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老舗ワタクシ本舗

大好きなドラマの事、日常の出来事など。

『白夜行』 第1話 ー第1部ー

2006-01-14 13:51:36 | 『ドラマ本舗06’1月期ドラマ』
「白夜行」  ー第1部ー

2005年12月24日

クリスマスのイルミネーションが煌めく街並、行きかう人々舞い散る雪
「ありがとうございました。」唐沢雪穂(綾瀬はるか)はお祝いに来た人を
見送りながら、外に出た。黒のロングドレスに白いファーのボレロ。
建物に戻る階段を上ろうとした時、左手の薬指の指輪に雪が舞い落ちた。

ふと歩道へと戻る雪穂。歩道橋の上から何か叫ぶ男(武田鉄矢)
「亮、、」雪穂の見つめる先に、サンタクロースの格好をして、
腹にハサミが突き刺さったまま、苦しむ無精髭の男桐原亮司(山田孝之)
立ち止まり、見つめる雪穂。

俺達の上に太陽などなかった。いつも夜だけど暗くはなかった
太陽に変わるものがあったから


夜を昼だと思って生きる事が出来た
明るくはないけれど、歩いて行くには充分だった


あなたは、あなたは俺の太陽だった
まがい物の太陽だった、だけど明日へと昇る事をやめない
俺のたったひとつの希望だった


手探りしながら這い蹲る亮司、霞んで行く視線の先に雪穂。
目が合う二人手を伸ばす亮司
「亮、、」小さく叫ぶ雪穂
「雪、、」笑う亮司
雪穂も泣きながら笑顔を作る、そして振り返り歩いて行く。

あなたは私の太陽だった、偽物の太陽だった
だけどその身を焦がして道を照らす私のたったひとつの光だった


後姿を見つめる亮司
「明るい、、、明るいよ、、、」泣きながら、しかし歩みを止めず雪穂

それは、あの日から、、
14年前の、太陽を失ったあの日から、、


「な、、雪穂、、」仰向けになった亮司の身体に雪が後から後から降って来る。

1991年  秋ー

イカ焼きを買う刑事笹垣潤三(武田鉄矢)包んでいた新聞を見ながら
「今年は西武で決まりやな、、」
建設中のビルで遊ぶ子供達を見つけイカ焼き屋のおばちゃんに尋ねる
バブルが弾けて造り掛けのまま、子供達の遊び場になったと話す。
「あーーありがとう」

”ダクト”を通って下りて来た桐原亮司・子供時代(泉澤祐希)
「はーい、5分25秒、新記録!」
「悪いねぇ」と言いながら、100円ずつ皆から貰う亮司
「どうしたら5分で此処まで出て来られるんだよ?」
「急がば回れって言うじゃあーりませんか!?」
「おっ!やべっ塾だ!」
「俺も!」
「じゃぁな亮司お先!」
溜息をついて、みんなを見送る亮司

橋で、川端にしゃがみ込む女の子雪穂・子供時代(福田麻由子)を見つけて足を
止める亮司
目が合う二人だが、雪穂は直ぐに視線をそらした、手に持っているのは
「風と共に去りぬ」

質「きりはら」
入り口のブザーを鳴らすが誰も出て来ない、裏の入り口から入る亮司
質倉の重い扉の向こうから戯れる男女の声扉を見つめる亮司
その時父洋介(平田満)が帰宅
「おーい、誰も居ないのか?」
扉を叩く亮司

中で「ねぇ、スッパリ離婚しちゃった方がさぁ亮ちゃんの教育上よろしいと
思うけどねぇ」薄笑いの松浦勇(渡部篤郎)
「はっはっは前科持ちの店員と一緒になって苦労だけしろってへっへ」
乱れた服を直しながら母弥生子(麻生裕未)
「親の浮気の心配までしてそりゃ亮ちゃんも大変だ」タバコを吸う松浦
「浮気って誰がしたの?」タバコを取り上げてくわえる弥生子
「はっ、、」
質倉の横の階段で座り込む亮司

食卓で洋介がこれからの質屋は若い女がブランド売ったり買ったりする様になると
話すそして、亮司にお前が継ぐ頃にはどうなってるかと、、。
「その頃にはつぶれてんじゃない?こんな店。怪しい店員に乗っ取られたりして」
「松浦さんが?」慌てる弥生子
「結構いい奴なんだぞ、、あいつ、、」
「ごちそうさま」
「反抗期か?」
「さぁ?」

