いよいよ山頂直下斜面に取り付く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/9f/9e1e7a0b2197956c3641c0dc37fecb12.jpg)
そういう場所なので風はよりきつく、ガスもより濃くなる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/dd/07388809667aaf15b44484923dc02546.jpg)
(左)上を見上げながらルートを選んで登っていく。
結構急な斜面が出てくるのでいつもならば祠を目標に所々でトラバース気味に登っていくが、この日は吹雪とガスで視界が無く祠など全く見えず目標物がない。
それどころか足元も真っ白で凹凸さえわかりにくい。
(右)少し離れるとこの霞み具合。
離れてはイカン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/0e/a5d3265294376225e2de4f907c47aa68.jpg)
アックスのピックの向きが逆ですな。
また、アックスを持つ手がとても冷たい。
この気温で金属の物を持つわけだから防水防寒グローブしててもその冷たさが伝わって来て指先ジンジンしてくるし感覚なくなりそうになる。
なのでこまめに持つ指を変えたり、グーパーグーパーして動かしながら対応。
また、この斜面上ってて思ったけど、MSRライトニングアクシスのグリップはスゴイ。
雪の吹き溜まり以外の硬い雪面で滑り落ちるような感覚は皆無。
安定して登れた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/68/73c2386fa79baa9ce4e60eb338e8e184.jpg)
この斜度感わかるでしょうか?
もう完全ホワイトアウト状態。
稜線がわからない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/31/c1d175223e04e5a90e779108ac7de8b7.jpg)
斜度が落ち着いた。
もう山頂稜線のすぐ傍のはずだが祠がどこにも見当たらない。
風でフードが巻き上げられるのでそれを抑えながら祠を探す。
しかし半径100M以内にあるはずの祠の影も形も見えない。
探しにもう少し足を延ばすか?
しかし正直奥に行くのが怖いぐらいの気象状態。
ぼんさんのGPSを頼りに山頂の目標物を探すがあたり一面真っ白けで何もわからん。
でも雪面にかすかに出ていた物体を見つけた。
アックスで掘り返すと、どうやら道標っぽい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/bb/313aa3f587ed42c79d64d28ce0e61840.jpg)
ここが山頂だ!(多分)
登頂!!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/5e/21ffbd9d09110f8be52db07310f6268e.jpg)
(左)腰にぶら下げている温度計は-6度ぐらいの表示。
(右)スント計測標高1670M。
時間は11時09分。
決めてた撤退時間は12時だからそれよりも早く着いた。
天気がこんなんで景色を得られないのはとても残念だが、昨年比でコンディションが悪い分その達成感も違う。
とりあえず山頂踏めて満足だ。
がしかし、無事に帰らなければ意味が無い。
祠にお参りして帰りたい気持ちが強かったが、このホワイトアウト状態で時間を費やすのは危ないと判断。
すぐに下りるとする。
天気良ければ山頂で昼飯・・・と言いたいところだがもちろん飯を食ってる場合じゃない。
下りる。
ところがホワイトアウトで自分達が登って来たルート(踏み跡)がわからない。
消えてる。
数分前の踏み跡も見えない、わからない。
とりあえず勘を頼りに緩めの斜面を探しトラバース気味に慎重に下りる。
途中ぼんさんがGPSで位置確認。
「違うところに下りてる!」
「え!?」
画面確認すると確かに登って来たところと違う!(数十メートルぐらいですけど)
この環境下でそれに気づくと小パニック。
あわてて補正。
そして見覚えのある木々と尾根が見えるところまで歩いて一安心。
それがこの日の小パニック第1弾であった。
その後は写真を撮ることも激減し、もくもくと下る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/1c/51a3c50c414a82d161c1e6218d6f4b0a.jpg)
動きの早い雲の切れ間から一瞬青空が出たりもする。
けど、基本天気は良くない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/4c/8733110fc4151aa31df9c1717dc8485b.jpg)
腹が減ってるけど、本格的な雪が降りだして来ているので飯を食うわけにもいかず下る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/35/97ffcebd7266bb2fe59f3cd205359f24.jpg)
やっぱ雪量凄いわ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/cc/7e0bac658fc1aa44b14a95ef80dc4908.jpg)
能郷谷方面が見えると一安心。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/93/53f53dd0f7ebd99b6061563b296f2b83.jpg)
(左)往路より明らかに雪が積もってきている。
よって踏み跡も消えがち。
(右)いかにも腹が減ってきたので風を凌げる木の根元を見つけて昼飯にすることにした。
でも準備をしている最中にも雪が積もっていく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/3e/942482ccd6cf8c93046b21073123e698.jpg)
(左)私の昼飯は棒ラーメン2人前。
(右)鼻水垂れながらズルズルすするラーメンは最高だ(笑)
手早く昼飯を食った後は再びもくもくと下りだす。
そして私が先頭を歩き何合目だったかの道標を見て暫く、見たことない様な景色になってきたので立ち止まる。
ぼんさんがGPSを見る。
「違うところを歩いてる!」
「ええ!!??」
見ると登って来たルートから随分(実際は大したことないと思いますが)外れてしまっている。
「ひとつ向こうの尾根が登って来たルートだ」
慌てて進路変更、トラバース。
そしてもう一度GPSで確認。
「まだ違う」
「ええ!まだ?」
更にトラバース・・・と思って先を見るとちょっと深めの谷になってる。
「これは無理だ」
「上り返そう」
おそらくほんの数分だと思うが、とても長く感じる。
頭の中を「道迷い、遭難」という言葉が駆け巡る、シャレにならんぞ。
そして冷静な自分が「こういう時に焦って無理やり斜面上ったりトラバースしたりすると足元すくわれ落ちるから注意」とも考える。
しかし直に踏み跡らしきものをぼんさんが見つける、そこで上を見上げる。
見覚えのある鳥の巣らしきものを見つけ2人で「ここで合ってる!」
これが中パニック(私だけかもしれんけど)。
マジで焦る。
その後は落ち着いて歩く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/c0/30525db2211888a5353d294080d7e4c2.jpg)
(左)しかし、そいつは突然やって来た。
ぼんさん雪を踏み抜く!
