アイ!サラマッポ in バギオ

フィリピン人介護者のケアを受けながらの、フィリピンでのインディペンデント・リヴィング…、心の赴くまま、ここに記します。

長崎の鐘が…。(小澤征爾さんの『復活』コンサートの思い出-浦上天主堂)

2009-08-09 16:38:19 | 音楽

 今日は、6日の広島市に続いて、長崎市の平和公園で「長崎平和祈念式典-Nagasaki Peace Ceremony」が行われました。長崎でも、犠牲者への変わらぬ祈りとともに、例年にも増して核兵器廃絶に向けての力強い誓いに胸を打たれました。原爆が投下された時刻11時2分の黙とうの間、ずっと打ち鳴らされた「長崎の鐘」も重く響いてきました。
 
田上長崎市長も「平和宣言」の中で、核保有5か国に核拡散防止条約(NPT)の核軍縮の責務を果たすよう要請、「核兵器禁止条約」の批准を求めました。そして、オバマ大統領の「核兵器のない世界を!」という「プラハ演説」への支持を世界に呼びかけ、核保有国の指導者を名指しで「被爆地、長崎へ来てください!」と訴えました。 
 そして「右手は原爆を示し、左手は平和を、顔は戦争犠牲者の冥福を祈る」という「平和祈念像」の大きな折鶴の下での高校生による「千羽鶴」という歌が…。「平和への祈りは深く紫の鶴を折る 平和への願いを込めて緑なる鶴を折る 未来への希望と夢を桃色の鶴に折る 虹色の鶴に折る」…素晴らしい合唱でした。

 

 写真は、爆心地に近かったために原形をとどめないほど破壊された当時の浦上天主堂-Urakami Cathedral。今は再建された美しい姿でたたずんでいます(カバーの写真)が、館内には焼けただれた痛々しい聖母マリア像など、残骸の中から発見された遺品が展示され、当時の原爆被害の悲惨さを今に伝えています。↓

  

 「長崎」にちなんだ歌は多いですね。…私の頭にすぐに流れてきたメロディは「長崎の鐘」(1949-サトウハチロウ作詞・古関裕而作曲・藤山一郎唄)でした。「♪なぐさめ 励まし 長崎の ああ、長崎の 鐘が鳴る」…あの秋川雅史さんも歌っていますね。
「精霊流し」(1974-さだまさし作詞/作曲/唄)は、やはり長崎市出身のさださんならでは…。
去年の あなたの 想い出がテープ レコーダから こぼれています
 あなたの ために お友達も 集まって くれました
 二人で こさえた おそろいの 浴衣も 今夜は 一人で 着ます
 せんこう花火が 見えますか 空の上から 約束通りに
 あなたの 愛した レコードも 一緒に 流しましょう
 そして あなたの 舟の あとを ついて いきましょう
 私の 小さな 弟が 何にも 知らずに はしゃぎ廻って
 精霊 流しが 華やかに 始まるのです。

 

「長崎」で、私が思い出すのは、1995年6月14日、小澤征爾さんが浦上天主堂の大聖堂で指揮された「平和への復活コンサート」です。(NHK・BS2で観ました。)
 新日本フィルに、アメリカのボストン交響楽団、シカゴ交響楽団からの友情出演者を加えたオーケストラ、地元長崎で選抜された合唱団に東京のプロ合唱団等という大編成で、G.マーラーの交響曲第2番『復活』(Gustav Mahler-Symphony No.2” Resurrection)が演奏されました。
 
第4楽章のフローレンス・クイヴァー(メゾ・ソプラノ)のソロも圧巻でした。ソプラノのキャスリーン・バトルは、第5楽章の後、感激のあまり目に涙を…。このマーラーの交響曲第2番『復活』は、学生の頃から私の大好きな楽曲の一つです。

グスタフ・マーラー 交響曲第2番 復活』 小澤征爾 ナガサキ平和コンサート on Jun.14, 1995 浦上天主堂

(2011年8月追加)


 http://www.youtube.com/watch?v=rECVyN5D60I&feature=related
(レナード・バーンスタイン指揮ロンドン交響楽団)

 http://www.youtube.com/watch?v=_dlpPzM6OC4
(サイモン・ラトル指揮バーミンガム市交響楽団-歌詞の日本語・英語訳付)

