昨日、NHKスペシャルを見ていました。
最近は、やはり震災10年目ということで、いろいろな特番が組まれています。
原発事故で家を出ることを余儀なくされ、避難民として暮らしていた浪江村出身の女の子がで出ていました。
新しい学校では、「原発の賠償金をたくさんもらっている」「放射能がうつる」などと言われて、いわれのないいじめを受けていたそうです。
びっくりしました。
同じ福島県内で、そんな事があったとは!!
同じ津波被害を受けても原発からの避難民は賠償金をもらえ、他の県民とは違う扱い。
それが、ねたましく思えたのでしょう。
みんな、心がささくれ立っていたので、仕方ないといえば、そうなのでしょうが・・。
ただ、当の本人からしたら、勝手に原発事故が起こって勝手に追い出され、追い出し賃として賠償金が払われたのです。
それで、いじめられるなんて、理不尽極まりなかったでしょう。
津波の被害・・にしか目が向いていませんでしたが、そういった現実があったことに、本当に驚きました。
彼女も震災によって心に傷を負った被害者です。
それを聞いて、思い出したことがあります。
熊本県の水俣病です。
友達の両親ががその隣町出身で、以前聞いた話です。
近所で、大きな家が建つと、近隣の住人がやっかみ半分で、「あ~、大きな水俣御殿が建ったね~。どれだけ賠償金をもらったやろうか~。何の症状も無いのに、よく認定されたね~。」と言うそうです。
水俣病も生活に大きな支障がでるほど重度なものから外見上は全くわからない軽度のものまで様々です。
なので、その軽度の方が認定されて、賠償金をもらって家を建てると、そういった陰口が叩かれるそうなのです。
友達は、それを聞くのがイヤだったと言っていました。
学校では、四大公害病の1つで、今も後遺症に悩まされている人が多数いる・・と教えられました。
それなのに、その付近では、こういった差別的なことがなされているのか・・と思うと、やはり気が滅入ります。
その苦しみは、当事者でないとわかりません。
今回の浪江村の事はこの水俣病とよく似ているな・・と感じたのでした。
明日は、震災から10年。
以前ほど思い出すことがなくなった東日本大震災の悲惨な様子。
でも、今だからこそ、テレビの特番、新聞の特集に目を向けて、風化させないよう考えるべきだと思いました。
P.S
キッチンカウンターの上が植物と花に占領されてしまう~。