ベットに横になる。机の上の家族写真を伏せる亮司
酒屋に「2千円だけどねぇ、、」と言われ、給食費の袋の中から2千円出して渡す
「雪穂ちゃんこれ、大丈夫なの?」
「はい。」
店の脇の電柱に酔いつぶれている母西本文代(河合美智子)に
「お母さん行くよ!」支えて歩き出す雪穂
「大丈夫?」
「大丈夫だって、雪穂、雪穂母さんの事お荷物だって思ってんだろ?」
「暴れんなら、捨てちゃうよ!」

大江図書館
「すいません、お願いします。」亮司
ー世界大百科事典12ー
「はい、ねぇこんなのばかり借りて何してんの?」館員谷口真文(余貴美子)
「えっ?覚える。」
「楽しい?」
「いいですね、悩みのない人は、、」
「ふん。」

館内で本を読む雪穂を見つけそっと近付く亮司
ランドセルの名前をさり気なくチェック
大江南小 五年一組 西本雪穂
向かいの席に着き、覗き込む亮司
日が暮れる、「あのーーに、西、西、」
「悪いけどさぁ終わり!」亮司の本を取り上げて、閉館を促す谷口
立ち上がり帰ろうとする雪穂に「あっ待って西本さん!?」
振り返るがさっさと歩き出す雪穂。本を取って追いかける亮司
笑顔で見送る谷口

「西本さんって大江南小なんだよね?俺北小、もう英語始めてるの?
凄いよね、、あっでも最近皆英語塾とか行ってるもんね
あっもしかして日本語忘れちゃった!?」
急に立ち止まり振り返って
「家、貧乏なの、貧乏人が出世するには勉強しかないと思わない?」
「そ、そうなの?」
「もういい?」歩き出す雪穂
「あーー昨日、昨日そこで何してたの?何か川に落としちゃったの?」
「どぶに咲く花があるって聞いたから探してただけ、もいいい?」
「どぶ!?」

月見荘、部屋に入ると玄関に男の靴、テーブルにケーキの箱。驚く雪穂
「雪穂遅かったじゃない何やってたのよ」文代
身構えて逃げようとする雪穂
「雪穂頼むよ、お母さん雪穂しか頼る人居ないんだよ~」すがる文代
部屋に入れられる雪穂

植物図鑑でどぶに咲く花を探す亮司。
ビルに置いて行かれる雪穂哀しげな表情

図書館で「昨日言ってた花の事なんだけど」と話しかけるが
爪を噛み無視する雪穂、去って行く亮司

橋の上を通ると、川端から声を掛ける亮司
「おーい!西本さん」無視して行こうとすると
「ねぇ見て!此処、此処」
「嘘!?」白い花が浮かんでいる。
「今の何!?何の花!?」
「何でしょう?」それは、亮司が作った切り絵の蓮の花
「言ってたのって、どぶじゃなくて泥に咲く花の事だと思うんだよね、、
蓮の事、お釈迦様が座っている奴、だからどぶに咲く花は本当は無いんだけど
無いって言うのも夢の無い話じゃない?あれっ?怒ってる?」

流れ出す紙の花  追いかけてジャブジャブ川に入って行く雪穂
「ちょっちょっ、何やってんの?下ヌメヌメだから、滑るって、、、」
雪穂の腕を掴んだが倒れる二人
「だから、滑るって、、、」
「凄いよ!凄かった、凄い凄い綺麗だった。私あんなの初めて見た、
こんな事ってあるんだ」泣き出す雪穂

切り絵で雪の結晶の形を作り
「はい!雪。」ハサミを片手にポーズを取り笑う亮司
不思議そうに見つめる雪穂に
「雪穂だから、、、はい!」
「あのさぁ、、、何で私に親切にしてくれるの?」
「ちょっと、僕に似てる気がして、、、」
「何処が?」
「チャゲと飛鳥ってどっちが好き?」
「飛鳥」
「そうか、、チャゲ的な悲しさはには用はないか、、」
「うん」
「そっ、、、」
「タイムマシンがあったら未来に行く?過去に行く?」
「うーーん過去!!」
「そう、、」
「未来に行くのか、、、」
「後悔って嫌いなんだよね、、」
「じゃぁさっ嫌な事があると暗記しない!?」
「する!!」
「するよね!?」
「そう、暗記してる間は余計な事考えなくてもいいんだよね」
「そう、そうなんだよ、、あーー良かった、これも違ってたらどうしようかと思ったよ」
「でも、こんな事喜んでいいのかな、、やな事ばっかって事でしょ?」
「そうか、そうだよね、、ダメだな俺、、」

「ねぇあれ!?」川の中を指差す「あーーれ!!」川面に映る月が白い花の様
「花みたいに見えない?お返し!」
雪の切り絵を見せて笑顔で「ありがとう」
川に入って「すげー、すげー月の花だ!すげー!」
ジャブジャブしぶきを上げる亮司
「濡れるよ!?」笑顔で声を掛ける雪穂

