アイ!サラマッポ in バギオ

フィリピン人介護者のケアを受けながらの、フィリピンでのインディペンデント・リヴィング…、心の赴くまま、ここに記します。

オー!モーレツ!タイフーン「キーコ・Kiko」(台風8号)

2009-08-08 14:02:18 | フィリピン-バギオ

 バギオでは、台風8号(フィリピン名「キーコ・Kiko」)の余波がまだ猛威を振るっています。今朝も、朝早く強烈な風の音で目が覚めました。ここグリーン・バレーは、バギオ市中心部からも標高にして2~300mは高い丘の上で、直接強風の影響を受けるようです。
<写真> 家の前の公園…朝10時頃撮影。でも薄暗い…。
 
ここでは、一昨日の夜停電となり、昨日の日中3時間ほど電気が戻ったもののお昼過ぎにまた停電、夕方復旧されたものの、約1時間後にまた停電…「アヘアヘアヘアヘ^^;」(間寛平)。昨夜もそのまま寝て、今朝起きたら電気は戻っていました。「ここね、よう~停電になりまんにゃわー^^;」(井上竜夫)
 
今朝は、ここぞとばかりに、すぐ電動車いすと移乗用リフトを充電、携帯電話や電気カミソリも充電しました。しかし、私にとって「停電」で最も怖いのは、ベッドに敷いてある日本製エア・マットの空気が抜けてしまうことです。エア・マットは、もちろん床ずれ予防のために必要なのですが、停電になるとアウトです。その際は、それなりの対策、手は打ちますが、やはりエア・マットがベストです。
 
ケーブル・テレビは、一昨日の夜から断絶され、今(午後2時)も復旧されていません。こういう時に無線モデムは力を発揮、インターネットで台風情報や日本のニュースをチェック…。すると、何と台風8号は台湾の北部に上陸してるじゃあーりませんか^^;;!?(チャーリー浜)
 
こんなに遠くに位置している台風の影響が…!?日本気象庁の台風情報では、風速15m以上の強風域がフィリピンルソン島北にちょっとかかっている程度。ここバギオはその位置からはるかに南です。
 
このブログ内の8月4日の記事で「昨日、今日と強い風が…」と書きましたから、実に3日(月)から一週間、ずっとこういう状態だということになります。今回も、時折強い雨も降りますが、特に、いつもの「ブォーン」「ゴォーン」といった不気味な音を立てて、大変強い風が吹き荒れています。↓

 http://blog.goo.ne.jp/isshin3_ph/d/20090804 (8月4日の記事)

 
一昨日6日には、台風一過で晴れるだろうという甘い見通しで、前日運転手に連絡し、SMバギオへ出かけてきました。朝、まだ強い雨風だったのですぐにキャンセルの連絡を入れたにもかかわらず、律義な彼は「もう近くまで来ているから…。」ということで強行外出したのでした。外へ出た瞬間に、私の重い電動車いすが風にあおられフワッと前輪が浮きました。
 
そんな悪天候の中でも、SMバギオは(また平日にもかかわらず)たくさんの買い物客でにぎわっていました。
 
実は数日前に上の前歯に不具合が発生(+_+;)。以前SM内で見かけたデンタル・クリニック(歯科)へ直行しました。ところが、私の電動車いすでは、奥行きのあるそのクリニックの診察室まで入ることができず、教えてもらった2階のもう一つの歯科クリニックへ…。行こうとしてエレベーターの方に向かうと、何とエレベーターがストップしていて一時休止状態!
 
以前も書きましたが、ここはフィリピン最大の店舗数(国内で34店舗)を誇るショッピング・モール大手「SM-Shoe Mart」の中で唯一エアコンが必要ない店舗で、3階の屋根はテント張り、各階のオープン・スペースも直接外に通じています。↓

 http://blog.goo.ne.jp/isshin3_ph/d/20090527 (5月27日の記事)

 屋根であるテントのすき間から吹き込んだ雨と、オープン・スペースにフアーッと入り込んでくる霧(雲?)とで「バサッ・Basa!」で(濡れて)動かせない、と言います。確かに、エレベーターも周辺もびしょ濡れです。「♪しょーがなーい…」と諦めかけたところへハンサムな男性が「何階へ行くのですか?」と声をかけてきて、荷物用(業務用)エレベーターへと案内してくれたのでした。
 
そして2階の歯科クリニックへ。3つ?ある診察室の一つに入ることができ、さっそく治療を…。これがまたスラーッと伸びた足(Gパン)に、マスクの上からのぞく目がきれいな女性デンティスト・Dentist!「歯垢がたまっていますからクリーニングもしましょうか?」と言われ「お願いします…。」と即答。そういえば、歯医者さんは、ダバオで一度かかって以来数年ぶりです。フィリピンの歯科クリニックにかかったのは、その時と今回の二度だけですが、今回も前回同様ちょこちょこっと簡単にすませてくれ、再診の必要がなく助かりました。ちなみに、患者さんはほかに一人、でした。「あー、ヤレヤレ。」…前歯の治療費とクリーニング代(約千2百円)、計約2千円を支払い、その目のきれいなデンティストとしばらくお話を…。
 
彼女は昨年末の国家試験にパスし、歯科医として働き始めて間もない、ということでした。でも、同級生の中にも、看護師やケアギヴァー(介護士)の課程に転向したり再履修したりする人もいたそうです。歯科医の免許を持っていても、欧米では歯科クリニックの「アシスタント」としてでしか働けないのだそうです。フィリピンの医師が、欧米では准看護士としてでしか採用されないのと事情は同じです。
 
さて、荷物用エレベーターで1階に下りてほっと、紙コップのブレンドコーヒーを…。同行してくれた介護者のマリアさんが買い物に行っている間、一人でぼんやり待っていると、車いすのドイツ人が話しかけてきました。彼は60歳代男性で、頸損(頸髄損傷)歴45年だそうです。損傷部位は私よりも低く、両腕を使って普通の手押し車いすをこげます。これまでに二度ほどSM内で会ったことはありますが、軽く挨拶を交わすものの、彼は多くを語ろうとはしません。「今日は少しゆっくり話せそう…。」と思っていたら、いきなりモーレツな音響が…。1階のステージで、バギオ市内の某大学の開校記念日のイベントが始まったのでした。「もうダメだ…。」大声で叫ぼうが、お互いの声がかき消されます。そのドイツ人もあきれ顔で「ダメだね…。じゃあね。また…。」と、足早に立ち去って行きました。私自身は、彼ともっと話をしてみたいのですが…。(残念!)
 
スーパーに寄り、雨季でちょっと値段が上がった野菜等を買い込んでグリーン・バレーに戻ると、また「ブォーン」という強い風が吹いていました。そして停電が始まった…。

「♪思えば遠くへ来たもんだぁー」…私の51年余りの人生の中で初めて経験する「クール・サマー」です。(エッ!?今日から夏の甲子園?^^;)

※タイトルの「オー、モーレツ!」は70年頃の石油会社のCMで小川ローザのスカートが風にあおられ「オー、モーレツ!」…死語ですね(^^;)。小学生だった私はドキドキしながら見てました。
おっ!今日の無線モデム、時々「1MBps」にも!シグナルもモーレツ!?