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2013年7月~1年9か月のmongolian生活

理科かぁ~やるしかなし。

2013-10-04 23:09:29 | 学校

5年生の理科の授業を考え、担任の先生と一緒にやることに。

モンゴルの理科の授業は、今まで観察や実験はほとんど行われておらず、もちろん学校に実験道具はない。

先生たちも、どう子どもたちに体験させたらよいのかがわからず、いいアイデアを欲しいとのこと。

とはいっても、私、理科、実は去年の4年生との1年間しかやったことない・・・

でもなんだかんだいっても必要とされることってやっぱり嬉しくて、きっと私でもなんかできることはあるかなとおもい・・・

やるしかない・・・!!

 

まずモンゴル語の教科書の、やる単元を日本語に訳して、それからいろいろ調べて流れを考えて、モンゴル語で授業をするために今度はモンゴル語に直して・・・。

時間がかかるかかる・・・

考えたのは、とにかくただ観察や実験をすればいいのではなく、次の5つの流れから子どもの、考える力、聞く力、話し合う力、説明する力、自分の言葉でまとめる力、を育てるのが大事だよ、ってわかってもらえるように実践していこうと。

観察、実験の流れ。

1.事実や事象から予想を立てる

2.観察・実験の方法を考える

3.観察・実験を行う

4.結果を整理する

5.考察し、結論を得る

 言いたいのはこれだけ。あとはいろいろやって見せるのみ。

去年、なぜだか理科主任になり、何度か研修会に行ったのと、理科に詳しい教頭先生に一緒に理科の授業に入ってもらっていろいろ教わった。その経験がすべて。

 最初にやったのが太陽の動きについての授業。最初は私の考えた流れを担任の先生がやってくれた。

 

       

グループで観察方法を考えて、自分たちの考えを発表。まずはモンゴルの子どもたち、友達の発表を注目して聞くことが大変・・・。こういう経験も重ねていく必要があるなあ。

いろいろな観察の方法が出た。おもしろいのが、このクラスは、棒を使って、棒の影から太陽の動きを調べる案が多い。

 

 それに対して、このクラスは、人間で測定するとのこと。おもしろいじゃん~

 

教科書には棒を使っての方法が載っているから、先生は「どうする?棒にさせる?」といっていたけど、時間の経過によっての太陽の動きが分かればいいし、人でもできなくないよね。子どもが考えて出した方法を大事にしてやってみようよ。という話になり、このクラスは人で計測することに。

 

いざ観察

 

 

子どもたち、興味津々、やはり、子どもは外に出て、実際に観察するのは楽しいし、関心も高まる。

5年生は午前中で授業が終わるのだけれども、観測来られる人は2時と4時においでと言ったら、ほとんどの子が2回ともまた学校に来た。

      

 

 

人間で観測したクラス。

 

結果を発表。人前に出て、先生がじゃなく、自分たちで説明する経験も、始めはなかなか難しい・・・。回を重ねてやっていけばできるようになるよ~!がんばれ!

 

 

結果から結論を出す。結果からどんなことがいえるかな?

 

 

この観察で、まず大切なのは、方角。しかし学校にはもちろん方位磁石なんてものはない・・・。

(どうにか担任の先生に1個手に入れてきてもらって、その1個の方位磁石を使ってなんとか全クラスやったが)

でも、この地域の子どもたち、方角についてはよくわかっているなあと感心。(モンゴルでも都会の子と田舎の子とでは違うのかもしれないが・・・)

それもこれも、この地域の人は家どこ?と聞くと、みんな方角で答える。子どもも「博物館の北」「学校の南」などと答える。

ここに来て、市内の地図を見たことがないが、(むしろないのかも・・・)みんな頭の中に地図と方角が入ってるのかも。さすが。

 

 

そして、自分たちで考えたり、話し合ったり、聞き合ったり、説明したりといった活動に慣れていないため、子どもも先生も苦労してた。

担任の先生から、「いづみ、次からの授業は私ひとりじゃできないよ、一緒にやってくれる?」と。いや~・・言葉わからんけど・・・

なんか、でも少し頼ってくれてるのかな。

言葉わからない分、準備の時間と、視覚的に見せる授業で勝負して乗り切るしかない・・・

 

 

そして、ここ最近は、担任の先生の助けを借りながら私が授業を進めている。自分でやると、反省点もよく見えてくるし、子どもの反応が直に受け取れて面白い。

月についての授業。月の動きを観察した後、満ち欠けについて。どんな形の月みたことあるかな?どんな順番で変わるかな?

子どもたちから出して、予想。下の写真の月がグループごとの予想。その後、月についてのクイズをいろいろ出したら結構盛り上がった。

    

 

太陽・月・地球の位置関係を予測しているところ。

   

すべての単元、観察や実験ができるわけじゃないけど、できないものでも教科書どおりじゃなく、教師の工夫次第で子どもたちが主体的に学べるのだなと、先生たちに知らせる以前に、自分がいまとても実感・・。

日本にいた時もこんな風に教材研究できていたら楽しい授業がもっとできていたのかもなんて思ったり。よくわからない言語で教材研究したり授業するのは大変だけど、こうしてじっくり教材研究する時間があるのはありがたいし、いい機会だ。

 

また、先生達からしたら、従来の、先生が黒板の前で教科書の内容を説明、もしくは教科書のページを指定して子どもがそれを覚えるような授業の方が楽なはず。

でも、先生達が、私の意見を取り入れようとしてくれ、また、それをもとに自分たちでももっと良くしようと意見を出してくれることが嬉しい。日本のやり方をモンゴルでもやっていくのではなく、紹介した日本のやり方をもとに、モンゴルの先生たちが自分たちで考えていい方法を生み出してくれるのが一番いいなと思う。

 

 

今週と来週には、県内の5年生の先生たちに理科の研修会をすることになり、同期の友達とせっせと準備している。休日返上だが、うちで実験したり、外の店で打ち合わせしたり、それはそれで楽しい。何事も楽しくやっていきたいな。

研修会、うまくいきますように・・・。

 


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2 コメント

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楽しそう! (コマセン)
2013-11-11 20:44:52
言葉がまだ不自由なのに、、子供たちに予想をを立てさせたり、観察の仕方を考えさせたり、いい授業してますね。
思いっきり教材研究して楽しい授業を作ってください。
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コマセン (izumi)
2013-11-24 01:23:32
言葉が不自由なのでちゃんと授業準備しないと大変なことになっちゃいます・・・(^^;)でも、それってすごく大事なことなんだなって気付きました。いい機会を与えてもらっています。
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