図書館、「風と共に去りぬ」を読む雪穂
「こらっ!走らない!」
「すいません、」頭を下げる亮司、笑う雪穂
「あれっ!いたんだ!?」
「うん!」
「風と共に去りぬ」の表紙を切り絵で作る亮司
「ジャーン!!」
「凄い!上手ーい」拍手する雪穂そして続きの4冊を出し
「ジャーン!!」
「全部!?」

道路で押し合う二人「頑張って!」
「やだ!死んじゃうよー」
「大丈夫だって、一回だけ!」
トラックの前に飛び出して直立不動の亮司
クラクションを鳴らしながら近付くトラック
「僕は死にましぇーん!」
「死にてぇのか!?」叫んで、避けて走り去るトラック
しゃがみ込む亮司、笑う雪穂
「酷いよ~」うなだれる亮司

図書館で本を借りる二人、雪穂は「風共⑤」
「風と共に去りぬ一巻いきなりメロドラマ」茶化す谷口
「いいから、さっさとして下さいよ、、」慌てる亮司
目が合って照れる二人、二人を見ながら
「若いっていいねぇ~!?」

道で手をつないで歩く老夫婦を見て
「あーいうおじいさんとおばあさんいいよね!」
「あのさぁ、、雪、、見大福ととイチゴ大福、どっちが好き?」
手をモジモジさせる亮司
そっと手を取りつなぐ雪穂「普通の大福かな、、、」
驚く亮司手をつないで歩き出す二人、「どっちでもないって事だね」
「亮君汗凄いよ、、」
「えっ!?ごめんホントごめん」手をズボンにこすり付ける亮司
笑う雪穂そして手をつなぐ。

「亮司!何やってんだ?」洋介と松浦が立っていた
振り向き直ぐ手を離して顔を伏せる雪穂
「お父さんこそ」
「質草見てくれってな、、」
「私帰るね、、」
「えっ!?」走り去る雪穂
微妙な表情の洋介
泣きながら走る雪穂

食卓
「亮司、さっきの子とは2度と会うな、あの子の母親は店の客でな
飲んだくれで性質が悪い」
「そんな事別に俺には関係ないし、、、」
「いいから、2度と会うな!イヤなら家から出てけ、メシも食うな!」
立ち上がり去って行く亮司
「どうしたの?あなたらしくも無い、、」
「亮司の為なんだよ」

母に洋介の事を話す雪穂
「あの人桐原って名前だったんだね」
「知らない方がいいと思ったんだよ」
「いただきます。」どんぶりのご飯をグチャグチャにかき回す雪穂
川原で川面の月を見る亮司
部屋で亮司の切り絵を見る雪穂

「風共」を読みながら図書館で雪穂を待つ亮司
「あれーーもう振られたの?」

南小の校門でウロウロする亮司、出て来た雪穂だが、、走って逃げる
「待って、待ってって」追いかける捕まえて
「俺何かした?」
「何かしたんなら言って!?もしかして俺の親が会うな、、」
「触らないで!!」手を振り払う
「気持ち悪いんだよ亮君、2度と近寄らないで!」
泣きながら走り去る雪穂、呆然と見送る亮司

アパートに帰るとテーブルにケーキの箱、愕然とする雪穂
「お帰り、雪穂、これ食べたらさぁ、、」
「イヤだ、私もうイヤだよ!」逃げ出そうとすると
「ねぇねぇ、ほらっ!200万貰ったんだよ!くれたんだよ、これで借金も
返せるんだから」
「もう、終わりだから」
「そんな事ある訳無いじゃない、どうせ私の事売って200万前借しただけなんでしょ」
押し倒す文代
「父さんが死んであんた抱えて母さんだって同じ事やって来たんだよ、
何でそんな我がままばっかり言うのよ?」泣き崩れる文代

「結論から言うと手がヌルヌルしてたから嫌われたって事!?」
「気持ち悪いから触るなって、それしかないですよね?」
「嘘だと思うけどな、そんなの、だってあの子あんたと会ってから笑う様になったもん」
「そ、そうですか、、」
「まぁあんたもだけどね」
「手紙とかどう?」
「手紙!?」
「手紙ならさぁ、読んでくれるかも知れないじゃない」

あのビルの傍でノートに手紙を書く亮司、雨が降って来て慌てて立ち上がると
道の向こうに母に連れられた雪穂が歩いている
「雪ちゃん!」渡ろうとすると信号が変わった
そして、母に連れられ、あのビルに入って行く二人

