「朝日新聞」の安倍政権批判ほど観念論にまみれたものはない。安倍政権が実現を目指す政策の中に彼らが見ているものは、現実の上にイデオロギーを重ねた幻想ではないだろうか。朝日の主張が他紙のそれと比べて突出して、観念論に埋没しているのは幻想の中で重ねた思考の、必然の結果であろうか。
まさに、わが意を得たり。朝日新聞の報道(毎日も、朝日を手本とする北海道新聞など反日偏向地方紙も同じ)について、これほど的確で、胸のすくような文章をあまり見たことがない。評論家の櫻井よしこ氏の産経新聞への寄稿だ。
<【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】現実に目つむる「朝日」>
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140203/ent14020303300000-n1.htm
櫻井氏は、1月のスイス・ダボス会議での倍首相発言の報道を取り上げ、朝日は「首相の発言 瞬時に拡散」「日中関係 第1次大戦前の英独になぞらえ」と見出しをつけ、2面の、約3分の2を占める大型記事では首相が「現在の日中関係を第1次大戦前の英独関係になぞらえた」と報じた、としてこう述べる。
日本政府の反論からもFT(フィナンシャル・タイムズ)の批判が誤解から生じたのは明らかだったが、「朝日」はFTを引用し、大きく報じた。恰(あたか)も首相の真意よりも、FTの誤解報道のほうが大事といわんばかりで、日本政府関係者の「これで中国との接触がまた難しくなった」という「ため息」まじりの首相への恨み節まで掲載した。
朝日は、「そもそも海外メディアが、首相を『タカ派』と取り上げるケースも少なくなく、安倍政権の安全保障政策に携わる有識者の一人は『本当に問題だ。靖国参拝に続くミスだ』と強い懸念を示」したとも強調する。
だが、「タカ派」は中国共産党と習近平国家主席ではないのか。彼らの飽くなき軍拡と南シナ海、東シナ海での現実の行動を見れば、「本当に問題」なのは中国ではないのか。「朝日」はなぜ、現実を現実のとおりに見ないのか。
朝日は海外メディアが首相をタカ派と捉えていると、首相に批判の鉾先(ほこさき)を向けるが、そのイメージは朝日主導で形成されたのではないのか。
畳み掛けるような文章が小気味よい。常々私も考えていたことが、達意のテンポの良い文となってつづられていく。その筆はさらに、馬鹿げた事例を挙げて、反日マスコミが反対・廃案キャンペーンを展開した特定秘密保護法報道にも及ぶ。
先に成立した特定秘密保護法について、昨年8月から今年1月末までに、「朝日」は反対の社説を26本、「天声人語」子は10本のコラムを書いた。だが内容は次のように、ほとんど的外れである。
「米軍基地や原子力発電所などにかかわる情報を得ようとだれかと話し合っただけでも、一般市民が処罰されかねない」(2013年11月8日、社説)
「ふつうの市民の暮らしをめぐる調査活動も違法となりかねない。法案そのものが社会を萎縮させてしまう」(同月6日、社説)
天声人語子が社説に輪をかけてあおる。
「秘密法に、暗がりからじっと見られているような社会はごめん被りたい」(12月11日)
「戦前の日本に逆戻りすることはないか。心配が杞憂(きゆう)に終わる保証はない」「安倍政権の野望が成就すれば、平和国家という戦後体制(レジーム)は終わる」(8日)
日本と多くの価値観を共有する欧米諸国も有する情報機密法を日本が持ったからといって、どうして日本が「戦前に逆戻り」し、「平和国家」としての在り方が終わるのか。噴飯ものである。
そして最後に、首相の「靖国参拝は信念による行動だったとしても、結果はどうか」と書いた2月2日の「天声人語」に反論した上で、こう言い切っている。
安倍政権の憲法改正への志、集団的自衛権の行使容認、特定秘密保護法制定そして靖国参拝などを非難し続ける「朝日」は、軍拡に血道を上げる中国の脅威をどう捉えているのか、明らかにしてほしいものだ。
そうした考察を含まない「朝日」の観念論は、読者の判断を誤らしめ、結果として日本の進路をも誤らしめる。いま日本にとって大事なことは、日本が自力で国民、国家を守れる国を目指し、同時に日米同盟を確かなものとすることだ。そのために、何よりも「朝日」が否定する事柄をやり遂げること、安倍首相が揺るがずに前進し続けることが大事である。
論考の中にある「一体、どこを起点に日中関係悪化を分析するのか」という問い返しも効いている。反日偏向新聞は、すぐ昨年の靖国参拝を持ち出して、「首相が中韓との関係を悪化させた」と非難するからだ。1992年に尖閣の海域を含めて領海と定めた中国の領海法、2010年の巡視船への中国漁船衝突事件、そして昨年の防空識別圏設定などを思い起こすべきだろう。韓国について言えば、竹島を60年間不法占拠した上で、1965年の請求権協定で決着した慰安婦問題を持ち出し、さらに日本の評価を引き下げる運動を官民で世界で繰り広げているではないか。関係悪化の原因を日本に求めるのが反日新聞の常套手段なのだ。