ごっそり肩付近まで落ちた。
雪の下には空洞が出来ててポールを使い引き上げたが、単独行だとこういう時脱出できずに相当焦るだろうな。
これも雪の怖いところ。
これが小パニック第2弾。
(右)ようやく登山口の沢渡りまで戻ってきた。
しかし一合目からここまでの急な下りは相変わらず辛い。
ずり落ち、転倒、何度したか。
足踏ん張りすぎて足の親指が靴擦れのような状態になった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/8c/cf519cc5a27719fa7dca01edf267dfd1.jpg)
(左)最後の難所沢渡りも川に落ちることなく無事こなし、一息つくぼんさん。
お疲れさま。
(右)しかし、ここからの林道歩きがまた長い!
雪はしんしんと降り積もりスノーシューのデッキに乗ってくる。
重たい・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/d5/2d648e3a8e3f9447db7040981dfe40fa.jpg)
(左)朝の時より雪深く、白い世界になっていた。
(右)15時57分ゲート通過、そしてクルマをデポしたところに16時26分着。
行動時間10時間53分、昨年比随分違うコンディションの中貴重な経験が出来たと思う。
景色が見えなかったのは残念だがそれ以上に印象深い山行きとなった。
満足だ。
同行してくれたぼんさんありがとう。
一人では行けんわ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/9f/9e1e7a0b2197956c3641c0dc37fecb12.jpg)
そういう場所なので風はよりきつく、ガスもより濃くなる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/66/60967a12682907494e830ebab01846b5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/dd/07388809667aaf15b44484923dc02546.jpg)
(左)上を見上げながらルートを選んで登っていく。
結構急な斜面が出てくるのでいつもならば祠を目標に所々でトラバース気味に登っていくが、この日は吹雪とガスで視界が無く祠など全く見えず目標物がない。
それどころか足元も真っ白で凹凸さえわかりにくい。
(右)少し離れるとこの霞み具合。
離れてはイカン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/0e/a5d3265294376225e2de4f907c47aa68.jpg)
アックスのピックの向きが逆ですな。
また、アックスを持つ手がとても冷たい。
この気温で金属の物を持つわけだから防水防寒グローブしててもその冷たさが伝わって来て指先ジンジンしてくるし感覚なくなりそうになる。
なのでこまめに持つ指を変えたり、グーパーグーパーして動かしながら対応。
また、この斜面上ってて思ったけど、MSRライトニングアクシスのグリップはスゴイ。
雪の吹き溜まり以外の硬い雪面で滑り落ちるような感覚は皆無。
安定して登れた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/68/73c2386fa79baa9ce4e60eb338e8e184.jpg)
この斜度感わかるでしょうか?
もう完全ホワイトアウト状態。
稜線がわからない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/31/c1d175223e04e5a90e779108ac7de8b7.jpg)
斜度が落ち着いた。
もう山頂稜線のすぐ傍のはずだが祠がどこにも見当たらない。
風でフードが巻き上げられるのでそれを抑えながら祠を探す。
しかし半径100M以内にあるはずの祠の影も形も見えない。
探しにもう少し足を延ばすか?
