旧正月(今年は2月1日)から、9日目の初日の出を見に行くとその年一年、よい年になるとかなんとか、とにかく、ここチョイバルサンから電車で7~8時間かけて、初日の出を見に行った。
校長先生が先生達に「行くよ!」といったのはほんの3日前のこと。そして、ほぼ強制参加の初日の出ツアーに、うちの小、中、高校の先生、職員総勢50名ほどの人数で、電車を貸し切って行った。
ここチョイバルサンからは、首都ウランバートルにではなく、北のロシア、シベリア鉄道に鉄道が続いている。昔は炭鉱で栄えていたこの土地から、ロシアへ様々な物(絨毯工場で作られていた絨毯など)が運ばれていたらしい。だが今はほとんど電車の運行はない模様。しかし、この旧正月の初日の出イベントのために、今回、電車まで動かしてしまう校長先生はかなりの強者だと、今回また実感。
夜10時発の電車。案の定、みんなが駅に揃うのは遅れ、約1時間ほど遅れての出発。人が遅れたら電車が待つのである。それでも遅れて来れなかった集団は、次の駅まで車で追っかけて、次の駅から乗った。もちろんその駅でも1時間ほど電車が待った。
電車の中はこんな感じ
寝台列車に大きな大人がぎゅうぎゅうになって、
トランプしたり、
歌ったり、
飲んだり、食べたりして、大人版ピクニック。
お酒や食べ物をみんな持ち寄ってくるとのことで私もひじきの煮物と卵焼きとおにぎりとナポリタンを作ってった。
けっこう美味しい美味しいって言って食べてくれた。
飲めや歌えやの宴の中、目指すはロシアとの国境付近の「フフノーラ(青い湖)」という湖。モンゴルの中でも一番標高の低いところで、しかも一番東なもんで、一番最初に太陽が昇る、縁起のよいところなそうだ。
予定通り(??)、朝6時ころその湖に着き、朝日が昇るまで、湖めざして歩く。こっからが寒さとの戦いだった・・・。見た目は近くに湖があるようでも歩いてみると結構ある。1時間くらい歩いただろうか・・・。気温は-30℃を下回っていたであろう。
私のカメラは、もはや寒さに耐えきれず、作動しなくなったため、ここからは一緒に行った、チョイバル隊員の仲間のカメラでの撮影によるものです。
宇宙服かっつーの・・・。
もはや目も見えません。
いよいよ太陽が昇ってきた。
地平線から昇る真っ赤な太陽。
感無量。
赤々と昇る太陽に向かって、みんなで詩を詠い、歌を謡う。今年一年の皆の健康と平和な日々を願う。
寒いところからわざわざもっと寒いところまできて、それでもこうしてみんなで幸せな一年を願う。これがモンゴル人なんだなぁ。
にしても、寒すぎた。みんな天に向かって牛乳をまいてたけど、まく前に凍ってたよ・・・。ボトボトボトって落ちてたよ。
んでもって、こんなところでも生活している人はいた。
中に羊の毛が入ってるモンゴルデール(民族衣装)は、ほんとにあったかいんだろうな。
寒さで手足の感覚は麻痺。電車に帰ったときは、生きててよかったと実感。
お家に帰るまでがピクニック。まだまだ歌います・・・・。
行きは真っ暗で見えなかったけど、永遠と続く平原。他には何もない。
ドルノド県のシンボルマークにもなっている、野生のガゼルの群れと遭遇。1000匹はいるだろうか。みんな固まってこちらを向いていた。
昼過ぎ、チョイバルサンに到着。寒さと寝てないのとで疲労感いっぱいだったけど、モンゴル人の生き方にふれて、胸いっぱいな初日の出ツアーだった。
今年はいい年になるだろう。