櫻井氏の鋭さ、論理の一貫性、説得力は論争の場で遺憾なく発揮される。たとえば、戦後60周年で放送されたNHKの番組などを見ると、冷静な語り口で披露される知識と論理性がよく理解できるだろう。
「【 反日勢力に一人で斬り込み制圧する 】櫻井よしこ」http://www.youtube.com/watch?v=Avn_1Nw2FVU
近著「迷わない。」(文春新書)の書評では「節制された情熱を持ち、そして、まさに迷いのない信念を持ったジャーナリスト」というイメージ紹介されていた。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140119/bks14011913300003-n1.htm
では、「櫻井よしこ」とはどんな人物なのか? wikiを見ると・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AB%BB%E4%BA%95%E3%82%88%E3%81%97%E3%81%93
櫻井 よしこ(さくらい よしこ、本名: 櫻井 良子、読み同じ、1945年10月26日 – )は、日本のジャーナリスト、元ニュースキャスター。国家基本問題研究所理事長。日本における保守論客のひとり。
ベトナム・ハノイの野戦病院で日本人の両親の間に生まれた。帰国後は大分県中津市に住むが、のちに母(小千谷市出身)が郷里である新潟県長岡市に転居した。
新潟県立長岡高等学校卒業後、慶應義塾大学文学部に進学するが中退。その後、ハワイ大学マノア校歴史学部を卒業。
英字新聞『クリスチャン・サイエンス・モニター』東京支局などを経て、1980年(昭和55年)5月から1996年(平成8年)3月まで日本テレビ『NNNきょうの出来事』のメインキャスターを務めた。
1995年(平成7年)に薬害エイズ事件を論じた『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』で第26回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。なお、薬害エイズ事件で櫻井から厳しく追及された安部英は無罪判決を受け、櫻井は名誉毀損で訴えられた。
2007年(平成19年)2月、国家基本問題研究所の初代理事長に就任。2012年(平成24年)10月、インターネットテレビ「言論テレビ:櫻LIVE」を始める。
wikiに挙げられただけでも、編共著、翻訳を含め著書はゆうに60冊を超えている。雑誌連載も多い。旺盛に執筆、発言を続けている。しかし、その櫻井氏もすでに68歳。日本の保守派に、彼女に代われる論客はいないだろう。今後とも、健康、健筆、爽やかな弁舌を期待したい。
まさに、わが意を得たり。朝日新聞の報道(毎日も、朝日を手本とする北海道新聞など反日偏向地方紙も同じ)について、これほど的確で、胸のすくような文章をあまり見たことがない。評論家の櫻井よしこ氏の産経新聞への寄稿だ。
<【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】現実に目つむる「朝日」>
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140203/ent14020303300000-n1.htm
櫻井氏は、1月のスイス・ダボス会議での倍首相発言の報道を取り上げ、朝日は「首相の発言 瞬時に拡散」「日中関係 第1次大戦前の英独になぞらえ」と見出しをつけ、2面の、約3分の2を占める大型記事では首相が「現在の日中関係を第1次大戦前の英独関係になぞらえた」と報じた、としてこう述べる。
日本政府の反論からもFT(フィナンシャル・タイムズ)の批判が誤解から生じたのは明らかだったが、「朝日」はFTを引用し、大きく報じた。恰(あたか)も首相の真意よりも、FTの誤解報道のほうが大事といわんばかりで、日本政府関係者の「これで中国との接触がまた難しくなった」という「ため息」まじりの首相への恨み節まで掲載した。
朝日は、「そもそも海外メディアが、首相を『タカ派』と取り上げるケースも少なくなく、安倍政権の安全保障政策に携わる有識者の一人は『本当に問題だ。靖国参拝に続くミスだ』と強い懸念を示」したとも強調する。
だが、「タカ派」は中国共産党と習近平国家主席ではないのか。彼らの飽くなき軍拡と南シナ海、東シナ海での現実の行動を見れば、「本当に問題」なのは中国ではないのか。「朝日」はなぜ、現実を現実のとおりに見ないのか。
朝日は海外メディアが首相をタカ派と捉えていると、首相に批判の鉾先(ほこさき)を向けるが、そのイメージは朝日主導で形成されたのではないのか。
畳み掛けるような文章が小気味よい。常々私も考えていたことが、達意のテンポの良い文となってつづられていく。その筆はさらに、馬鹿げた事例を挙げて、反日マスコミが反対・廃案キャンペーンを展開した特定秘密保護法報道にも及ぶ。
