つい先だってまで透き通るような綺麗な花を咲かせていた蝋梅ですがこの頃は無惨な姿を見せています。
「蝋梅」と言い「梅」という文字が使われていますが、梅はバラ科で蝋梅は梅の仲間ではなくロウバイ科です。
両者の共通点は中国原産の外来種である事でしょう。
蠟細工の様に透き通るような花弁が魅力的でロウバイが咲きだすと春がもう近くまでやってきたように感じ、心が温かくなります。
特に最近はコロナの影響で陰鬱な毎日を過ごしていたので例年よりなおさら蝋梅の開花でなぐさめられました。
所によっては花の時期も異なるでしょうが私が住む地域では蝋梅の花はもう終末期です。
透きとおっていた黄色い花びらは茶色っぽくなっており見る影もなくなっていました。
生物にとって生存の目的は子孫を残すことであり、植物の場合花を開き花粉を何らかの方法で運び種子を作ります。
美しい花を咲かせるのも媒介をする昆虫などを呼び寄せるためであり、その意味で美しい花は植物の一生にとってハイライトといえるかもしれません。
ただし生物の生き様は多様ですから、数え切れないほどのハイライトの時期(生殖etc)や種類があることでしょう。
ロウバイが花を咲かせていた枝に黒い壷のようなものが付いてました。
恥ずかしながらこの存在に気付いたのは今回はじめて!
私の両親は山野草が大好きで、年老いてから二人で花の群生地や本来の原産地を訪れていました。蝋梅も彼らが愛した花の一つ。
私と姉に蝋梅の枝を3本ずつ渡し、「これを挿し木にして私たちを思い出してね」と・・・・・・・。
挿し木にするのが面倒な私は6本の蝋梅の枝を姉にまかせました。
だから花が開いている蝋梅の時期しか知らなかったのです。もっぱら写真を撮るのは花の時期中心!
あわてて黒い壷のようなものの正体を調べてみました。果実は痩果で一見すると種子に見え、花床が発達した壷状の偽果・・・・・・
などと書いてありました。
これからは花の時期だけを注目するのではなく少なくても1年は観察を続けようと決心をした次第。おそまきながら!