 
それに先立ち、J..バッハの『G線上のアリア』が演奏されたのですが、演奏前に小澤征爾さんが客席に向かって、「長崎の原爆犠牲者への鎮魂の祈りとともに、その年の1月の阪神・淡路大震災の犠牲者や被災者への祈りを込めて復興を願いましょう。」と言われ、「演奏後、どうか拍手の代わりに祈りを…。」と呼びかけられたのです。指揮棒なしに、静かに下ろされた両手にオーケストラが応えるように厳かな空気の中にバイオリンの音色が柔らかに響き…。演奏後は、拍手のない静寂の中、祈りに包まれた大聖堂の中心で、小澤さんも両手を重ねて祈られること三十秒余り…。さすが「世界の小澤」さんです!
 
この時の『復活』の演奏は、その年に福井の重度障がい者療護施設を出るのに(退所するのに)、ドーンと私の背中を押してくれました。そして約1か月後に、一人で東京の多摩市へ出たのでした…。
 
ちなみに小澤征爾さんのお誕生日は、「バギオ市が誕生した日」と同じ「9月1日」です。私は、金沢で31年前に(ボストン響・ブラームス3番)、多摩市で14年前に(新日本フィル・ベ-トーベン7番)と二度お会いし、握手とサインをいただいています(大ファン)。


ヒロシマの歌-「核兵器のない世界」への予感。

2009-08-06 20:08:15 | 音楽

 広島市の平和記念式典(原爆死没者慰霊式・平和祈念式)が、平和記念公園-ヒロシマ・ピース・メモリアル・パーク(Hiroshima Peace Memorial Park)で、各国の大使や総領事を含め、59か国から約5万人の参列者が見守る中、しめやかに行われました。
 
オバマ米大統領の「プラハ演説」以来、核兵器廃絶の世界が現実味を帯びてきた中、秋葉広島市長も「平和宣言」の中でそれを支持、「オバマ・ジョリティ」と呼んだ核廃絶を願う多数派市民の力を結集し、2020年までの核廃絶に向けて「Yes, we can!」と締めくくられました。
 
その後の「子ども代表」(小6男女二人)の力強いまっすぐなスピーチには、毎年感銘を受けます。
 
また、「ヒロシマこそ、核廃絶に向けて、核保有国が集まって会議を開催する最適の場所だ。」との国連総会のデスコト議長(ニカラグア・カトリック司祭)の言葉にも、広島への期待感が表れていました。
 ロシアのオレグ駐日総領事も「ロシアと米国が率先して努力しない限り、核兵器のない世界は実現しないと改めて感じた。」と言ったそうです。
 それにしても、今年は麻生首相でしたが、この4年間、毎年違う首相が挨拶を…、と改めて思いました。このような国のリーダーがコロコロ交代する国は、世界広しといえども日本だけでしょう。
 
64年前、広島に投下された一発の原子爆弾…。この一年間に亡くなったり死亡が確認されたりした人5635人を含めて、実に26万3945人の犠牲者の名簿が慰霊碑に奉納されています。(バギオ市の人口に相当する数です。)

 
1994年にノーベル文学賞を受賞された大江健三郎さんは、『ヒロシマ・ノート』をはじめ、広島、戦争にまつわる多くの小説やエッセイを書いています。
 
長男の光さんが障害を持って生まれた1963年、原爆被災地広島を訪れ、「人間はいかにして絶望から再生へと向かい、いかにして救済されるのか。」という、大江文学の方向性、人生そのものへの見方が変わった、と言われています。
「広島に滞在し、脳に異常がある息子の手術をしていただくか否かを判断することに迫られていた上に、原爆禁止の政治的混乱に疲れきっており、その時、まだ子供は病院のガラス箱の中で生きていたにもかかわらず、灯篭流しの灯篭に息子の名前を書いた。その上、やっと思い出したのだが、自分の名前ももう一つの灯篭に書いていた。息子と自分とが、生命の側にいるというよりは、死んだ人間の側にいる。すなわち、心的感覚麻痺(サイキック・ナミンク)に陥っていた。」と説明されています。

 http://www.youtube.com/watch?v=WSOs_Q5nWUQ

(吉田拓郎「いつも見ていたヒロシマ」)

 http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND77082/index.html
(「いつも見ていたヒロシマ」岡本おさみ作詞/吉田拓郎作曲・唄)

