風に吹かれても!雨にうたれても!

桜田淳子さんの幸せを願うとともに、良き70年代の心を少しでも残したいと思います。

向上心とは何か~桜田淳子と独眼竜

2014-05-05 20:54:57 | 日記

昨年、桜田淳子さんの『Thanks40』が発売された。

このDVDを何度も見返して思うことは、その成長の早さだ。

当時は、頻繁にテレビに登場する彼女を追うことにとらわれ見失っていたが、今一気に通してみると、その進化の過程にこそ彼女の最大の魅力があると思う。

 

その裏には止むことの無い向上心と、努力があることは語るまでもない。

 

昨年のサンミュージック相澤会長のお通夜の後の報道番組で次の言葉が紹介された。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

常にトップを目指して挑戦し続けた桜田淳子の精神力は、いくつになっても彼女の内に残るだろう。

そして、消えない静かな火となって、彼女を支え続けているだろうと思うのです。

                               相澤 秀禎

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

4月に入って、BS放送ではあるが、『独眼竜政宗』が放映されている。

『独眼竜政宗』は、1987年のNHK大河ドラマで、当時、見ていたと思うのだが、既に記憶の外にある。

 

おそらくストーリーを追いながら、意識せず見ていたように思う。

 

このドラマで、新人の後藤久美子さんが子役として愛姫役で登場する。

そこには、未だに都市伝説化しているものがある。

愛姫役が桜田淳子さんに交替したことが『衝撃』と捉えられていることだ。

 

後藤久美子さんが登場するのは、第5回と第6回の2回だと思うのだが、先週第5回を途中からだが見ることができた。

子役なのでセリフは少なく、『はい』という二文字だけが印象にある。

セリフだけが全てだとは思わないが、神妙に座っているシーンが目立つ登場場面だった。

第6回では違った魅力が見れるのだろう。

 

正直、不勉強なので、当時の記憶が定かでは無いものの、『ゴクミ』という耳慣れない言葉と、『国民的美少女』ということだけが記憶にある。

 

当時、ビジュアル面が優先していたのであろうか、当時のNHKに2回だけの出演に対する苦情が多く入っていたと言うことである。

 

この批判を前に、持ち前の精神力を発揮した人がいる。

 

次の記事にはこのことが書かれている。

 

脚本家のジェームス三木さんの回顧である。

“批判”を芝居で封じた

 

この大河ドラマのキャスティングは素晴らしい。

今となっては奇跡的な役者が揃っている。

主役級ばかりで、勝新太郎さん、岩下志麻さん、北大路欣也さん、挙げたら枚挙にいとまが無い。

その人達が、主役の渡辺謙さんを支える。

 

しかし、4番を揃えれば野球に勝てるわけではない。

 

そこにチームワークが必要となる所以である。

いろいろな個性を持ったキャラクターが、それぞれの持ち味を生かしてこそドラマが生きる。

 

例えば、スーパースターの勝新太郎さんが目立てばドラマは壊れる。

 

後藤久美子さんという人気の逆風を、いかに順風にかえるか、これこそが、僕が今回このドラマを見ようとする動機である。

 

いささか不純かもしれないが、愛姫の動向を注目している。

 

桜田淳子さんにとって、自らがかつてアイドルとして一世を風靡したことは、遠いことの話であったに違いない。

逆風に立ち向かい、豪華キャストに混じり、このドラマにつくしたのだろう。

 

そして、見事、数字で跳ね返した。

ジェームス三木さんは、桜田淳子さんのその精神力と努力を端的に述べたものだ。

 

 

もう一つ、チームワークで勝利することに大事な要素がある。

一人の執念が、チーム全体に乗り移ることがある。

スポーツでたまに見かけるシーンで、ファーストへの滑り込みがある。

そういうものを見せられると、魂に火がつき、チームが回り始める。

そして思わぬ奇跡を生む。

 

桜田淳子さんは、ほぼ毎日NHKに足を運び、このドラマに精魂込めたと言われている。

私は、この4番が揃った『独眼竜政宗』の役者陣に、何か共通の火が灯されたのではないかと思う。

それが、歴代トップの高視聴率につながる。

 

1980年だと思うが、勝新太郎さんと永六輔さん、それに桜田淳子さんが対談されている動画がある。

永六輔さんが桜田淳子さんに、勝新太郎さんのエピソードを紹介して、こう諭すように言う。

『自分のために何かしてくれる人がいる。その人のために何かしなきゃ。』

そういう人の結びつきが大事で有り、そのためには、一緒に戦うことの尊さを語るものだろう。

 

 

この大河ドラマの成功の裏に、人の結び付きを深く感じさせる。

 

淳子さんが、舞台を好んだ理由は、そうしたところにある。

 

その後、封切りまもなくの『オーロラの下で』をみて、桜田淳子さんの『天性のアイドル』という個性がお芝居の中で溶けこんでいるのに安堵したことがある。

 

大河ドラマの中で、桜田淳子さんがどのように変貌したかを見てみたいし、苦境をバネに変えた精神力と努力に触れてみたい。

今、改めてそう思う。

 

追伸 動画のUP主様に感謝します。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
桜田淳子と独眼竜…を楽しみます (小がめら)
2014-05-07 13:23:38
イワタヤイセタンさん、こんばんは。

ジェームス三木さんの回顧の引用を読んだあと、淳子さんに関するその他の記事に寄り道してしまいました。最近になっても、活動していた当時の事が記事になっているのですね。今更ですが知りました、ありがとうございました。ところでふと思ったのですが、引用のジェームス三木さんの回顧記事の筆者はもしやご貴殿では…? 勝手に想像したご年齢と熊本ご出身ということだけが根拠ですが…。


