初めて作った“ゴボウ”を収穫した。「サカタのタネ」から取り寄せた岩手県産の極早生『てがるゴボウ』である。「根長35~45cmなので、スコップ一杯の耕起でラクラク栽培ができます」という宣伝文句に引かれて作ってみたが、宣伝にウソはなかった。伝来のゴボウを作っている本家の奥さんは、畝(うね)をなんと70~80cmも盛って作るが、これは30cmもあれば十分で仕事はきわめて楽だ。早速、一緒に作っているニンジンと合わせ「きんぴらゴボウ」でいただいたが、味も極上。これだから百姓はやめられない!
掘り出す前の繁ったゴボウ:
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/56/cf4b8aa31e7a841cccf72c9b2c8276bd.jpg)
掘り出したゴボウ:
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/dd/5c256800f7de8686bcf7f7dd5e5369d5.jpg)
ウエブサイト『食材事典』の「ごぼう(牛蒡)」には以下のように記している。
<中国から渡来したと考えられます。そうとう昔に渡来したらしく縄文初期の貝塚からもゴボウの種が発見されたという話です。古くはキタキス、またはウマフフキという名で呼ばれました。
西暦900年ごろ中国から牛蒡という名で“再び”紹介され、この後200年の間に食用として広まってアザミ(当時、根や葉が食用にされていた)に取って代わりました。
“和名抄”(『倭名類聚抄』(923~930))に面白い記述があります。
「牛蒡。本草に言う悪実(アクジツ)は一名牛蒡。和名、岐太岐須(キタキス)。一に言う宇末不々木(ウマフフキ)。今案ずるに俗に房となすは非也」
(ゴボウ。薬草の悪実はゴボウの事。和名はキタキス。ウマフフキとも言う。牛房と書くのは間違い。)
悪実はゴボウの種で、解熱、浮腫、咽頭痛の薬です。…
この時代に書かれた延喜式の内膳司(927)の「耕種園圃」にある朝廷の菜園の栽培リストにはアザミはあるがゴボウはありません。その後、『類聚雑要抄』(1146)には、ゴボウが朝廷の献立に用いられた記録があります。だからこの間の約200年間に食用として定着したと考えられます。>
一方、フリー百科事典『ウィキペディア』の「ゴボウ」をみてみた。
<…旬は初冬で、新ゴボウは初夏となる。根は、日本の他、日本が統治していた朝鮮半島、台湾、中国東北部の一部以外では食材としないが、ヨーロッパなどでは初夏に若葉をサラダとして食べることもある。
日本には薬草として中国から伝来。薬草としては発汗、利尿作用のある根(牛蒡根)のほか、浮腫、咽頭痛、解毒に用いる種子(「悪実」または「牛蒡子」という)を用いる。日本では乳腺炎に種をそのまま食べるか、煎じる使用法も有効として民間に口伝で知られる。繊維質が多く、便秘予防に効果があるとされる。>
第二次世界大戦中、捕虜にゴボウを食べさせたところ、木の根を食わされたと勘違いし、戦後、責任者が捕虜虐待の罪に問われたという話がある。食習慣の違いを示す逸話だろう。ゴボウ掘りの手伝いに来た近くに住む甥が、長く伸びたきれいな茎を持ち帰り、蕗(フキ)料理みたいにして食べてみたらしい。ゴボウの調理法をネットで調べたら、以下のような記述があった。
「茎の部分だけを5分ほど塩茹でしてから水につけておく。3度くらい水を替えながら一晩水にさらしてから茎の皮をむき、軽く油でいためてから醤油1・酒1・だし2の割合の汁で強火で煮る。」
手間ひまかかることだが、捨てるにはもったいない食の活かし方。「身土不二」「全体食」に心がけるのも大切と改めて思う。
掘り出す前の繁ったゴボウ:
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/56/cf4b8aa31e7a841cccf72c9b2c8276bd.jpg)
掘り出したゴボウ:
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ウエブサイト『食材事典』の「ごぼう(牛蒡)」には以下のように記している。
<中国から渡来したと考えられます。そうとう昔に渡来したらしく縄文初期の貝塚からもゴボウの種が発見されたという話です。古くはキタキス、またはウマフフキという名で呼ばれました。
西暦900年ごろ中国から牛蒡という名で“再び”紹介され、この後200年の間に食用として広まってアザミ(当時、根や葉が食用にされていた)に取って代わりました。
“和名抄”(『倭名類聚抄』(923~930))に面白い記述があります。
「牛蒡。本草に言う悪実(アクジツ)は一名牛蒡。和名、岐太岐須(キタキス)。一に言う宇末不々木(ウマフフキ)。今案ずるに俗に房となすは非也」
(ゴボウ。薬草の悪実はゴボウの事。和名はキタキス。ウマフフキとも言う。牛房と書くのは間違い。)
悪実はゴボウの種で、解熱、浮腫、咽頭痛の薬です。…
この時代に書かれた延喜式の内膳司(927)の「耕種園圃」にある朝廷の菜園の栽培リストにはアザミはあるがゴボウはありません。その後、『類聚雑要抄』(1146)には、ゴボウが朝廷の献立に用いられた記録があります。だからこの間の約200年間に食用として定着したと考えられます。>
一方、フリー百科事典『ウィキペディア』の「ゴボウ」をみてみた。
<…旬は初冬で、新ゴボウは初夏となる。根は、日本の他、日本が統治していた朝鮮半島、台湾、中国東北部の一部以外では食材としないが、ヨーロッパなどでは初夏に若葉をサラダとして食べることもある。
日本には薬草として中国から伝来。薬草としては発汗、利尿作用のある根(牛蒡根)のほか、浮腫、咽頭痛、解毒に用いる種子(「悪実」または「牛蒡子」という)を用いる。日本では乳腺炎に種をそのまま食べるか、煎じる使用法も有効として民間に口伝で知られる。繊維質が多く、便秘予防に効果があるとされる。>
第二次世界大戦中、捕虜にゴボウを食べさせたところ、木の根を食わされたと勘違いし、戦後、責任者が捕虜虐待の罪に問われたという話がある。食習慣の違いを示す逸話だろう。ゴボウ掘りの手伝いに来た近くに住む甥が、長く伸びたきれいな茎を持ち帰り、蕗(フキ)料理みたいにして食べてみたらしい。ゴボウの調理法をネットで調べたら、以下のような記述があった。
「茎の部分だけを5分ほど塩茹でしてから水につけておく。3度くらい水を替えながら一晩水にさらしてから茎の皮をむき、軽く油でいためてから醤油1・酒1・だし2の割合の汁で強火で煮る。」
手間ひまかかることだが、捨てるにはもったいない食の活かし方。「身土不二」「全体食」に心がけるのも大切と改めて思う。