…これは、広島出身の拓郎さんにしか歌えない曲ですね。

 http://www.youtube.com/watch?v=Wse3ydP7tWs&feature=related
(64年前のヒロシマ・ナガサキ-目を覆わんばかりの写真あり。)

…長崎出身のさだまさしさんは、87年からずっと毎年8月6日に長崎市で平和祈念コンサートを続けてきました。一昨年8月9日、広島で初めて平和祈念コンサートを開きました。

 


(「広島の空」さだまさし作詞・作曲)

 http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND63354/index.html

 

 http://www.youtube.com/watch?v=SZt1rzLGepM
(「ゲンシバクダンの歌」小室等と六文銭 in 1970@中津川フォークジャンボリー)

※昨夜からの停電により、記事のアップが一日遅れました。おっと、また停電だ!(7日午後6時バギオにて)


♪暑中お見舞い申し上げます。

2009-07-15 12:55:38 | 音楽

 昨日は、関東・甲信越地方の梅雨明けも宣言され、いよいよ夏本番といった感じですね。熱中症にもお気をつけ下さい。
 こちらバギオは雨季の真っ只中ですが、先週なぜかSmart Broといういつも使っている無線モデムのシグナルが突如強くなり、接続速度が何と平均500kbphにも…。日によって多少ムラはありますが、動画も見られるようになりました。速い、速い…。梅雨明け?いや、近くにサテライトが付いたのでしょうか?これまでの送受信etc.の苦労は何だったんだろう…?と思ってしまいました。とにかく、これでずい分ストレスが減りそうです。

 先週、友人からの「吉田拓郎さん体調不良…」という知らせ、驚きました。先週、広島を含むコンサート3つを急きょ中止して、現在自宅にて療養されているそうです。こんな曲を聴いて(見て)みたくなりました…。↓
 http://www.youtube.com/watch?v=O9Bsp72aUbM&NR=1

『永遠の嘘をついてくれ』(吉田拓郎&中島みゆき in つま恋2006

♪ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便は まだまにあうだろうか
 片っぱしから友達に借りまくれば けっして行けない場所でもないだろう ニューヨークくらい
 なのに 永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている
 永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと
 君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
 永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ

 この国を見限ってやるのは俺のほうだと 追われながらほざいた友からの手紙には
 上海の裏街で病んでいると 見知らぬ誰かの下手な代筆文字
 なのに 永遠の嘘を聞きたくて 探しには来るなと結んでいる
 永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと
 君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
 永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか

 傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく 放っておいてくれと最後の力で嘘をつく 
 嘘をつけ永遠のさよならのかわりに 
やりきれない事実のかわりに
 
たとえ くり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに
 
人はみな望む答えだけを 聞けるまで尋ね続けてしまうものだから
 
君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
 
永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ…
(作詞 / 作曲:中島みゆき・歌:吉田拓郎)

 中島みゆきさんが、拓郎さんに送った応援歌?とも言われている名曲です。中島みゆきさんが登場するシーン…、金沢の友人が送ってくれたDVDを3年前に初めて見た時は、ゾクッと感激のあまり鳥肌が立ちました。
 そして、こんな曲も見つけました。これは珍しい…。
 
http://www.youtube.com/watch?v=nH4jWuMuxPs&feature=related
『僕の1番好きな歌は』(吉田拓郎)

 先日、このブログで「雨」そして「星」にちなんだ歌…という記事を書きましたが、「♪星よりひそかに 雨よりやさしく…」という名曲がありました!この『いつでも夢を』は、吉永小百合さんと橋幸夫さんのデュエット曲(1962)ですが、拓郎さんも歌っていました…。

 http://www.youtube.com/watch?v=DIl1FCohotw
(若き日の吉永小百合さんと橋幸夫さん…!きれい…吉永さん…。YouTubeってすごいなあ…。でも、著作権って大丈夫なんかいな?)

  http://www.youtube.com/watch?v=XXWvbZXf5pw
『暑中お見舞い申し上げます』(キャンディーズ)

 http://www.youtube.com/watch?v=k7qPytIWYLw

『暑中見舞い』(吉田拓郎)

Get well soon!」一日も早く回復されることをお祈りします。


「星」にちなんだ歌…♪たとえば僕が…『流星』(拓郎)