ところで、Thanks40のDVDについて、今回は「淳子さんの成長の早さ」という視点ですね。前回記事のコメントでは「70年代の変わり目で輝いたアイドル」という視点をアドバイス頂きましたが、今回はこの冒頭部分を読んだ瞬間、自分にもすぐに思い当るものがありました。

約2時間の映像は何度視ても、視始めたら夜中でも中断するのが困難なのです。言われてみるとその進化ゆえに目が離せない、ということなのかも知れません。そしてその淳子さんの進化を支えた源泉について、故相澤会長の言葉が心に浸みます。


独眼竜政宗は当時夢中で見ていました。しかし、渡辺謙さんと北大路欣也さんのやり取りで、それ以来心に刻まれ続けたあるセリフがあるものの、それを含めて記憶は断片的です。DVD BOXは高くて手が出ないと思っていた折なので、再放送が始まったと聞き、第3話からになりますが家内に録画を頼みました。最初のBD-Rが届くのは7月上旬頃になりそうですが、ご貴殿の記事ならびにジェームス三木さんの回顧を拝読して、視る楽しみがまた少しUPしました。

後藤久美子さんの評判は私も当時から認識していましたが、淳子さんにバトンタッチした後にそんなに苦情が出たとは知りませんでした。努力家の淳子さんを更に駆り立てたことでしょうね。

史実を元にしている上、再放送で結末の判っているドラマを視るわけですから、愛姫の動向に注目して視るのは淳子ファンならではの楽しみ方ではないでしょうか。ましてやその演技の裏に隠れた淳子さんの精神力と努力を思いながらご覧になるわけですから、いささかも不純ではないと思います。

長くなりましたが、それではまた。
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Re:桜田淳子と独眼竜…を楽しみます (iwataya-isetan)
2014-05-08 00:46:29
小がめらさん

こんばんは。

記事を書かれているのは、フリーライターの石田伸也さんです。


同郷ですが、面識はありません。
淳子さんに好意的な記事を書かれます。

週刊誌自体は、??な感じですが、『百恵と淳子の交差線』が連載された時は、楽しみでした。

今にして思えば、この連載はthanks40への序曲だったかなとも思えます。

その他にも幾つかの、ターニングポイントらしきものはありましたが、感じれたのは幸運なことでした。

淳子さんはについて、『進化の過程にこそ、彼女の魅力がある』と書きましたが、ジェームス三木さんは、このことを『意外性』と捉えていたのではないでしょうか。

意外性が次への飛躍に繋がったと思うのです。

独眼竜政宗は、楽しみにしましょう。

尚、後藤久美子さんについては、番組の金字塔のための踏み台に使わせて頂きましたが、今回はあくまで子役でめぼしいセリフもないので、お許しいただきたいと思います。

それではまた。
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5955 (sjghd)
2014-05-11 19:28:14
こんばんは。

『独眼竜政宗』の愛姫交代のバッシングは、ありましたね、、後藤久美子さんは、私もゴクミというイメージしかなく当時、ほとんど知りませんでした。後藤久美子さんは2回だけの出演で、それも出番が少なかったのも、今、知りました。ありがとうございます。でも、わずかだけの出演で、なんで、バッシングがあったんでしょかね、、
数分程度の出演なら、後藤久美子=愛姫のイメージは、できていないのに、、


「独眼竜政宗」は、まったくと言って観ていないので、中身については、語れなくてすいません。

桜田淳子さんの努力や仕事に対するひたむきさは、誰もが、思うことです。
本人も、言っていますし、、、、

『百恵と淳子の交差線』は、良かったですね、、アサヒ芸能にしては、素晴らしい記事でしたね、、40周年は、この記事からスタートしと言っても過言では、ありません。序曲でした。
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独眼竜に期待しています。 (iwataya-isetan)
2014-05-12 21:38:31
sjghdさん こんばんは。

>『独眼竜政宗』の愛姫交代のバッシングは、ありましたね、、後藤久美子さんは、私もゴクミというイメージしかなく当時、ほとんど知りませんでした。後藤久美子さんは2回だけの出演で、それも出番が少なかったのも、今、知りました。ありがとうございます。でも、わずかだけの出演で、なんで、バッシングがあったんでしょかね、、
数分程度の出演なら、後藤久美子=愛姫のイメージは、できていないのに、、


第6回も録画して見ました。
セリフは、短く、ほとんど、岩下志麻さんらが、話しているのを聞いている感じで、座っているシーンが多く、動きは、なぎなたや琴の稽古のシーンでしょうか。

セリフも、短めのが10個程度で、絡むようなシーンではなかったと思います。

今、冷静に見返せば、子役としては、適役ではないでしょうか。

次次回から、役者が揃い始めるようです。

この豪華キャストの中で淳子さんがどうからんでいくか、楽しみにしたいと思います。

もちろん応援団には違いありませんが。



>「独眼竜政宗」は、まったくと言って観ていないので、中身については、語れなくてすいません。

私もです。でも、歴史物は好きなので、出来るだけついていきたいと思います。

>桜田淳子さんの努力や仕事に対するひたむきさは、誰もが、思うことです。
本人も、言っていますし、、、、

その件は、釈迦に説法でしたね。
すいません。


>『百恵と淳子の交差線』は、良かったですね、、アサヒ芸能にしては、素晴らしい記事でしたね、、40周年は、この記事からスタートしと言っても過言では、ありません。序曲でした。

そうですね。『果てなく続くストーリー』と、なることを願うばかりです。

『独眼竜政宗』に期待することは、他にもあるのですが、それはまた、別稿にて。

それでは。
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