翡翠色 オパール色 風の声

おひとりさまの人生 感じて 考えて 味わって(?)
草花とメダカに癒され生きています

シネマ・パラディッソ2010-前期 勝手に金虎賞!! 

2011-02-03 | 本と映画と音楽とTV
さて、そろそろ米国アカデミー賞日本アカデミー賞の季節ですが、
私も自分が昨年観た映画で、思った事、よかった事、なんだかなー…だった事、
発表したいと思います。

名付けて   翠 映画祭 勝手に金虎賞発表!!

まっ、昨年末に発表したかったのですが、
あまりの数に、これを書くのを挫折しておりました。。。
先日のブログで27本と言っておりましたが、実際に書き出してみたら30本ありました。
どんだけ遊びほうけてる、いえ、映画好きなんだか!? 

いっぱいあるので、作品の内容より、感想中心です。
興味のある方は、作品のタイトルをクリックして、内容をチェックして下さいませ。


 のだめカンタービレ 最終楽章 前編

千秋先輩(玉木宏さん)のドアップを大きな画面で見たいと映画館へ。ニヤけっぱなしでした!
前年に見た「This is it」以来、音楽ものの映画は劇場の音響で聴きたいというのもありましたしね。
ただ、肝心の音楽には、モノローグがかぶり、やたらバラエティタレントばかりで、
全編ヨーロッパロケの映画の豪華感がマイナスされてしまって残念でした。
しかも、春に後編が公開される直前に、このほんどんの部分がTVで放映され、
せめて半額は返金して欲しいもんだと、思わないでも無く。。。


 母なる証明

キネマ旬報の外国映画2位を獲得し、これはハズレないだろうと、映画館に足を運びました。
これは、参った!というのが、率直な感想です。とても力強い作品です。
決して派手ではないのですが、脚本・演出・役者と3拍子揃って上出来。(お子様は禁)
相変わらずキムタクによく似ているウォン・ビン君。
でも、キムタクには、この役は出来ない! と言い切れる位、よい演技をしていました。
辛い時、心が楽になるツボが、太ももにあるらしいです。


 インビクタス/負けざる者たち

普通で考えたら、ラグビーものなんて、まず私の好みではないのですが、
南アフリカでアパルトヘイト(人種隔離政策)の撤廃を訴えた事で、
28年間も投獄されていたネルソン・マンデラ氏の人生を描いた作品と知り、
かつてサンシティ(金にあかせて運営していた白人専用リゾート施設)を
こきおろすArtists United Against Apartheidに熱くなった私には、
捨て置けないものでした。
負けざる者というより、負けない魂が、大きく世界を変えて行く・・・
キャストも、演出も、素晴らしい作品でした。
クリント・イーストウッド監督の作品はハズレがないですね。
マンデラ氏を演じるモーガン・フリーマン。
彼をキャスティングしたのは、マンデラ氏自身だそうです。やられました!



日本ではイマイチ盛り上がりませんでしたが、Artists United Against Apartheidの「サンシティ」は
USA for Africaの「We are the World」に匹敵するムーブメンだったかと。







 ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女

ポスターとタイトルの奇妙さで、敬遠されたかも知れませんが、(私もそうでした)
スウェーデンのミステリーの秀作です。原作の売り上げは2100万部って凄いでしょ!?
汚名を着せられた新聞記者が、天才的な記憶能力を持つ、入れ墨のある調査員と共に、
事件の裏に潜む真相を暴いて行くというストーリー。
性的に屈折した人物が出て来たり、キワもののシーンもありますが、面白さはお墨付きです。
この後、2と3が公開されましたが、残念ながら観に行けなかったので、
DVDレンタルは必至ですね。ハリウッドでリメイクもされるらしいです。


 フローズン・リバー

女性が主役で、こういうハードボイルドな感じ、なかなかないですね。
生活に困窮した女性2人が、凍り付いた国境の河を車で、密入者を運ぶというストーリーなのですが、
なぜそんな事をするのか、ドライに割り切って犯罪に手を染めても、その根底にある母親としての熱い心・・・
そういった物が上手に絡められていて、ハラハラドキドキの連続。
これを見終わった時の、充実感、ここ近年にない程でした。
映画って、こうじゃなくちゃいけませんね!
2008年のサンダンス映画祭のグランプリ受賞作でもありますが、非常によく出来た作品です。


 ハート・ロッカー

爆弾処理が任務であるからでしょうが、この作品はドンパチの連続もなく、
戦争の中に市民の日常があったりして、これがリアルな戦争の現場なのかと思うと、ぞっとしました。
主な登場人物のキャラクターは作品としてきちっと描かれていますが、
手持ちカメラで淡々と追っているので、主観よりは客観視線となり、
どうも感情移入がしにくいまま終わってしまいました。
いずれにしても、どうしてアメリカはイラクに侵攻しているのかの
背景の基礎知識を入れてから観た方がいい作品。
米国のアカデミー賞を獲得したと言うだけで、娯楽作品の感覚で観に行った方、
たぶんキツかったでしょうね。途中で離席する人の数、かなり多かったです。
どう考えても2009年のオスカーは「アバター」だったと思うんですけどねぇ。


 しあわせの隠れ場所

映画を観る時に、ああそうか、と気付かされるのが、宗教観です。
サンドラブロック演じる女性が、ホームレス同然の黒人青年を家に受け入れる。
それって、やはりキリスト教的精神がないと、できない事なんじゃないかと、
思いながら観ていました。
でも、感謝する心を忘れない事、人間性の良い面をひたすら観る事、
そんな主人公に、映画を見ているこちらの心が、どんどん温まっていきました。