2009-07-10 07:10:55 | 音楽

 みなさんは、「星」にちなんだ歌を3曲あげるとすれば何でしょうか?
 古いところでは『きらきら星』『星空に両手を』(1963)『夜空を仰いで』(加山雄三・1966)『星のフラメンコ』(西郷輝彦・1966)♪好きなんだけど 離れてるのさ…。『星影のワルツ』(千昌夫・1965♪別れることはつらいけど 仕方がないんだ君のため…。あと『星降る街角』(1977)とか。
 
坂本九さんの歌には、アメリカ・ビルボード史上3週連続1位という輝かしい大ヒット曲、フィリピンでも『Sukiyaki song(すき焼きソング)』として有名な『上を向いて歩こう』(1961)『見上げてごらん夜の星を』(1963)など、星にちなんだせつない歌が多い気がします。「♪上を向ぅいて あhaーるこおぉぉ…」先日他界された忌野清志郎さんも歌ってましたね。
『巨人の星』は小3から毎週見てました。その子供の頃、次回が待ち遠しく一週間の長かったこと!今は一週間のはやいこと…(^^;)。
『銀河鉄道999』(ゴダイゴ・1979)『昴(すばる)』(谷村新司・1980)♪目を閉じて何も見えず 哀しくて目を開ければ…。『地上の星』(中島みゆき・2000)♪風の中のスバル 砂の中の銀河…。名曲です。
『星に願いを-When you wish upon a star…というディズニーの名曲もあります。↓

 
http://www.youtube.com/watch?v=B-GtMDLlGRI&feature=related 

 さて、今回も、またもや個人的なベスト3で申し訳ありませんが、フォーク世代の私の星うたNo.1は、吉田拓郎さんの『流星』(吉田拓郎作詞 / 作曲・1979)です。↓

 
http://www.youtube.com/watch?v=jFsv9k8340A

♪たとえば僕がまちがっていても 正直だった悲しさがあるから
 Ah...wow wow wow ...流れて行く
 静けさにまさる強さは無くて 心の中では何を待てばいい
 Ah...wow wow wow ...流れて行く
 たしかなことなど何も無く ただひたすらに君が好き
 夢はまぶしく木もれ陽透かす 少女の黒髪もどかしく
 Ah...君の欲しいものは何ですか 君の欲しいものは何ですか

 さりげない日々につまずいた僕は 星を数える男になったよ
 Ah...wow wow wow ...流れて行く
 遠い人からの誘いはあでやかで だけど訪ねさまよう風にも乗り遅れ
 Ah...wow wow wow ...流れて行く

 心をどこか忘れもの ただそれだけでつまはじき
 幸福だとは言わないが 不幸ぶるのはがらじゃない
 Ah...君の欲しいものは何ですか 君の欲しいものは何ですか

 流れる星は今がきれいで ただそれだけに悲しくて
 流れる星はかすかに消える 思い出なんか残さないで
 Ah...君の欲しいものは何ですか
 Wow...僕の欲しかったものは何ですか

 そして『出発の歌-失われた時を求めて』(及川恒平作詞 / 小室等作曲・1971)!1971年秋のポピュラーソングコンテスト(通称ポプコン)で、上条恒彦と六文銭が歌ってグランプリを受賞したこの曲は、その後、第2回世界歌謡際祭でもグランプリを獲得しました。↓

 
http://www.youtube.com/watch?v=WFywvJRo0vI

♪乾いた空を 見上げているのは誰だ
 お前の目に 焼きついたものは化石の街
 愛のかたちが こわれたときに 残されたものは たびだちの歌
 さあ いま 銀河のむこうにとんでゆけ
 乾いた空を 見上げているのは誰だ
 お前の耳を ふさがせたものは時計の森
 自由な日々が うしわれたときに残されたものは たびだちの歌
 さあ いま 銀河のむこうに とんでゆけ
 さあ いま銀河のむこうに とんでゆけ
 さあいま 宇宙に さあいま 未来に
 さあいま 宇宙に さあいま 未来に とんでゆけ・・・