先に成立した特定秘密保護法について、昨年8月から今年1月末までに、「朝日」は反対の社説を26本、「天声人語」子は10本のコラムを書いた。だが内容は次のように、ほとんど的外れである。
「米軍基地や原子力発電所などにかかわる情報を得ようとだれかと話し合っただけでも、一般市民が処罰されかねない」(2013年11月8日、社説)
「ふつうの市民の暮らしをめぐる調査活動も違法となりかねない。法案そのものが社会を萎縮させてしまう」(同月6日、社説)
天声人語子が社説に輪をかけてあおる。
「秘密法に、暗がりからじっと見られているような社会はごめん被りたい」(12月11日)
「戦前の日本に逆戻りすることはないか。心配が杞憂(きゆう)に終わる保証はない」「安倍政権の野望が成就すれば、平和国家という戦後体制(レジーム)は終わる」(8日)
日本と多くの価値観を共有する欧米諸国も有する情報機密法を日本が持ったからといって、どうして日本が「戦前に逆戻り」し、「平和国家」としての在り方が終わるのか。噴飯ものである。
そして最後に、首相の「靖国参拝は信念による行動だったとしても、結果はどうか」と書いた2月2日の「天声人語」に反論した上で、こう言い切っている。
安倍政権の憲法改正への志、集団的自衛権の行使容認、特定秘密保護法制定そして靖国参拝などを非難し続ける「朝日」は、軍拡に血道を上げる中国の脅威をどう捉えているのか、明らかにしてほしいものだ。
そうした考察を含まない「朝日」の観念論は、読者の判断を誤らしめ、結果として日本の進路をも誤らしめる。いま日本にとって大事なことは、日本が自力で国民、国家を守れる国を目指し、同時に日米同盟を確かなものとすることだ。そのために、何よりも「朝日」が否定する事柄をやり遂げること、安倍首相が揺るがずに前進し続けることが大事である。
論考の中にある「一体、どこを起点に日中関係悪化を分析するのか」という問い返しも効いている。反日偏向新聞は、すぐ昨年の靖国参拝を持ち出して、「首相が中韓との関係を悪化させた」と非難するからだ。1992年に尖閣の海域を含めて領海と定めた中国の領海法、2010年の巡視船への中国漁船衝突事件、そして昨年の防空識別圏設定などを思い起こすべきだろう。韓国について言えば、竹島を60年間不法占拠した上で、1965年の請求権協定で決着した慰安婦問題を持ち出し、さらに日本の評価を引き下げる運動を官民で世界で繰り広げているではないか。関係悪化の原因を日本に求めるのが反日新聞の常套手段なのだ。
櫻井氏の鋭さ、論理の一貫性、説得力は論争の場で遺憾なく発揮される。たとえば、戦後60周年で放送されたNHKの番組などを見ると、冷静な語り口で披露される知識と論理性がよく理解できるだろう。
「【 反日勢力に一人で斬り込み制圧する 】櫻井よしこ」http://www.youtube.com/watch?v=Avn_1Nw2FVU
近著「迷わない。」(文春新書)の書評では「節制された情熱を持ち、そして、まさに迷いのない信念を持ったジャーナリスト」というイメージ紹介されていた。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140119/bks14011913300003-n1.htm
では、「櫻井よしこ」とはどんな人物なのか? wikiを見ると・・・
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AB%BB%E4%BA%95%E3%82%88%E3%81%97%E3%81%93
櫻井 よしこ(さくらい よしこ、本名: 櫻井 良子、読み同じ、1945年10月26日 – )は、日本のジャーナリスト、元ニュースキャスター。国家基本問題研究所理事長。日本における保守論客のひとり。
ベトナム・ハノイの野戦病院で日本人の両親の間に生まれた。帰国後は大分県中津市に住むが、のちに母(小千谷市出身)が郷里である新潟県長岡市に転居した。
新潟県立長岡高等学校卒業後、慶應義塾大学文学部に進学するが中退。その後、ハワイ大学マノア校歴史学部を卒業。
英字新聞『クリスチャン・サイエンス・モニター』東京支局などを経て、1980年(昭和55年)5月から1996年(平成8年)3月まで日本テレビ『NNNきょうの出来事』のメインキャスターを務めた。
1995年(平成7年)に薬害エイズ事件を論じた『エイズ犯罪 血友病患者の悲劇』で第26回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。なお、薬害エイズ事件で櫻井から厳しく追及された安部英は無罪判決を受け、櫻井は名誉毀損で訴えられた。
2007年(平成19年)2月、国家基本問題研究所の初代理事長に就任。2012年(平成24年)10月、インターネットテレビ「言論テレビ:櫻LIVE」を始める。
wikiに挙げられただけでも、編共著、翻訳を含め著書はゆうに60冊を超えている。雑誌連載も多い。旺盛に執筆、発言を続けている。しかし、その櫻井氏もすでに68歳。日本の保守派に、彼女に代われる論客はいないだろう。今後とも、健康、健筆、爽やかな弁舌を期待したい。