ドアの中に押し込んで「迎えに来るから」と去って行く文代
亮司がドアに手をかけるが開かない、”ダクト”を見つけ入って行く亮司
部屋を覗くと脱ぎ捨てられた雪穂の衣類、黒い長椅子に横たわる裸の雪穂
写真を撮る男。    それは父洋介だった。

背後に居る亮司に驚く洋介。
「何、これ!?」
「これはな、亮司、違うんだ、、なっ、、」
慌てて、服をまとう雪穂
雪穂を見てボロボロ涙が溢れる亮司
「この子だって納得ずくなんだ、ほら、嫌がったりしてないだろう
大した事じゃないんだこの子に取っちゃ、、金の為なら、、」

持っていたハサミで父を刺す亮司。
時が止まった様に、、二人も声が出ません、、、

「どうしよう、、、どうしよう、、、どうしよう、、
俺、お父さん、、俺、殺した」
「殺したんじゃない!亮くんには悪いけど私だって殺してやりたいと思ってた
何回も頭の中で殺した」
振るえて握り締めるハサミを持つ血だらけの手をそっと手で包みハサミを取り
「だから、殺したのは私だよ」
と笑って、切り絵を作ってくれた時のポーズをとる雪穂、目には涙
二人とも涙が止まらない

ダクトから出る亮司を待って、カバンを渡す
「あのさっひとつだけ約束してくれない?亮くんと私は会った事もないし
話したことも無い、名前も知らない全くの他人」
「何でそんな事、、」
「絶対その方がいいから、必ず連絡するから、信じて!」
指切りする二人
「おやすみ」
頷く亮司

この時の俺にはこの奇妙な約束など問いただす余裕などなかった
ただ、1秒でもも早く1mでも遠くこの場所から離れたかった
それが雪穂を置き去りにする事だとは思いもしなかったんだ
なぁ雪穂、タイムマシンの話だけど、俺やっぱり過去に行くよ
そんで、あの日の俺に逃げるなって言うよ、
そうすればきっとあなたの道はもう少し明るかったはずだから、、


ビルの前、野次馬を掻き分けて入る笹垣。
勝手に入ってはダメと制止され
「所轄の刑事の顔位覚えとカンカイ!どあほ!」一喝する笹垣
「笹垣さん!関係者だよ!こっちです。」古賀久志(田中幸太朗)
「古賀。これは?」
「はい、ドアの前に積まれてたんです。第一発見者の子供がどけたんです。」
ブロックや資材等が置かれている。
「子供!?」
「”ダクト”で遊んでた菊地って子が偶然この部屋に出て来たらしいです、あれです。」
”ダクト”を指差す
「へぇー菊地もエライびっくりしたやろなぁ」
「他殺ですかね?」
「致命傷となったのがこの一発だと、むごい犯人だよ。」
胸の刺し傷を見せる。
「凶器は細くて鋭利な刃物だね。」
「行きずりですかね?財布も無くなってるとこ見ると」
「争った感じもないからなぁ、おそらく顔見知りの線だろ?」
「仏さん、何でこんなとこおったんですかね?」
「長塚さん身元の確認に奥さんがいらっしゃいました。」
「あっ!そうか」
恐る恐る、入ってくる弥生子。

フィルムを学校の焼却炉で燃やす雪穂

「だから、心当たりなんてありません!もう真面目だけが取り柄みたいな
人でしたから」弥生子
「でもこういう商売だとお客さんも色々ですよね?御主人誰かに恨みをかわれてたり?」古賀
「たまに変なお客さん居ますけど、別に取り立てとかする訳じゃないし
殺すなんて事はねぇ?」松浦
「最近の顧客名簿を見せてもらうとありがたいんですが」
「はい」
写真立ての親子写真を見ながら笹垣が始めて口を開いた
「息子さん、お父さんと仲良かったんですね~?」
「年取ってから出来た子ですし、いい父親でしたよ」
階段から様子を伺っていた亮司と目が合う笹垣走って2階に駆け上がる亮司
「聞かれたじゃないですか!?」怒る弥生子
「ちーと、息子さんと話さしてもろうてええですか?」
「そんなの必要あります!?」
「この際、刑事さんの方から話して貰った方がいいんじゃないですかね?」松浦