 そして、3つ目は陽水さんと玉置さんの『夏の終わりのハーモニー』(井上陽水作詞/玉置浩二作曲)です。

 http://www.youtube.com/watch?v=fpEdYX_kThE

 ダバオの親友ダバシューさんの「GINTE2-銀河鉄道2」のHPはこちらから。↓

  http://www.ginte2.com/

(カバーの写真は南十字星-Southern Crossです。)


「雨」にちなんだ歌…♪Rain レイン…

2009-07-03 20:35:55 | 音楽

 みなさんは、「雨」にちなんだ歌を3曲あげるとすれば何でしょうか?
 古いところでは『雨に唄えば』Singin’ in the rain、『雨を見たかい』♪Have you ever seen the rain(C.C.R.)、『雨の日と月曜日は』♪Rainy days andd Mondays always get me down』(Carpenters)
「♪雨は冷たいけど濡れていたいの 思い出も涙も流すから…」(『雨』森高千里)
「♪むっらさきの雨、雨に にじむ思い出は」(『むらさき雨情』藤あや子)
「♪東京ことばと加賀なまり 愛する心に違いはないわ…」川中美幸さんの『金沢の雨』もいいですね。
 
それから『愛燦燦』(小椋桂)・・・「♪雨潸々(さんさん)とこの身に落ちて わずかばかりの運の悪さを恨んだりして」これは、カラオケに行ったら必ず歌う曲です。バギオには、日本の歌が歌えるカラオケボックスが一つありますが、歌本で歌を探して番号を入力するタイプの韓国製マシーン。韓国でもよく歌われる日本の歌?が数百曲入っているでしょうか。それでも、ないよりはましですよね。1時間400ペソは、こちらにしてはやや高め。
   

 しかし、フォーク世代の私の体にしみ付いているのは、やはり小室等さんの名曲『雨が空から降れば』です。これは、NHKの「みんなのうた」でも取り上げられていましたが、別役実さんという方の詩に、小室さんが作曲、1966年に発表されました。小室さんいわく、「詩を見た瞬間に自然とメロディが湧いた…」という不思議な体験のもとにできた曲だそうです。
 
http://www.youtube.com/watch?v=bF0R6SBG174

♪雨が空から降れば  オモイデは地面にしみこむ
  雨がシトシト降れば  オモイデはシトシトにじむ
  黒いコーモリ傘を指して  街を歩けば
  あの街は雨の中  この街も雨の中 電信柱もポストも  フルサトも雨の中
  しょうがない  雨の日にはしょうがない
  公園のベンチでひとり おさかなをつれば  おさかなもまた 雨の中
  しょうがない 雨の日にはしょうがない・・・

 そして吉田拓郎さんの『たどり着いたらいつも雨降り』…そういえばモップスさんも歌ってましたねえ…。
 
http://www.youtube.com/watch?v=JPihM5wHihA

♪疲れ果てていることは  誰にも隠せはしないだろう
 ところがおいらは何のために  こんなに疲れてしまったのか…
 いつかはどこかへ 落ち着こうと  心の置き場をさがすだけ
 たどり着いたら いつも雨降り  そんなことのくり返し
 やっとこれでおいらの旅も  終わったのかと思ったら
 いつものことではあるけれど  ああ ここもやっぱり どしゃ降りさ
 
心の中に傘をさして  裸足で歩いている自分がみえる・・・

 どしゃ降り続きで、私の身の周りでいろんなことが起きた6月は、ホント、こんな感じでした!?(^^;;)

 
そして、「うたぽすと」の『Gine Kelly in the Rain-雨に唄えば』も聴いてみて下さい。↓
 
http://www.youtube.com/watch?v=R-BndfkHqYk(英語バ-ジョンもあります。)

♪Rain rains coming down
 Patting tenderly my cheek on my way to go home
 Pitter patter shining beads are
 Knocking on my heart and feel like in a spot...

