい。ちなみに、2009年度入試は以下の用語が出題された。

コンティンジェンシー理論
バリュー・チェーン分析

基礎知識の理解に加えて、毎年「時事問題」が出題される。今年は「サブプライム・ローン問題」だった。過去問を見ても「ホリエモンのニッポン放送の買収(企業の買収防衛戦略)」だったり、その年で一番ホットな話題から出題される傾向にある。この辺は新聞や雑誌など、日々の話題に目を向けて、常に自分の意見を持つようにしておくと良いだろう。


MBA受験 ~ 予備校には行くな!

2008年12月28日 | MBA入試
予備校には通わなかった。

早稲田MBAを受験する人の中で、予備校に通っている(いた)人も多いだろう。予備校での受験対策の結果、無事に合格手にされた人もたくさんいると思う。私は予備校を否定するわけではない。現に、大手MBA受験予備校ウィンドミルのホームページを見ると、ここ数年の早稲田MBA(夜間)の合格実績は50%程度で、実際の入試倍率が4倍くらいであることを考えると相応の効果がは出ているようである。

なぜ、予備校に行かなかったか。

そもそも予備校に行くという選択肢は最初からなかった。そのため、探しもしなければ、その存在すらあまりよく知らなかった。予備校を選択しなかった最大の理由は、「入試に受かること」そのものが目的となってしまうことを避けたかったからである。これまで、大学受験やTOEICの試験などでも、「合格すること」や「良い点を取ること」が目的化してしまい、結局「その後、どうする」と言うのを真剣に考えなかった、また考えることすら忘れてしまった気がしている。いわゆる「燃え尽き症候群」と言うのも、要因はそこにあるのではないか。本来、MBAを取得して社会に何らかの貢献をすることが、MBAを目指す目的でなければならない。大学院の受験は、あくまでその通過点に過ぎない。そんな思いから、私は予備校に行くことを選ばなかった。自分の「目的」と照らし合わせた結果、ROI は低いと考えた。

予備校に通わず、グロービスの単科講座を受講した。受験対策をするよりも、少しでも早くMBAのエッセンスを学びたいと考えたからだ。受講したのは「クリティカル・シンキング」と「マーケティング&ストラテジー基礎(英語)」だ。いずれの講座も非常に良かった。結果として大学院受験にも大いに役立った。

「クリティカル・シンキング」は、決断や決定、そして問題解決の際に、いかにロジカルに考え、説得力をもった結論を出していくかの手法を学ぶもので、米国の多くのMBAでは最初に受けるコースとなっている。これは、入試の小論文や事前提出するエッセイの作成にとても役に立った。論点を明確にし、ロジカルに説得力をもったエッセイが書けたのではと思っている。

「マーケティング&ストラテジー基礎」は、実際の早稲田の入試に出たValue Chainなど、このコースで事前に学んでいたことが功を奏し、的確に回答することができたと思う。

早稲田の入試に限って言えば、基礎的な知識の理解度、各基礎理論の特徴や問題点の把握、小論文で言えば、日常の問題意識をいかに論理立てて説得力を持った説明ができるか、と言ったような点を見ているのだと思う。予備校で小論文対策をやる以前に、日々の仕事や生活中で、いかにそう言った点を意識しているかが大切になる。

先に述べたように、予備校の効果は確かにある。勉強スタイルとして、合う/合わないも人それぞれだ。私は、予備校に通うこと自体を否定しているわけではなく、安易に「予備校に行く」と言う選択肢を取る前に、「なぜMBAを目指すのか」、「それを達成するのに、いま何をすべきか」を考え、予備校に行くことが相応のROI があるかどうかを熟考するべきだと思う。

私自身は、「どうしても早稲田」と言うほどの強い気持ちはあまりなかった。だから、良いと思ったMBAコースをいくつか選定し、そのどれかに受かれば良かった。MBAを取得した先に目標を置いているため、いまここで「受験」に投資するより、もっと自身の成長に繋がる投資をしようと思ったことが、結果オーライだったのかもしれない。


青学への思い

2008年12月17日 | MBA入試
今日、青山学院へ入学辞退願いを出した。

早稲田がダメだった場合、青学へ行こうと決めていた。
正直、受かるとは思っていなかったので、ついこの前まで気分は青学生で、表参道の街を分厚い教科書を持って歩く自分を思い浮かべていた。

青山学院は日本で一番最初に社会人向けに夜間のMBAコースを始めた大学院である。

前研究科長の伊藤文雄先生の尽力のお陰で、国内大手企業からの評価や国際的な評価も高い。

現在の研究科長・高橋文郎先生も、さすがウォートンMBA取得者で、MBAは何を提供するべきか、非常に明確なStrategyを持っている。国内でMBAを真に学べる数少ない大学院の一つであることは間違いない。

受験するに当たり、多くの大学院の入試説明会に参加したが、その中で最も印象に残り、「ここはいい」と思ったのが青山学院であった。実践性も高く、カーネギーメロンとのジョイント授業も魅力的だ。

そんな強い思いがあったので、一瞬早稲田を蹴ってでも行こうかとも考えた。

入学辞退届けについて事務局に問い合わせたところ、非常に丁寧な対応だった。青山学院MBAの満足度が高いのもうなずける。(早稲田はランク外)

大学院が始まったら、出来れば青山学院の学生とも交流を深めたいと思う。国内MBAは海外のMBAと比べればそのブランド力は格段に劣る。そのうえでも、大学院の枠を超えて国内MBAを活性化していかないといけないと思う。

選べる立場にあっただけでも光栄である。青山学院に行かなかったことを後悔しないためにも早稲田で頑張ろうと思う。