ただの映画好き日記

観た映画と読んだ本の自分用メモ。

のぼうの城

2012-11-05 | 映画 ナ行


天下統一を目指す豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じるも、その中には最後まで落ちなかった武州・忍城(おしじょう)と呼ばれる支城があった。その城には領民からでくのぼうをやゆした“のぼう様”と呼ばれ、誰も及ばぬ人気で人心を掌握する成田長親(野村萬斎)という城代がいた。秀吉は20,000の軍勢で攻撃を開始するが、将に求められる智も仁も勇もない、文字通りのでくのぼうのような男の長親は、その40分の1の軍勢で迎え討とうとする。

のぼうの城 2012年/日本/犬童一心・樋口真嗣





面白かったです!
冒頭から秀吉役の市村正親さんがグググッと引き込む演技をされていて、これは面白そう!と思ったところ、石田三成が上地雄輔なんだ?と、実はちょっと不安になり…。
終わってみれば、私のイメージではなかったですが、悪くもなかったかなと思いました。

原作を読んでいないので雰囲気は解りませんが、映画はコミカルな雰囲気があり楽しかったです。
なので、上地雄輔や山口智充など、違和感を感じずに観られてよかったと思います。
そして、何より、のぼう役の野村萬斎さんが期待通りに素晴らしく安心して観ていられましたし、正木丹波役の佐藤浩市さんが、役柄としても演じ者としてもビシッと締めていて、これらのバランスのお陰で肩肘張らずに歴史時代劇を観られたのが素晴らしいと思いました。

のぼう様、いいですね~。
人の心をギュッと掴んでしまうその人柄、好きなことをしているのに憎まれない性格、何よりも考えていないようでしっかりと、しかも、広く深く考えていて、更にきちんと答えを出せる能力こそが生まれ持った才能だったのだろうと思いました。
「みんな~、ごめん」という台詞が1番好きです。
これこそがのぼうの人柄を如実に表しているシーンではないかなと思いました。
これはぜひ原作を読んでみようと思います。

で、実は、私が1番感動したのがエンドロールでした。
400年後である現在の忍城跡の街の景色の映像が映し出され、まず、青々とした稲たち、そこを歩く子供たち、美しい桜たち、そして、忍城本丸に通じていたそれぞれの門、そして、正木丹波が建立したお寺など、400年経った今も確かに在った過去として残っており、そして、現在を生きているんだと実感でき、思わず涙が出てきました。
水攻めということで、もしかしたら、映像を見て胸を痛めた方も多数いらっしゃるかと思いますが、このエンドロールは、励ましの意味だと思います。
何もかも水に流されたけれど、人も自然も逞しく、何より美しいのだと、諦めずに勇気を振り絞ってほしいという願いが込められていると思いました。


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2 コメント

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面白かったですか~ (由美)
2012-11-08 20:38:14
やっぱり、面白かったんですね。
実はこの作品は東日本大震災が起こったために、上映することができず、やっとこの時期になっての上映なんですよね。
私の弟が、延期になってしまった!!と悔しがっていた作品です。
ここぐるた県にあるお城なんですよね。
弟は、上映初日に意気込んで見てきたようです。
で、おもしろかったから、ぜひぜひ見てよ~って言ってるんですよ。
やっぱり、私も見に行こうかなあ~
izumiさんのブログ拝見して見る気になりました~
由美さんへ (izumi)
2012-11-09 21:59:37
由美さ~ん、こんにちは~。
面白かったですよ~。
あっ、そうだったんですか?もしや、水攻め…、だからですかね?
それで、あのエンドロールだったのかな?
そうだ、ぐるた県ですね。
素晴らしい人物がいらしたんですね。
ぜひぜひ、由美さんもご覧になって下さい!
でも、ダンナ様のお見舞いでお忙しそうですね…。
由美さんも体調に気をつけて下さいね。

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