…ということで、
私だけの個人的なベスト3でした。


人と人とをつなげる「音楽の力」

2009-04-29 11:08:31 | 音楽

 日本は今日からゴールデン・ウィークですね。フィリピンは二週間前にホーリー・ウィークが終わったばかり…。今の時期にあるのは5月1日のMay Day(メーデー)くらいです。が、この日本のGW期間には、例年たくさんのオジサマ方がフィリピンを訪れます。

 さて、そんなことはさておき、先週、日本からCDとDVDが届きました。「うたぽすと」が贈ってくれたものです。もちろん、彼らのオリジナル曲が入っており、ここしばらく、その音楽に浸っていました。『Goodbye fellows』や『Rain』など、英語の歌詞の曲は、ウチの専従介護者二人も一緒に歌ってくれています。音楽に国境はありませんね…。

 http://www.youtube.com/watch?v=HkNZUvDqR-o&feature=channel
YouTube うたぽすと『Rain-雨に唄えば』(日本語ヴァージョン)

 ダバオ在住の、いつも親しくさせていただいている友人「GINTE2」のダバシューさんも、先月、日本に一時帰国された際に「うたぽすと」に会っていろいろとアドバイスを下さいました。今は、ダバオでGINTE2の三枚目となるアルバム制作に取り組まれていますが、日本滞在中には及川恒平さんとペーパーランドのライヴも持たれました。

 そして、その及川恒平さん、小室等大御所、こむろゆいさんと「おけいさん」こと四角佳子さんの「六文銭’09」のアルバム『おとのば』は、つい一週間前にフォーライフから発売されたばかりです。↓

 http://www.forlife.co.jp/rokumonsen09/index.html

「おけいさん」の「猫」さんとの金沢でのライヴも、いよいよ明後日(5月1日)です!

 さらに、私がフィリピンに来た当初から十年来の古い友人で、フォークシンガーの「ジェス・サンティアゴ-Jess Santiago」さんは、小室等さんが今から20年以上も前に日本で開催された「アジアフォークソング音楽祭」に、フィリピンから唯一招待されたシンガーだった、という不思議なご縁もありました。

 もっと驚いたのは、東京多摩市で私の自立生活に関わってくれ、以来十数年、ずっと親交のある友人「サトシ」が、何とその「アジアフォークソング音楽祭」のお手伝いをしていたと知った時…!そして彼は「ジェス」のことも覚えていたのでした。

 音楽によってつながっていく人の輪…。
そしてその輪の中にいる人たちを心豊かにさせてくれる音楽の力…。
心地よいものは心地よいのです。

 音楽こそが、自身の哲学的概念「意志-Will」を表象する最も近い形であり、きわめて重要な芸術だと絶賛した哲学者「ショーペンハウアー」は、二十歳の時の著書『意志と表象としての世界』第五十二節「音楽について」の中で、次のように書いています。
「音楽は、他のあらゆる芸術とは異なる別格のものである。音楽は、世界に存在している何らかのイデアの模倣や再現とは認められない。それでも音楽は偉大できわめて見事な芸術であり、人間の奥深いところに(直接)力強く働きかける。そして音楽は、普遍言語として、実に現象界自体の明瞭さをも超越するかのように、全面的にまた奥深く解釈されるのである。」

「イデア」…
「あらゆる現象は見せかけの夢幻的存在でしかなく、イデアのみが本質的なのである。永遠の形相たるイデアを認識するには、人は個体であることをやめ、ただひたすら直観し、意志を脱した純粋な認識主観であらねばならない。イデアを認識する方法は芸術であり、天才の業である。…」

 
(ギリシア神話「デュオニュソス神」-陶酔、音楽…を司る)


「ご恩送り」-お釈迦様生誕の日に…。

2009-04-08 12:16:55 | 音楽

 今日4月8日は「花祭」…仏教の教祖であるお釈迦様生誕の日とされています。「花祭」と呼ばれるのは、お釈迦様が誕生された時、誕生地であるルンビニー園に花が咲き乱れていたことによるそうです。

 私は、約二十年前に、不慮の事故で頚髄を損傷し、四肢まひの体になってからずっと、親不孝を重ね、家族や周囲の人たちに対しても心配や迷惑ばかりかけてきました。そうしたやりきれない思いをぬぐい切れずに過ごしていた時、ふと「ご恩送り」という言葉に出会いました。そして、その意味を知った時、それまで張りつめていた気持ちが、多少和らいだ気がしたことを覚えています。…

 感謝の言葉を表すのに、よく「おかげ様で…」という言葉が使われます。お陰様の「お陰」とは他人から受ける恩恵や利益を意味し、古くは神仏などの陰でその庇護を受ける意味として使われていました。それは、「御影」が神霊、御霊、さらに亡くなった人の姿を意味することにも通じる、とのことのようです。人から受ける恩恵や利益、そして親切といったものも本当にありがたいものです。「親孝行、したい時に親は無し。」という言葉は本当ですね…。したいと思う時にはもうできない、会いたいと思う時にはもう会えない…不条理な世の中だと思います。
 