しかし正直奥に行くのが怖いぐらいの気象状態。
ぼんさんのGPSを頼りに山頂の目標物を探すがあたり一面真っ白けで何もわからん。
でも雪面にかすかに出ていた物体を見つけた。
アックスで掘り返すと、どうやら道標っぽい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/bb/313aa3f587ed42c79d64d28ce0e61840.jpg)
ここが山頂だ!(多分)
登頂!!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/2c/47c16d366c12c55842b5630a1ae18838.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/5e/21ffbd9d09110f8be52db07310f6268e.jpg)
(左)腰にぶら下げている温度計は-6度ぐらいの表示。
(右)スント計測標高1670M。
時間は11時09分。
決めてた撤退時間は12時だからそれよりも早く着いた。
天気がこんなんで景色を得られないのはとても残念だが、昨年比でコンディションが悪い分その達成感も違う。
とりあえず山頂踏めて満足だ。
がしかし、無事に帰らなければ意味が無い。
祠にお参りして帰りたい気持ちが強かったが、このホワイトアウト状態で時間を費やすのは危ないと判断。
すぐに下りるとする。
天気良ければ山頂で昼飯・・・と言いたいところだがもちろん飯を食ってる場合じゃない。
下りる。
ところがホワイトアウトで自分達が登って来たルート(踏み跡)がわからない。
消えてる。
数分前の踏み跡も見えない、わからない。
とりあえず勘を頼りに緩めの斜面を探しトラバース気味に慎重に下りる。
途中ぼんさんがGPSで位置確認。
「違うところに下りてる!」
「え!?」
画面確認すると確かに登って来たところと違う!(数十メートルぐらいですけど)
この環境下でそれに気づくと小パニック。
あわてて補正。
そして見覚えのある木々と尾根が見えるところまで歩いて一安心。
それがこの日の小パニック第1弾であった。
その後は写真を撮ることも激減し、もくもくと下る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/1c/51a3c50c414a82d161c1e6218d6f4b0a.jpg)
動きの早い雲の切れ間から一瞬青空が出たりもする。
けど、基本天気は良くない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/4c/8733110fc4151aa31df9c1717dc8485b.jpg)
腹が減ってるけど、本格的な雪が降りだして来ているので飯を食うわけにもいかず下る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/35/97ffcebd7266bb2fe59f3cd205359f24.jpg)
やっぱ雪量凄いわ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/cc/7e0bac658fc1aa44b14a95ef80dc4908.jpg)
能郷谷方面が見えると一安心。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/b2/6cb7b7e607e72ef961b6e5bd486812d6.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/93/53f53dd0f7ebd99b6061563b296f2b83.jpg)
(左)往路より明らかに雪が積もってきている。
よって踏み跡も消えがち。
(右)いかにも腹が減ってきたので風を凌げる木の根元を見つけて昼飯にすることにした。
でも準備をしている最中にも雪が積もっていく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/1a/70df830cf36d28d0ab52507456dcc93a.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/3e/942482ccd6cf8c93046b21073123e698.jpg)
(左)私の昼飯は棒ラーメン2人前。
(右)鼻水垂れながらズルズルすするラーメンは最高だ(笑)
手早く昼飯を食った後は再びもくもくと下りだす。
そして私が先頭を歩き何合目だったかの道標を見て暫く、見たことない様な景色になってきたので立ち止まる。
ぼんさんがGPSを見る。
「違うところを歩いてる!」
「ええ!!??」
見ると登って来たルートから随分(実際は大したことないと思いますが)外れてしまっている。
「ひとつ向こうの尾根が登って来たルートだ」
慌てて進路変更、トラバース。
そしてもう一度GPSで確認。
「まだ違う」
「ええ!まだ?」
更にトラバース・・・と思って先を見るとちょっと深めの谷になってる。
「これは無理だ」
「上り返そう」
おそらくほんの数分だと思うが、とても長く感じる。
頭の中を「道迷い、遭難」という言葉が駆け巡る、シャレにならんぞ。
そして冷静な自分が「こういう時に焦って無理やり斜面上ったりトラバースしたりすると足元すくわれ落ちるから注意」とも考える。
しかし直に踏み跡らしきものをぼんさんが見つける、そこで上を見上げる。
見覚えのある鳥の巣らしきものを見つけ2人で「ここで合ってる!」
これが中パニック(私だけかもしれんけど)。
マジで焦る。
その後は落ち着いて歩く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/9d/51eb8e9fb4cfac89843eb3bac36d0ba3.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/c0/30525db2211888a5353d294080d7e4c2.jpg)
(左)しかし、そいつは突然やって来た。
ぼんさん雪を踏み抜く!
ごっそり肩付近まで落ちた。
雪の下には空洞が出来ててポールを使い引き上げたが、単独行だとこういう時脱出できずに相当焦るだろうな。
これも雪の怖いところ。
これが小パニック第2弾。
(右)ようやく登山口の沢渡りまで戻ってきた。
しかし一合目からここまでの急な下りは相変わらず辛い。
ずり落ち、転倒、何度したか。
足踏ん張りすぎて足の親指が靴擦れのような状態になった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/57/fc8cc86d09e2459697226f8980c9d8ad.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/8c/cf519cc5a27719fa7dca01edf267dfd1.jpg)
(左)最後の難所沢渡りも川に落ちることなく無事こなし、一息つくぼんさん。
お疲れさま。
(右)しかし、ここからの林道歩きがまた長い!
雪はしんしんと降り積もりスノーシューのデッキに乗ってくる。
重たい・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/18/535580bc0319ac3d25586ab5b42a6505.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/d5/2d648e3a8e3f9447db7040981dfe40fa.jpg)
(左)朝の時より雪深く、白い世界になっていた。
(右)15時57分ゲート通過、そしてクルマをデポしたところに16時26分着。
行動時間10時間53分、昨年比随分違うコンディションの中貴重な経験が出来たと思う。
景色が見えなかったのは残念だがそれ以上に印象深い山行きとなった。
満足だ。
同行してくれたぼんさんありがとう。
一人では行けんわ。