リヴァントン館 上・下
ケイト・モートン 著
RHブックスプラス 2012.5
老人介護施設で暮らす98歳のグレイスの元へ、新進気鋭の女性映画監督が訪れた。「リヴァトン館」という貴族屋敷で起きた70年前の悲劇的な事件を映画化するため、唯一の生き証人であるグレイスに取材をしたいと言う。グレイスの脳裏に「リヴァトン館」でメイドとして過ごした日々があざやかに蘇ってくる。そして墓まで持っていこうと決めていた、あの惨劇の真相も……。死を目前にした老女が語り始めた、驚愕の真実とは?気品漂う、切なく美しいミステリ。
素晴らしかったです!
私の場合、相変わらず、上巻を読み終えるのに時間がかかり、上巻の最後の方にエンジンがかかり、下巻は一気読みでした。
もう、なんて言うか、言葉にならないくらい、どっぷりとハマって、読後は余韻以上の抜け切らない世界観に漂いました。
一つ疑問があるのですが、グレイスがハンナの速記の手紙を読んだのはいつなんでしょう?
ハンナが亡くなった後のはずですが、手紙を読み真実を知った瞬間はどんな気持ちだっただろうかと思いました(もしかしたら、前半にでも描かれていたかもしれませんが、上巻に時間がかかりあまり覚えていない…)。
そして、呪われているかのような最期を迎えたハートフォード家の3兄妹、3人とも亡くなってしまいましたが、ハンナとグレイスの子孫がそれぞれ才能に恵まれ生きている…、しかも、ハートフォード家の末裔と知らず、いや、知らないからこそ、生き残っているのか、なんとも言えない皮肉さを感じさせ、でも、名家の残るべき血筋なのかと思いました。
ハンナの不倫はあまり好きではないけれど、時代的にハンナにはそれしかなかったのかもと思えるところもあますし、
作品としても、ハンナには不倫をしてもらわなければならなかったような?とも思いますし。
それと、グレイスがハンナから初めて速記の手紙を受け取った後、普通なら、今後もあるかも?と考えて独学ででも勉強すると思ったのですが…。
これも、グレイスが速記を読めてしまうと衝撃のクライマックスは訪れなかったので、まー、そうですね。
何れにしても、今回は、長い…と言うより、深い…でした。
本当に素晴らしいです。
ケイト・モートンのデビュー作。
出版社が倒産したとかで、この本は絶版です。
どうしても読みたくて、高いなーと悔しい思いをしながらもメルカリで購入。
買って大正解でした。
これは絶対に読んでおくべきケイト・モートンの傑作でした。
ケイト・モートン 著
RHブックスプラス 2012.5
老人介護施設で暮らす98歳のグレイスの元へ、新進気鋭の女性映画監督が訪れた。「リヴァトン館」という貴族屋敷で起きた70年前の悲劇的な事件を映画化するため、唯一の生き証人であるグレイスに取材をしたいと言う。グレイスの脳裏に「リヴァトン館」でメイドとして過ごした日々があざやかに蘇ってくる。そして墓まで持っていこうと決めていた、あの惨劇の真相も……。死を目前にした老女が語り始めた、驚愕の真実とは?気品漂う、切なく美しいミステリ。
素晴らしかったです!
私の場合、相変わらず、上巻を読み終えるのに時間がかかり、上巻の最後の方にエンジンがかかり、下巻は一気読みでした。
もう、なんて言うか、言葉にならないくらい、どっぷりとハマって、読後は余韻以上の抜け切らない世界観に漂いました。
一つ疑問があるのですが、グレイスがハンナの速記の手紙を読んだのはいつなんでしょう?
ハンナが亡くなった後のはずですが、手紙を読み真実を知った瞬間はどんな気持ちだっただろうかと思いました(もしかしたら、前半にでも描かれていたかもしれませんが、上巻に時間がかかりあまり覚えていない…)。
そして、呪われているかのような最期を迎えたハートフォード家の3兄妹、3人とも亡くなってしまいましたが、ハンナとグレイスの子孫がそれぞれ才能に恵まれ生きている…、しかも、ハートフォード家の末裔と知らず、いや、知らないからこそ、生き残っているのか、なんとも言えない皮肉さを感じさせ、でも、名家の残るべき血筋なのかと思いました。
ハンナの不倫はあまり好きではないけれど、時代的にハンナにはそれしかなかったのかもと思えるところもあますし、
作品としても、ハンナには不倫をしてもらわなければならなかったような?とも思いますし。
それと、グレイスがハンナから初めて速記の手紙を受け取った後、普通なら、今後もあるかも?と考えて独学ででも勉強すると思ったのですが…。
これも、グレイスが速記を読めてしまうと衝撃のクライマックスは訪れなかったので、まー、そうですね。
何れにしても、今回は、長い…と言うより、深い…でした。
本当に素晴らしいです。
ケイト・モートンのデビュー作。
出版社が倒産したとかで、この本は絶版です。
どうしても読みたくて、高いなーと悔しい思いをしながらもメルカリで購入。
買って大正解でした。
これは絶対に読んでおくべきケイト・モートンの傑作でした。