しかし、親から受けたご恩を(親に)返したいと思うと、死別した後などそれがかなわない場合などには苦しく感じるのですが、自分が日常生活の中で出会ういろいろな場面で、周囲に対して「ご恩送り」(受けたご恩を周囲に送ること)ができるとすれば、それはそれですばらしいことだと思います。恩返しがしたい…というのは、その相手の善意に応えようとする言わば「1対1」の関係ですが、自分が受けた善意、親切を、周囲の第三者に送ろうという考え方では「1対不特定多数(限定されない)」という関係の上に成り立ち、今からすぐにでも実行に移すことができます。
 
こうした「ご恩送り」の考え方、善意の連鎖やご恩送りの輪が、もっともっと広がっていくといいなあと思います。

 そして、そうした考え方は“Pay it forward”という言葉で外国にもあったのです。
“Pay it forward or paying it forward refers to repaying the good deeds one has received by doing good things for other unrelated people.” 

 http://www.payitforwardfoundation.org/

 私は、ふだん、介護者に愚痴や不平をこぼすことも少なくありません。が、「介護者、親切にしたい、お返しをしたい時には介護者は海外…。」以前の専従介護者への感謝の気持ちを、今の介護者にも「ご恩送り」という考え方で接することを心掛けたいと思っています。


 表紙の写真は「うたぽすと」が送ってくれた、今年の桜の花です。
「幸あれと 陽光こぼれる 桜花」
 音楽の持つ不思議な力によって人の心を癒したり、勇気づけたり…。これもまた、音楽による「ご恩送り」ですね、きっと…。

 うたぽすと

(「うたぽすと」ホームペ-ジ)

 グリコ:うたぽすと 09/02/20@mona records

(うたぽすと『グリコ』のライヴ映像 By YouTube)


「新緑の風に吹かれておけいさん」…5/1金沢でライヴ!

2009-04-01 20:24:03 | 音楽

「うそーっ!」…いいえ、うそではありません!

 http://www.geocities.jp/usk_1487/schedule.html

(ソロライヴ、「六文銭’2009」として西日本へのライヴツアー、そしてあの「猫」さんとの北陸ライヴツアーのスケジュールです。)

「おけいさん」こと四角佳子さんは、小生にとっては、中学校の時からのあこがれ的存在でした。(ちなみに、小生よりちょっとだけお姉さん…。^^
「おけいさん」は、日本フォーク界の牽引車として、音楽シーンに多大な影響を残したあの「六文銭」のメンバーでした。ずっと昔、小生の出発(たびだち)の日に、親友が歌ってくれた『春の風が吹いていたら』も忘れられません…。そして、近年は「まるで六文銭のように」として、「小室等」さんと「及川恒平」さんともライヴ活動を続けられていましたが、今年から「こむろゆい」さんも加わり、「六文銭’2009」としてライヴ活動中です。豊かな個性と個声の持ち主4人が、どんな素晴らしいハーモニーを聴かせて、魅せてくれるのか、想像しただけでワクワクします。数年前、モーニング娘「阿倍なつみ」さんとの『母と娘のデュエット・ソング』なども話題になりました。
「六文銭’2009」の西の方へのライヴツアーの後が「猫」さんとの金沢・福井ツアー!今日からちょうど1ヶ月後の5月1日、会場は金沢市内の近江町市場隣りの「メロメロポッチ」…ぜひぜひお出かけ下さい。近江町の魚も飛び起きるかも…(^^)。
「猫」さんも、ラジオの深夜放送で何度も流れていた曲を、カセットテープに録音し、よく聞いていたものです。「♪ねえ、君…。何を話してるーの?だからさ 聞き取れないよー…。」の『地下鉄に乗って』、「♪ゆっきでしたー」の『雪』に、『各駅停車』…。ぞくっとします。