2階
「亮司くん、ちーとええかな?開けるで」
開け様とすると、亮司が開けて、立っていた。
机に座り、ランドセルから教科書や、ノートを出す
部屋の入り口で切り絵を見つけ
「これ、君が作ったんか?」
「はい。」
「演芸場とかでやってる奴やろ、ハサミ上手いねんなぁ」
教科書の上の本を取ろうとして
「近頃の子ーは何読んで、、」
さっと隠す亮司(本は「風共」です)
「話ってなんですか?」
「うん、さっき話し聞いたと思うけど不幸な事になってもうて、、おじさん犯人
絶対捕まえてやるから、協力して欲しいんや」
「何ですか?」
「うん、お父さん大江の公園の前の建築中のビルにおったみたいなんやけど
君、何か知らんか?おじさん、お父さんが何であんなとこおったんか不思議でなぁ
ホラ、あっこ、君位の子ーがよー”ダクト”遊びしとるやろ?
あっそや!見つけたんも小学生や、、君もしかしてあっこでお父さん
見かけたりした事あるんやないかと思って、、どや?」
「ありません。」
「そうか、、ありがとう、、、又な」扉を閉める笹垣

お茶を持って松浦
「あれっ刑事さんお帰りですか?」
頷いて「ありがとう、、」

机の上の家族写真を睨んで取り上げ投げつけ様とすると扉が開いて松浦が
「亮ちゃん、どうしたのよ?」

西布施警察署  強行犯係
「妙な子ーやったなぁ?」
「そうっすか?」
「あぁー目ん玉飛び出しとったねぇ」
「ショックだったんでしょうまだ11才ですよ」
「やっけど、こうやねん、こう!」上目遣いで目を剥き出しにする笹垣
カップ麺に七味を振りかけ続ける古賀
「それ、美味いんか?」
「はい、美味いっすよ!」山盛りの七味

亮司の服を物干しにかける弥生子
「何で私とあんたと亮司が口裏合わせなきゃなんないのよ?」
縁側に腰掛け松浦が
「一応だよ、一応、警察であの日何やってたかなんて本当の事話したくないでしょ
あいつらさぁ、何でも疑うからさぁ、浮気がバレたらさっ
桐原の家から貰うもんも貰えなくなっちゃうよ、奥さん。」
学校へ行こうと下りてくるが父の遺影を見つめ走り出す亮司

こうして、俺の薄ら寒い日々が始まった
親を殺しておきながら、親を殺された子として振舞う毎日
そして、隠せば隠すほど

うなされて、飛び起きる亮司
葬ろうとした真実は夢の中で膨れ上がった
トイレで吐く亮司
全てを吐き出してしまいたかった
図書館で、雪穂を待つ亮司
だけど、全て吐き出せるただひとりの相手からの連絡は
何もなかった
そんな中で俺は
雪穂と出会った事を後悔し始めていた

雪穂と会った川原を見つめる亮司
もし雪穂と出会わなければ
俺は人殺しになんかならなかった
いやらしい疑いも生まれた

「信じて!」指切りをしたあの日の二人
もしかしたら俺は騙されているんじゃないだろうか?
雪穂はあの”ハサミ”を手に警察へ駆け込む気なんじゃないだろうか?

工場の排煙を見上げる亮司
何もかもが信じられなくなり、
雪穂に太陽を奪われた気がしていた


その様子を物陰から見て、うなだれる雪穂。

ー第2部へ続くー


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (のんすけ)
2006-01-14 21:46:34
 TBありがとうございました。

1991年で何故チャゲ&飛鳥なんだろうと考えるとその年の夏にチャゲアスの「SAY YES」が主題歌だった「101回目のプロポーズ」が放映されていたんですよね。だから今回の「白夜行」の中でもあの“僕は死にましぇ~ん”のシーンがあったのかもしれませんね。
返信する
コメントありがとうございます (めいまま)
2006-01-16 13:10:37
のんすけさん、こんにちは。

コメントありがとうございます。

そうですね、「101回目のプロポーズ」!

武田鉄矢さんも御出演だし・・・ちょっと笑えましたが、

今回の武田さんは、全然笑えない役ですが^^;

結構年代を感じさせる、小道具が色々準備されていた様に思います。

子供時代に亮司が言ったギャグも、「あ~りませんか?」って”チャーリー浜”ですよね^^
返信する
Unknown (ちーず)
2006-01-17 12:24:18
めいままさん、力作、お疲れ様です!!

書きたくなる気持ち、わかります。

重いテーマですが、あのあと二人がどんな人生を

歩んでいたのかを早く知りたい。

原作にも興味を持ちました。

返信する
コメントありがとうございます (めいまま)
2006-01-17 17:29:32
ちーずさん、こんばんは。

gooは文字数1記事10000文字までなので、

結局、1記事では書ききれないんです^^;

そこが辛い所です。

ちーずさんは詳細レビューで翌日アップ!感動です!!

私も原作、読んでみるつもりです!きっとドラマとは違う感じがあると思うんですよね。
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