風に吹かれても!雨にうたれても!

桜田淳子さんの幸せを願うとともに、良き70年代の心を少しでも残したいと思います。

過去から未来へ―淳子と百恵の交差線

2021-10-03 10:00:00 | 日記

桜田淳子さんの『Thanks45』のブックレットの冒頭に、『過去は未来につながっている』とある。

 

過去も未来も時間の中にある。

ここで、表現されているのは、精一杯歌い続けたということだと思う。

 

歌唱シーンの一つ一つには魂が感じられる。

しかも、より高いものを求め続けたということだ。

 

もちろん、山口百恵さんも、そのことに変わりはない。

 

よく似た二人の分岐点には何があるのだろうか。

 

それは、『時間』というものだろう。

 

山口百恵さんは、1980年に最盛期を迎え、トップのまま引退した。

 

頂点で時間はとまった。

そして、再び回り続けることは無い。

トップなのだから、それで、十分満足できるものである。

 

桜田淳子さんは、デビュー前から、目標を定め努力を重ねた。

まわりのスタッフも、そんな彼女を高みに連れていきたいと願っていた。

それは、リサイタルの音源を聞けばよくわかる。

テレビでの歌唱シーンをはるかに凌駕するものである。

彼女の歌声はもちろんだが、バンドとの一体感、躍動感が素晴らしい。

よく人馬一体というが、その呼吸には息をのむといっても過言ではない。

音の一つ一つが生き物のように感じられる。

聞けば聞くほど、新鮮な発見がある。

 

同世代の僕らは、その歌を聴き、励まされ、共に成長しようとしていたのではないだろうか。

もちろん成長の先にいつも明かりがあるわけではない。

それでも、日々成長することに意味がある。

 

もちろん、成長の過程で別れがある。

僕らは『淳子さんから卒業した』、『卒業させてもらった』が、それは、淳子さん自身が望むことだったと思う。

後年、テレビ局などで、『淳子さんのファンでした』と、よく声を掛けられたそうだ。

『だったんですね』と笑いながら返事をされたそうだが、そういうことだと思う。

別れは、次の成長につながるのだから、決して悲しいことではない。

 

桜田淳子さんの時計が永遠に回り続けるように、僕らの時計も永遠に回り続ける。

そして、将来の人たちの時計もまた回し始めるだろう。

それでいいのだと思う。

 

『過去は未来につながっている』

 

 

桜田淳子 「Wanted」1979年

 

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