 マイレージ、マイライフ

ひどい邦題が付いていますが、原題は、「UP IN THE AIR」(宙に浮いている)。
しがらみを背負わずに生きる主人公の人生そのものと、実際に米国を飛行機で飛び回る仕事の日常との、
両方の意味がテーマにかかっているんですよね。
人間関係が希薄になって行く現代社会を省みて、このような生き方は、果たして幸せなのか・・・
観ている側の価値観が問われる気がします。
浮き草的な私自身と重なる部分もあり、色々と考えるところが多かったです。
全編を流れる洒落た音楽、ビジネスマンを演じるジョージー・クルーニーの所作・・・
粋な作品でした。結構、好きかも、この映画。


 NINE

華やかで、おしゃれで、女性達の切なさに胸きゅんで、女子力が間違いなくUPした作品。
とにかく、この作品に出て来る女性達の、カッコいい事!
ベネロペ・クルスのヒップラインなんて、女の私でも、惚れ惚れしちゃいました。
画角の切り方が、とても上手く、1カット1カットが、とても芸術的なので、是非注目して頂きたいです。
男性が女性に求めるのは母性的な甘えさせてくれる愛?
女性が男性に求める愛は父性的な頼もしい愛?
男と女関係は、普遍のテーマですね。
女ゴコロがわからないと悩む男性にこそ、観て欲しい作品です!


 アリス・イン・ワンダーランド 3D

ティム・バートン監督の「ビッグ・フィッシュ」や「チャーリーとチョコレート工場」のカラフルさが3Dに!
・・と、予告編で見た鮮やかさに胸躍らせて期待して観に行ったのですが、画面が暗くてがっかり。。。
ちなみに六本木ヒルズの東宝ですが、噂によると映画館の方式によって、3Dは随分違うそうな。
もうひとつ言うと、この作品は2Dで撮ったのを、後から3Dに作り直しているのだとか。
そんな事、可能なんだろうか!?と思わないでもないですが・・・
ストーリーは、もう少しティム・バートン監督らしい風刺スパイスが欲しかったです。


 第9地区

全編エグいし、ゴミ溜の中みたいな映像の連続なのですが、そんな事を超越する面白さでした。
南アにやって来て、静止したままの巨大なUFOの中を観たら、栄養失調のエイリアンが沢山いた・・・
という設定からして奇想天外ですが、その後もどう展開するのかと、ワクワクし続けの2時間でした。
人道的な心を無くした人間と、人間よりよほど人間的なエイリアが交錯する、
アパルトヘイトのような第9地区。
ギャグからシリアスに変化していく展開も、ハラハラ!
「映画の面白くなる要素」をたっぷり盛り込んだ作品で、いい意味で予想を裏切られました!


 プレシャス

16歳のプレシャスは、身勝手な人々の犠牲者で、両親ですら、彼女に対して虐待の連続。
どうしていいかわからない・・・人生のどん底にいる人は、そんな気持ちに占められているのでしょうね。
それでもなんとか プレシャスが立ち上がれたのは、希望のわずかな光を空想し、
それを見つめ続けた彼女の心だと思います。
そして更に、彼女を強くする出来事が・・・ (ネタバレするので、伏せますが)
アメリカの下層部を描いていますが、いかにも実際にありそうで、心の痛みを感じながら観ました。


 オーケストラ!

今は落ちぶれ、演奏生活から逸脱したかつての指揮者や演奏家達が、
本物の一流楽団に成り済まして、パリで演奏を行うという、
冗談みたいな事を実現させてしまう楽しく、心温まる作品。
ちょっとわかりずらいロシア人気質。実はこうだったのか、と思わせるエピソードが満載。
映画館は満席で(久々に1時間並んで待ちました)、その後、人気のあまり、
随分公開館が増えていたようです。(もう少し待てば、並ばないで済んだのにぃ~!!)


 のだめカンタービレ 最終楽章 後編

「オーケストラ」を観た後に、これを観ると、つい比較せずにはいられないですが、
(はっきり言って、「オーケストラ」の方が10倍位うわ手!)
前編よりは、ずっとしっかりした映画館で観るにふさわしい仕上がりになっていました。
千秋先輩とのだめの関係も盛り上がり、大学のSオケメンバーやシュトレーゼマンも登場。
もしかして、この映画って、後編だけでよかったんじゃないか・・・と、
フジテレビにハメられた気がしないでもありません。
でも、やっぱりTVでやるまで待てないんですよねー、この作品。
最初のTVシリーズ、その後のスペシャル番組、映画と観て、すでに内容の前後が混線しております。


 トロッコ

撮影監督リー・ピンピンの名に惹かれて、(「ノルウェイの森」の撮影監督だとすでに判っていたので)
きっと瑞々しい映像にあふれている事を期待して観に行きました。
えー、役者さんたちは、皆、とても良いです。
ただ、その表情を活かしきれていいなかったように思えます。
演出力の問題か、撮影時の天気の問題か、映像も期待していた程の美しさも感じられませんでした。
ただ、かつて日本が台湾を統治していた時代の、彼らから見た日本への思いは、
私にとっては意外なもので、その事を知った事は収穫でしたかね。




        文字数の関係で、後期に続きます。
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