 当時は、というより、フォークの人たちは当然のごとくテレビには出ず、ライヴハウスや野外でのコンサートが中心で、まだ中学生だった自分は、遠出してコンサートを見に行く勇気も甲斐性もなく、もっぱらラジオから流れてくるフォークの曲をカセットテープに録音するしかないのでした。でも、むしろそのほうが、純粋に曲を楽しめたのかもしれません。どんな経歴で、どんな容姿なんだろう…などと雑誌で見ながらステージを想像し…。我が家にステレオなるものが入ってからはレコードなるものを、お小遣いで少しずつ買い集め…。当時、シングル盤で5百円くらいだっけ?A面とB面に1曲ずつだったけど、それがとても貴重で、初めてのレコードに針を下ろす瞬間のトキメキは、今も…とは言いませんが、ときめいたのは確かです。LPは、2千円くらいしたよね!?(ちなみに、小生も大の拓郎さんファンです。)
 今は何でもネットですぐに…。どっちがいいのかなあ…?

 さてさて、小生くらいの世代のフォーク好きにとっては、まさに「夢」のようなシーンが金沢でも…。あと1か月で…。
 
しかしながら、大変残念ながら、小生は、今回の金沢ライヴを見に、聴きに行くのは…無理です。そのことを知った約3週間前から、心は揺れっぱなしでしたが、今日、このブログの記事をアップして、きっぱりと「諦めることにします」。

…とはいえ、今日はApril Fool’s Dayやねぇ…(^^;)。
「いやいや、やっぱり無理…」と、自分を慰めることにします…。


ジョン-John Lennonの命日に…。

2008-12-08 20:06:45 | 音楽

 今日は、ジョン・レノンの命日です。28年前(1980)の今日、ニューヨークのジョンの住まい「ダコタ・アパートメント」の前で、一人の熱狂的なファンの凶弾に倒れ亡くなりました。享年40歳。ただ、今でも暗殺説も…。

 95年9月、ニューヨークへ行く機会がありましたが、フリータイムに真っ先に訪ねたのが、セントラルパークの「ストロベリー・フィールズ」と、その「ダコタ・アパートメント」でした…。

 今夜は、日本武道館で「ドリーム・パワー ジョン・レノン スーパーライヴ」に、ジョンを敬愛する日本のアーティストが結集します。

 ビートルズ-Beatlesが解散する前年の69年3月にジブラルタルで挙式したジョンとヨーコ・オノ。新婚旅行先で「ベッド・イン(Bed-in)」という前衛パフォーマンスで「反戦・平和」を訴え始めて40年目の年です。

Imagine Live - John Lennon - 72

 

 そして、こんなメロディが流れて来る季節です。

A Very Merry Christmas. And a Happy New Year.

  Let’s hope it’s a good one without any fear…

Happy ChristmasWar is over(John Lennon) 

John Lennon Happy Xmas (War is Over)


 今日はまた、その一方で、奇しくもパール・ハーバー(真珠湾)奇襲により、太平洋戦争が勃発した日でもあります。ここフィリピンのバギオ(ジョンヘイ旧米軍基地)にも旧日本軍の戦闘機が現れ、空爆が始まった日でもあるそうです。今から67年前(1941)の今日の出来事です。

<写真> 2002年1月 バギオで戦死した祖父の足跡を巡る旅でした。

パンガシナン州レンガエンは、旧日本軍が海路でフィリピンに入った所ですが、そのレンガエンの町中に、ゼロ戦など旧日本軍の戦争遺留品が整然と陳列された公園があることに違和感を覚えたものです。当時の専従介護者ラニー(右)、テスと。


ラス・ピニャス市のバンブー・オルガン

2008-12-07 18:58:08 | 音楽

 フィリピンで聴きに行ったクラシックの演奏会は、この十年間で二度目です。一度目は、2001年2月の「バンブーオルガン音楽祭」でした。

以前住んでいたラス・ピニャス市内には、世界最古で、現存する唯一の竹製のパイプオルガン(Bamboo Organ)を備えた、通称「バンブーオルガン教会」(セント・ジョセフ教会)があります。毎年二月に、やはり弦楽オケを招いての音楽祭があり、オルガン協奏曲などが演奏されます。石のブロックと竹で造られた教会内に、実に柔らかで荘厳な音色が響きます。その竹のパイプで作られたオルガンは、トーンも正確で、二百年もの間ずっと大切に保護されてきたのです。  

<写真> バンブーオルガン教会の竹で作られたパイプオルガン
    (2001年2月撮影)