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『tokotoko』

Fortune comes in at the merry gate.

『吉野万理子/想い出あずかります』

2012-02-06 | 立ち直っていく、という時に。
週末、、吉野万理子さんの『想い出あずかります』を読みました



魔法使いさんが素敵でした。

やさしさもあたたかさもあるけど、

せつなさとか、
チクリと刺される痛みもあって、

こころに、届いた、本でした



以下文中より。

魔法使いが開いたおもいで質屋。

まだ漢字をほとんど知らなくて、
せいぜい山と川と上と下くらいしかわからないのに、なぜか「質屋」は読めた。

あなたたち人間が、とっても誰かに会いたくなるのは、
いつか永遠に会えなくなる日が来ることを知っているからよ。

「初めて見る服ね」 勉強家の魔法使いは、
女の子は服をほめてもらうのが好きなのだ、ということを聞き、実践している。



あらすじ

とある地方のある町の海辺の崖には、
魔法使いが「おもいで質屋」を営んでいる。

魔法使いがあずかる質草は、子どもたちの思い出。
思い出の内容によって、お金を払ってくれる魔法使い。

魔法使いのことは、
町に住む子どもたちの間で受け継がれている秘密。

なぜかというと「おもいで質屋」に通えるのは19才までだから。
二十歳(大人)になると「おもいで質屋」の記憶がリセットされてしまう。

兄の大和に連れられた小学1年生の遥斗が、
「おもいで質屋」にやってくるところから始まる物語。

中学生の永澤里華は、魔法使いにインタビューをしにやって来る。
 
お母さんから叱られるたびに、
崖を降り、魔法使いのもとを訪れて、その叱られた思い出を預けてしまう遥斗。

思い出は預けずに、魔法使いと話すことで、成長していく里華。



里華や遥斗の存在により、
魔法使いも、なんだか、人間のように?反応していくところが、
あったかくて、良かったです。

ラスト、二十歳になり「おもいで質屋」を卒業した里華。
遥斗に渡した、魔法使いへの伝言。

自分のなかの『あの頃』を辿りながら、背筋を正していました。

いい時間が過ごせたなぁ~と思える本でした。